卓球は、判断をしなければならないが、判断を急いではいけない。│ジョン・ロックの『人間知性論』を卓球にフル活用しよう!㊲
第四巻 真知と臆見について
第一四章 判断について
心は、論証的立証と絶対確実な真知のえられるはずのないところで、必要からこの判断を行使するときがあり、また、論証的で絶対確実な立証のえられるはずのところでさえ、怠慢・未熟練・性急から行使するときもある。
「判断」とは、確実ではないことに対して、とりあえず決定をすることです。
「フォア側に来るか、バック側に来るか、分からないけどとりあえずバック側で待つ!」
というように、卓球は判断の連続です。
優柔不断では、卓球なんてやってられません。
とにかく判断して、結果的に間違えても、それを許容することが大切です。
しかし、「悪い判断」というものもあります。
判断の方法自体が悪くてはいけません。
その「悪い判断」には、怠慢、未熟練、性急の3つがあります。
例えば、大きく負けているとき、あるいは大きくリードしているときに、雑な攻撃をしてしまうことがあります。
これは、
「楽をしてこのセットを終わらせたい」
という気持ちの表れです。
本当は、大きく負けているなら、次のセットに向けて新しいことを試すべきです。
大きくリードしているなら、そのまましっかり勝ち切るべきです。
それを薄々分かっていながらも、雑な攻撃をしてしまう。
これが、怠慢による悪い判断です。
例えば、ループドライブに対して、出来もしないのにカウンターをしに行ってしまうことがあります。
ブロックにも自信が無いときに、
「どうせミスるなら打っちゃえ!」
と、思い切り行ってしまいます。
本当は、ブロックをした方がまだミスは少ないわけです。
また、ブロックに自信が無いなら、ツッツキをしない作戦で、相手のループドライブを封じるべきです。
それを薄々分かっていながらも、無謀な攻撃をしてしまう。
これが、未熟練による悪い判断です。
例えば、攻撃が積極的すぎて、ミスを重ねてしまうことがあります。
これは、
「早く得点が欲しい」
という焦りの表れです。
本当は、もう少し力を抜いてミスを減らすべきです。
もう少し力を抜いても、ドライブは十分決まります。
それを薄々分かっていながらも、打ち急いでしまう。
これが、性急による悪い判断です。
以上の3つが、避けるべき悪い判断です。
悪い判断を避け、優柔不断も避け、正しい判断ができるように心がけましょう。
㊱自信をつけるには継続が必要なので、試合前日に頑張ってもしょうがない。
㊳人の意見を鵜呑みにしているうちは、あなたは何も知らない。
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