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2024年4月に読んだ本まとめ。本の醍醐味を味わえた1か月。

2024年4月に読んだ本は全部で5冊。1冊毎に、ちょっとずつ紹介していきます。


1. ぼくらの仮説が世界をつくる(佐渡島庸平,PHP文庫)

著者は「宇宙兄弟」や「ドラゴン桜」を手掛けた編集者である佐渡島庸平さん。これから事業を始める人、漫画家や小説家、イラストレーターなどクリエイターに薦めたい本。

誰でも得られる情報を得る前に、自分の価値観を信じ、まず「仮説」を立てることが大事だということにハッとさせられた。

ものごとの本質を捉えるために「自分が宇宙人だったら、どういうふうに考えるか」という考え方も面白いと思った。

2. Michio's Northern Dreams (2) ラブ・ストーリー(星野道夫,PHP文庫)

私の好きな写真家「星野道夫」さんの写真エッセイ。出版された多くの本の中から、写真と文章をテーマ毎に集めたシリーズの第2巻。

既に絶版となっている為、古本屋を探し回った思い出のシリーズ。(この本は、運よく最寄りの古本屋にあった。最終的に広島旅行で立ち寄った古本屋で全巻コンプリート)

いつ見ても星野さんの写真、文章には癒される。本を開くたびにアラスカにいる気分にさせられ、心が休まる。

3. 正欲(朝井リョウ,新潮文庫)

気になってはいたが、なかなか手が出ず、映画をきっかけに読んだ本。

先に映画を観ていたので大まかなストーリーは知っていたが、小説を読ことでさらに解像度が上がった。

意外にも映画の印象と、小説の印象があまり変わらなかった。それだけ映画も素晴らしかったのだと思う。

この本を読むと、軽々しく「多様性」という言葉を使えなくなる。自分がいかに多様性を分かった気でいたのかを痛感させられる。

4. 死にがいを求めて生きているの(朝井リョウ,中公文庫)

こちらも気になっていたが、なかなか手が出なかった本。「正欲」を読み、朝井リョウ作品を読みたくなり読了。

「螺旋プロジェクト」という、8作家が共通のルール(山族と海族の対立を描くなど)で各時代の物語を描く企画のうちの1冊。この本は「平成」。

自分が「ゆとり世代」だからなのか、突き刺さる言葉が多かった。対立の仕方が、いかにも平成らしい、ゆとりらしいと感じた。

最後まで読み終えた後に、序盤を読み返すと、背中がゾッとする。

500ページ以上ある本だが、あっという間に読み終えた。

5. ある男(平野啓一郎,文春文庫)

芥川賞作家である平野啓一郎さんの小説。佐渡島さんの本で度々名前を目にしていたので、妙な親近感はあるが、平野さんの本を読むのは初。

「自分」とは何かを考えさせられる。自分を自分たらしめるものは一体何なのか?何が自分を創りあげているのか?

そして、それは他人も同じことで、自分が他人を認識しているものは一体なのか?何をもってその人を認識しているのか?

当たり前だと思っていたことに疑問を投げかけてくれ、考えるきっかけを与えてくれた本。

最後に

4月は、結果的に、比較的テーマや内容が重い本を読んでいた。本を1冊読むごとに、自分が少しずつ、本当に少しずつだけど変わっていっている気がしている。自分の頭の中に無いことを考えるきっかけになったり、既成概念を壊してくれたり、本の醍醐味を味わった1か月だった。


【 3月に読んだ本まとめはこちら 】


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