瞑想を学ぶ(前編)
瞑想とマインドフルネス
改めてですが
ヨガとは本来
精神統一のための修行
を意味します。
なので
ヨガの本質的実践は
瞑想です。
瞑想は
心(意識作用)を扱う繊細ものなので
目に見えた評価が出来ない分
とっても難しいんですね。
でも
ヨガはそのことをちゃんと考えてくれていて
まずはアーサナで身体感覚に意識が向くようにさせ
次にプラーナーヤーマで呼吸の感覚に意識が向くようにさせる
といったように段階的に練習をしていきます。
呼吸は身体の内で起こる出来事なので
そこに意識が向けられるようになって初めて
外の出来事
ではなく
内の出来事
つまり
心の出来事に意識を向ける
「瞑想」という本質的実践を始めることが出来るのです。
アーサナ(ホップ)
↓
プラーナーヤーマ(ステップ)
↓
瞑想(ジャンプ!)
ヨガは
このように段階的に
心身と向き合うための設計がなされています。
ただ
アーサナやプラーナーヤーマを実習しないと
瞑想は出来ないか?と言うと
そうではなく
やり方によっては
瞑想単品でも成り立つような
仕組みになっています。
最近よく耳にする
マインドフルネス
がまさしくそれですね。
先に話したような
ヨガの段階を知っている人は
ホップ・ステップを飛ばしていきなりジャンプ?
と思ってしまいそうですが
マインドフルネスは
このジャンプの仕方を
理論的かつわかりやすく
そして丁寧に教えてくれているので
いきなりジャンプ!というわけでは無いです。
ということで
今回は瞑想に対するの理解深めるために
マインドフルネスの立場で話していきたいと思います。
心ここにあらず
マインドフルネスというプログラムは
「意識をコントロールするためのもの」
と理解出来ます。
普段僕たちは
意識を散漫させ
過去や未来を観ている時間がとても多いです。
ちなみに
あなたは1日に何回時計を見ますか?
時計は「今は何時か?」を確認するためのものなので
意識は「今ここ」にあるように感じますが
今何時か?が気になるということは
「○時までにあれをして、○時までにこれを済ませて...」
という逆算のための確認なので
意識は未来に行っているのですね。
そう考えると
僕たちは「今」をどれだけ生きていないか
ということがわかってきます。
自分の意識が今に居ない状態を
「心ここにあらず」とよく言いますが
これをもう少し詳しく言うと
「思考や感情に巻き込まれた状態」なのです。
・不安を感じると不安に巻き込まれてしまう
・怒りが湧き上がってくると怒りに巻き込まれてしまう
・何かが欲しくてたまらないときはその欲に巻き込まれてしまう
・考え事をしているときは考え事に巻き込まれてしまう
このように
思考や感情の暗闇に
自分が巻き込まれてしまい
「なんだかわからない」という状態になってしまうのです。
これをマインドフルネスの反対で
マインドレスネスと言います。
日本のマインドフルネス研究の第一人者である
早稲田大学の熊野教授によると
このマインドレスネス(心ここにあらず)になってしまう行動パターンが
何種類かあると言っています。
ということで
次回はこの「心ここにあらず」の行動パターンと
その対処法についてお話します。
「マインドフルネス」
と横文字になっていますが
やはり根本は
伝統的ヨガの教えと全く一緒です。
つづく
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