「感覚」には3種類あります。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!⑧
第二巻 観念について
第八章 感覚の単純観念にかんする若干の補論
物体にある性質は、正しく考察すると三種である。
前回述べた通り、まずは、とにかくたくさんの感覚を仕入れるわけですが、この「感覚」には3種類のものがあります。
第一、物体の固性ある部分のかさ・形・数・位置・運動しくは静止。
1つ目は、相手のフォームそのものです。
バックスイングの大きさだったり、スイングの鋭さだったり、ラケット面の角度だったり、まぁ挙げ出したらキリがありません。
第二に、ある物体にあり、その物体の感知できない一次性質によって、ある特定の仕方で私たちの感のどれかに作用し、これによって私たちのうちにいろいろな色・音・匂い・味などのさまざまな観念を産む力能。
2つ目は、そのフォームから繰り出された、相手の「打球」です。
ボールの球速だったり、コース・高さ・深さだったり、曲がり具合だったり、あるいは打球音もそうでしょう。
相手がボールを打ったことで生じた結果が、ここに含まれます。
第三に、ある物体にあり、その物体の一生質の特定構造によって他の物体のかさ・形・組織・ 運動を変えて、私たちの感官へのこの物体の作用を前と違わせる力能。
3つ目は、こちらが打ち返したことで得た「感触」です。
「回転かかってるなぁ」だったり、「横回転が強めだなぁ」だったり、「ボールが重いなぁ」だったりですね。
相手の打球を触ることで分かったことが、ここに含まれます。
以上の3種の感覚を組み合わせることで、上達していきます。
具体的にどう組み合わせていくのか、次回解説します。
⑦「感覚を得る」と「内省をする」の繰り返しで上手くなっていく。
⑨3種の「感覚」を一致させることで、上手く返せるようになる。
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