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「船でラオスからタイへ」

世界一周122日目(10/28)

ちょっと早く起きてパッキングを済ませるとバルコニーから向いの通りの屋台を覗いた。雨上がりのしっとりとしたホァイサイの通り。鍋から上がる湯気が見えた。僕は着替えて近くの屋台にカオ・ソーイを食べに行った。

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今日はタイへ出発だ。

プランどころか宿も決めてない状態。何が起こるか分からない。しっかり食べておかないと。

カオ・ソーイを食べ終えるとメインの通りから階段を登ったところにあるお寺を見に行った。若いお坊さんたちが朝食を食べる前に一斉に祈りを捧げる。

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ホァイサイの町からタイ、チェンコンへはスロウボートで入国する。

スロウボート分のお金10,000KIP(124yen)を残して手持ちのラオス通貨キップをタイバーツへ両替し、出国審査を済ませると僕は8時半のスロウボートに乗った。船での入国なんてワクワクする!グッバイ!ラオス!

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思い起こしてみればラオスは冒険の連続だった。

ビエンチャンで路上ライブやってこの旅始まって以来の大台を叩きだしたり、バイクに乗ってバンビエンの道を突っ走ったり、ルアンパバーンのバスターミナルで野宿したり、ルアンパバーンからクワンシー・フォールまで30キロの道のりを自転車で行ったり、(いやぁ、あれはマジでキツかった)ルサンナムサへのバスのタイヤがパンクしたり、ルアンナムサで野宿したり笑。

まぁ、しょーもないバカもやったさ。でも、どれもこれも僕にとってはかけがえのない旅のひとコマたちだ。




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そして再びやってきたのはタイだ。

入国審査を済ませるとそばにあったミニバスの行き先を見た。そこで目についた「Chaing Mai 10:30」の文字。えっとー....今は9時ジャストか。

『ちぇっ...、チェンマイがおれを呼んでいる!!!』
僕の「旅アンテナ」が反応した!
「おっちゃーーーん!チケット一人前!」と勢いで行き先を決める。
もはや飲食店のノリだ。

「はいよー!250バーツ(750yen)。ここに名前書いてねー!」
僕のバカみたいなノリに対してにニコニコした顔で応えてくれるおっちゃん。タイが僕を温かく迎えてくれたような気がした。

時間まで僕は隣りにあるカフェで一杯10バーツのインスタントコーヒーをすすりながら日記を書いてた。

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10:30になりミニバンがやって来た。

乗客は欧米人カップルと3人の疲れた顔をしたタイ人たち。この少ない乗客数で利益が上がるのか少し不安になったが、いずれにせよタイの交通費が安いことはいいことだ!走りだしたミニバンは4時間ぶっ通しでチェンマイを目指す。

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こんなに国どうしが近くにあるのに国境を越えただけで町並みが大分変わった。

田畑や道路は整備され、ボロボロの露店よりかはしっかりとした店舗が多くなり、頻繁にコンビニを見かけるようになった。さっき飲んだコーヒーのせいで僕は尿意を催したが、ドライバーは停まる気配を見せない。く、クソっ...。ラオスだったらタイミングよくトイレ休憩が入るのに...。

そんな僕を後ろの欧米人(女)は口を「くちゃくちゃ」する癖でイライラさせた。なろうっ....指でもしゃぶってるのか!?

やっと停まった先はオシャレなカフェ。

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ここで旅の法則をひとつ君に教えてあげよう。

「ドライバーが連れていくお店は(値段が)高い」ということだ。

ほんとどこの国でもそう。カンボジアなんて10メートル離れた露店があったりするからそっちの方に毎回行ってたよ。オシャレだけど立地条件の悪いカフェ。

ここへ来るためにはメインの道路から脇にはずれなければならず、周りには畑があるだけで他には何もない。そしてお店にはなぜかプールもある。どうやらドライバーとお店の人が知り合いらしい。

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僕はトイレとWi-Fiだけお借りしてラオスから持ってきたタバコを一本吸った。欧米人カップルの方を見ると女性の方はテーブルの下で「わさわさ」と貧乏ゆすりをしていた。どこの国でも貧乏ゆすりをするヤツがいるのだ。ストレス軽減なのかはわからないが、あれって見てくれはあまりよくないよね。

チェンマイに近づくにつれ道路の状態はよくなりミニバンはどんどん速度を上げる。


町の中心地で降ろされた僕はさっそく安宿を探し始めた。
いつものように何件かチャレンジして見つけたのがBoss's Guesthouseという宿だ。

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ドミトリー100バーツ。約3ドルってとこか。

ドミトリーは他の安宿でよく見かける様ないくつもベッドがあるような部屋ではない。あるのは2つのベッド。だが、先客は僕しかいなかった。ドミトリーで占有状態ほど気持ちのいいものはないな。

僕がチェンマイでやるべきことはミニバンの中で決めていた。インドビザを取得することだ。タイで申請するのに様々な難問が待ち受けていることは知っている。

必要申請書類の数々。30分以内に入力をしなければならない英語オンライン申請フォーム。宿や航空券の予約。などなど。書類に不備があると優しさのかけらも持たないインド人スタッフが「じゃあ近くのネットカフェでプリントアウトしてきてー」と送り返すと言うではないか!!!ハナクソをほじりながらビザ申請をしに来たいたいけな旅人をつっぱねる姿がありありと目に浮かぶ!

僕はネットで領事館の場所を調べ(海外のサイトで地図が出てた)申請の際の失敗例をいくつも読み、「Booking.com」で無料キャンセルができる宿を予約し、フォームのサンプルページを開いたiPhoneを片手にオンラインフォームを作成し(一回しくった。間に合わなくって途中退出の際のIDを間違ってメモしてしまった)、インドの旅行日程を英文で作成し

そしてこの旅始まって以来の一大イベントである
「飛行機のチケットを購入」を済ませた。

Air Asiaバンコク発のコルカタ着。チケットそのものは安かった。約7,000円。そして荷物受託料が5,000円っていう...

「説明しよう!(「キリッ」)
「旅する漫画家」を名乗るこの青年、シミこと清水陽介のバックパックの中にはクソ重たい原稿用紙が200枚入っているのダッ!」

加えてPenny Boardとかギターとかマジ遊び道具てんこ盛りだからね。できるだけ陸路で行きたかった。でもインド以降もパキスタンは怖くて入れないし南米なんて飛行機なきゃ渡って行けないだろう。だが、僕は極力飛行機に乗らずに
旅をしていこうと思う。

だって荷物クソ重たいから笑。

現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。