技術習得の第一歩は、その技術を本気で愛すること。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!㊴
第四巻 真知と臆見について
第一九章 狂信について
真理の探求へ真剣に出かけようとした者は、まず最初に真理をもって自分の心を準備すべきである。というのは、真理を愛さない者は、真理をえる労を多く取らないだろうし、真理をえそこなうときも、大して気にかけないだろう。
新しい技術に取り組むときは、必ず「心の準備」をしてください。
その技術を本気で愛し、渇望し、
「絶対身に付けるぞ!」
という気持ちを高ぶらせましょう。
技術を愛さない人、あるいは、やましい目的のために技術を愛する人は、労力をかけられないし、すぐに諦めてしまいます。
例えば、チキータを身に付けようと思ったときに、
「手っ取り早くレシーブで点が取りたい!」
と考えていると、それは目的がやましいので、すぐに壁にぶつかります。
いくらチキータが攻撃力の高い技術だからといって、なんでもかんでも打ち抜けるわけではありません。
サーブのコースが読めておらず、一歩目が遅れているのに、チキータで打ち抜くことはできません。
一歩目が早くても、良いサーブに対しては、チキータで打ち抜くことはできません。
すべてチキータで打ち抜こうとすると、どうしても打ちミスをすることが重なり、
「手っ取り早くレシーブで点が取りたい!」
という理想は崩れていきます。
目的がやましいと、ここで諦めてしまいます。
ここで諦めないために最初にすべきなのが「心の準備」です。
理想が崩れたとき、その壁を越えるには膨大なエネルギーが要ります。
それを最初に覚悟しておきましょう。
サーブのコースを読む必要性に気づく。
繋ぐチキータや回転重視のチキータなど、打ち抜く以外のチキータの存在に気づく。
そして、それらを練習する。
こういった気づきと軌道修正が必要であり、これをやり抜くために、まずはその技術を本気で愛しましょう。
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