見出し画像

喜怒哀楽のコントロール法(前編)

今回は、湧き上がる感情の正しい扱い方についてのお話です。ヨガ哲学では感情を上手にコントロールしなさいと教えられています。

人生は馬車

伝統的なヨガの教典では
人の全ての行動は
馬車の動きに例えられる
と言われています。

健やかに生きていくためには
馬車を上手に運転しなさい
という教えです。

喜怒哀楽などの感情は
馬車の馬に例えられていて
感情に乱されないように(馬が暴れないように)
手綱を上手に操ってコントロールしなさい
という教えなのです。

例えば
あなたのSNSに
批判的なコメントが書かれてあったとしましょう。
それを見たあなたの感情には
「怒り」が芽生えます。
つまり
馬車で言えば
馬が暴れてしまっている状態です。

このとき
手綱を握っているあなたが
上手にこの馬を落ち着かせる必要があります。

ここで一番やりがちなのは
力尽くで馬を抑えるという対処です。
つまり「怒っちゃダメ!」というスタンスで
感情を否定するやり方です。

この状況は
ザックリ言うと
脳の中で
理性を司る前頭葉が
感性を司る扁桃体を
無理矢理制御するといった構図になっているそうです。

まあこれをいい意味で捉えると
「我慢強い」とか
「空気が読める」とか
「社会性がある」というように
表現されると思います。

いわゆる「人として正解」というカテゴリーに属します。
この能力は社会の中で生きていく上では
確かに必要ではありますが
一方で
これが過剰に働きすぎると
ストレスとなり
自分を苦しめてしまいますね。



感情は必要だから湧き出てくる

「人として正解」は確かに大事だけれど
僕たちは人間の前に「動物」であることを
忘れてはいけません。

「お腹が空いたから食べたい」とか
「疲れたから休みたい」といった感情は
動物として生きる上で必要なサインです。

それと同じように
好きなものは好き
嫌いなものは嫌い
といったような感情は
生きる上で必要なサインとして
勝手に湧き出てくるものです。

怒ったり悲しんだりする感情も
そのとき湧き出てきたのであれば
それは生きる上で必要だったということなのです。

なので
湧き出てくる感情は
無理矢理抑えつけるのではなく
一旦は認めてあげるというのが
馬車の馬を上手に飼いならすための
最初のステップです。

つづく

画像1

画像2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?