マガジンのカバー画像

[SS]居場所

1,555
原稿用紙1枚の作品集
運営しているクリエイター

2023年2月の記事一覧

僕は建物の中にあるこの部屋に生まれる前からいる、責任者が外に出ようとする。僕はお爺さんも出してあげなさいと言う。外に出た数人は小部屋に集まり剣闘士になる決意をする。僕はまだキリストの部屋にいるのかもしれない。この風景を見ているのは他人なのだ。女性の存在を気にして物語は続いていく。

部屋の中には数十人がいると思う、正面の壁にはキリストが掛かっていて、その下には赤褐色の机が置かれている。その周りにはこの建物の責任者たちがいる。とても薄暗い部屋だ。こちら側の壁にも数人いて僕が何かを話し始める。キリストが燃えるだろうと呟く、ある男は城は無事であるか?僕に確認する。

天井があるのかないのか?左右に赤れんがが高く積まれている。とても狭い空間である。他人はこの場所が何なのか理解出来ない、僕は妙に落ち着く。以前にもこの様な場所にいた事があるのだ。空間には僕が居るだけだった、此処は城の内部である事を理解していた。僕の頭の中に他人がいると分かっている。

僕は冒険の終着地を何処の国にしようか?と考えている。僕が人生の最後に過ごしたい場所する。若い頃は音楽の都・ウイーンに居たかったり、生活スタイルに憧れて北欧で生活した事もある。言えることはミーハーで居たいそれと僕は生涯現役である、最後の一瞬まで目に焼き付けた心の風景を小説にします。

僕も文学の世界に好奇心を持って世界を旅して来た。時代と風景の中で感じた事を心の宇宙として小説の中にいる主人公達に投影してきた。この度の新刊もまだ書いている途中だけどヨーロッパで生活していてその地域で暮らす人の営みは日本人にも理解できる、そして苦しみや辛さを和らげる為に恋があるよ。

僕は世界的に有名な小説家なので僕の小説を研究する人もいる。この度早稲田大学の校内に記念館を作って頂いた、ライブラリーで僕の作品を自由に手に取る事が出来る。未来の小説家の為に活用して頂ければ嬉しい。僕が個人的に言わせて貰えれば世界と心の共鳴について調べて欲しい。いつ表現し始めたの?

男も腹が立ってきたけど女の恋に何も言えない。女の態度を突き詰めてもそれは男の恋とは違う。この恋も重なる事はなかった、男は女を酷い人だと感じていた。気持ちがない事を態度や言葉で示してくれた方が優しい人、理解するのと無視するのを使い分ける女に傷ついた。男は早く女の恋を忘れたかったよ。

男は別の女に恋をした、願いがある、すきな気持ちと向き合って欲しい。男は家族・仕事・身の回りの事を包み隠さずに女に話した。女は仕事として聴いてくれた。それが男には特別な事に感じて嬉しかった。女は黙って聴いてくれて時々アドバイスしてくれた。男は女をすきになったけど女には仕事だったよ。

先生は高校生の頃バレーをしていたの、勉強は二の次かな。寂しくなかった?て聞く、3年間充実していた。好きな人がいなかったのは物足りなかったけど後悔してないよ。僕も好きな人が出来ないんだ、同じ歳の子に何も感じないよ。先生と話して楽しい?って聞くので、保健室に来るのいつもワクワクする。

僕は高校生の時に恋に落ちた、保健室の先生だった。僕が2年生の時に赴任された養護教諭は僕の話を沢山聞いてくれた。授業をさぼって先生の側で読んでいる本の話をした。主人公は僕と同じ高校生で孤独に悩んでいる、僕も勉強をしていると将来を不安に感じる、先生は高校生の頃進路に悩んだ?と尋ねた。

僕は欧州に一時的に生活を移して作品のスタイルを作る。英国の曇り空、今にも降り出しそうな雨、霧の中にある深く蒼い森と繋がる人間模様を描きたい。日本人がクラスルームで短歌を朗読する様なセンスを見せる。僕の作品が英国を舞台に化学反応を起こせるか?僕の心を世界と共鳴させます、夢に夢中だ。

僕は編集者に穏やかな安心感を与えたい、編集者は色々見てもらう所があるよねって話す。僕の作品って直ぐに解る様にする、月更新の勢いと数年更新のアート鑑賞にしたい。国を代表する文化も感じたい、印象の作り方にセンスあるよねって繋がる人やグループに所属する。ワクワクする新刊を考えていたい。

学校を卒業しても妻に仕事を任せて、本を読んでいました。僕はぶらぶらと洋楽に興味を持ち、歌詞の意味を知ろうと翻訳の仕事を始めました。今の編集者と出会いました。2人で妻としている喫茶店で会うと、僕の財布には500円しか入っていませんでした。僕の手作りのサンドイッチを一緒に食べました。

僕は学生時代、他人から見れば貧しい生活をしていました。6畳一間の風呂なしアパート、猫が数匹出入りしてます。僕は学校で勉強した記憶はありません、就職する気がなかったからです。妻と2人分食べれる仕事を始めました。僕は物を集める癖があったのでレコード・本・洋服等、コレクションしました。