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「旅先で使うアナログ漫画の道具を真剣に書いてみる」

シミです。今回は立て続けて番外編。

というのも今現在シミは漫画製作中。カフェで平気で4〜5時間コーヒー1杯で粘っているからです。

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活動的には充実してるんだけど、日記のストーリー的にはイマイチ物足りない。そんなわけで今回は前々から書きたいと思っていた「旅する漫画家の道具たち」をお届けしようと思います。

とはいえ、僕はズブの素人です。今みたいな漫画のスタイルで描き始めたのも去年から。バイトの合間に『ちょっとでも練習しなきゃ!』と数ページの短編をちょこちょこ作っていったのが今のスタイルに通じています。

漫画の教科書みたいなのはどうも好きになれずネットでちょこっと調べた我流で漫画を描いています。漫画の教科書を強いて挙げるならONE PIECEのファンブックにあった尾田先生の製作現場をちょっと参考にしました。『へぇ〜!漫画ってこんな風に描くんだ!』って。そのくらいです。右も左も分からないところから自分なりに手探りで漫画を描き始めました。「我流」って響きいいですよね。オリジナル感があって。

今回は「文房具好き」のための記事だと思っていただいて構いません。これからアツく語っていきたいと思います。

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「旅する漫画家」がどんな道具を使っているかと言うとですね、まずこちら。

▷「ペン一式」

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▷Gペン軸×3(大2/小1)
メインの線を引くのに使うGペンを収めるペン軸です。ストックとして2本あるけど、今のところ一本しか使ってません。自分の描き方にフィットするペン軸を色々試しましたがこの指が痛くならないよう、指をそえるところにスポンジがついてるヤツが一番しっくりきます。ちなみに僕は筆圧がほとんどありません。っていうか筆圧かからないように意識してます。浪人時代、筆圧の高いヤツが「ガッガッ」って答案用紙に記入するの許せなかったからです。

▷丸ペン軸×2
茶色い木のペン軸ですね。これは背景を描く細い線を退ける「丸ペン(別名マップペン)」を収めるためのペン軸ですね。2本あるのはストックではなくペン先の削れ具合によって同時に使っています。ペン先の削れ具合についてはまた後ほど。

▷STAEDTLER(0.7)
グレーの細いマジックですね。一枚一枚写真撮るのめんどくさかったん...耐水性。枠線を描くのに使います。「STAEDTLER」って好きなんですよね。文房具は日本製が世界一だと思ってます。だけど、それに負けないくらい良い製品を作っているのはこのドイツ出身の会社です。やっぱ日本人とドイツ人のモノづくりの姿勢って似てるのかなぁ? 

▷プロッキー
このマジック、小中学校とかでよく使いませんでした?水性なんですけど、紙との相性抜群なんですよね。ベタ(黒く塗る事)の時に広いスペースを塗る時使います。

▷筆ペン
アートマンとかで売っている一番細いヤツです。「極細」かな?ベタの細かいところを塗る時に使います。人によっては「顔料」か「染料」かインクの品質にこだわる人がいるみたいです。シミが使ってるのはー...忘れました笑。

▷HITEC-C(PILOT)
ゲルインクの最高峰だと思います。「0.25」っていう細さも魅力的。ベタの縁取りから斜線まで大活躍の有能なヤツ。ただ、机から落とすとペン先が折れ曲がってしまうことがあります。既に一本死んでしまいました...ペンの太さはこの他に台詞を書く「0.3」。あまり使わない「0.4」があります。てか昨日なくした...

▷修正ペン
修正ペンはやっぱり日本製しかありえないっしょ!です。一応修正インク(?)も持ってるんですけどねばっこいため、ちょっとの修正だったらこっちを使っちゃいますね。でも、修正液はいろんな国で見るなぁ...

▷シャーペン(0.9)
あえて太い芯を使うようにしてます。っていうか尾田先生も同じサイズ使ってたからマネしたんですね。それもあるのですが、あまり細かく下描きし過ぎるとそれに捕われてペン入れが大変になってしまいます。アバウトに描いてもアドリブがきかせられるそんなスキルを磨くため(下手な絵をごまかすため)太い芯を使ってるんですね。芯の濃さは「2B」。筆圧低いと太い芯は全然減りません笑。

▷消しゴム
と言ったら「MONO」しか考えられませんよ!あの弾力性と消し具合。これより優れた消しゴムはないんじゃないでしょうか?そんぐらい愛して止まない消しゴムです。「大・中・小」とサイズ違いでストックも含め7個ぐらい持ってます。

▷「Gペン/丸ペン」

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きましたね〜。漫画家の代名詞みたいな物ですね。だのに未だに使い方がわかりません!それに一本が地味に高い!70円くらいするんじゃなかった?グロス(144本入り)で買って半分位をお菓子の小箱とかに詰めて日本から持ってきました。この無印良品のピルケースで仕切り、削れ具合によって使い分けています。
と言うのもGペン(丸ペン)というのものは使えば使うほど削れていくんですね。鉛筆といっしょです。だから最初は細い線が引けてもどんどん太くなってちゃう。それに温度や湿度、サビ具合、ましてや職人さんが一本一本手作りで切り込みを入れてるため新品でも線の感じが異なります。プロの漫画家さんは自分のイメージする線が引けるペン先を選別したうえで漫画を描くそうです。お金がかかるんだね。同じペン先でも線の太さが違ってくるとなれば漫画って旅に向かない気がしてなりません...
貧乏性の僕は削れ具合によって引きたい線をチョイスしていきます。しょっちゅうミスります。なかなかイメージする線が引けない...。そしてほんとどうしようもなくなったペン先は「今までありがとう」と言ってカフェのテーブルの上にさりげなく置いてきます笑。使っているメーカーはどちらも「Tachikawa」です。

▷「インク類」

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PILOTさんの「製図用インク」を330mlを日本の「世界堂」で買ってペットボトルに移したものが中で漏れないよう、バックパックの中に厳重にしまってあります。コイツもねー、品質や環境によって全然コンディションが変わってくるんだ。古い物や乾燥した場所とかだとすぐに線がかすれてしまいますし、新しいものや湿度の高い雨の日とかだ線がのびます(今度は原稿用紙が湿気ってしまうんだけど)。
だから、インク瓶や無印良品のクリームケースに分けて引きたい線に合ったインクを選びます。細い線が引きたい時は古い方を。太いせんが引きたいときは新しい方を。これもどうしようもなくなった時は思い切って捨てちゃいますね。補充する際はインクを少なめにすることが重要です。
あとは前出した修正インクと小箱に入ったペン先、「ぬりけし」ですね。美術の授業で使わなかった?あれ、原稿用紙が痛まないんだよ。メンズノンノの付録のポールスミスのポーチに入れてます。一回、クリームケースが中で開いちゃったこともありました。閉じる時はキツめでね。

▷ブラシ/定規

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ブラシは消しカスを払う時に、定規は枠線なんかを引く時に使います。
正直、定規で線を引くのが好きじゃありません。だって時間かかるし。かったるいじゃん。旅をしながら漫画を描くというのは時間のバランスがすごく大切だと思います。時間をかけすぎず、旅を楽しむには漫画に時間ばかりかけられません。「スパパパッ!」と描けるようになりたいです。
個人的な話、「フリーハンド」が好きです。定規を使わずに線を引く。漫画家さんの松本大洋さんの絵けっこう好きなんですよね♪それに昔小学校で先生が算数の授業で「いいか!フリーハンドは最強だぞ!」と言っていたからかもしれません笑。

▷原稿用紙(B4)

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すっかりこれを忘れてた。これがないと漫画が始まらないですよね。「ミューズまんが原稿用紙」は罫線が入っていなくて両面白紙。そして安い。自由気ままなフリースタイルの僕にはうってつけの原稿用紙です。バックパックに200枚入っています。クソ思いです。でもこれがなかったら「旅する漫画家」じゃねえんだよぉ〜!ある程度描いた原稿の枚数が貯まったら描いたら日本に送ります。
下の緑のヤツはカッターなんか使う時に使うボードですね。原稿用紙が汚れてしまうような場所や少々ボコボコしててもこイツがあるとなんとか漫画が描けます。

▷持ち運び

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以上の漫画道具をインク類だったらジップロックやB4サイズのクリアケース(100円ショップ)に入れてタイのTesco(テスコ)で買ったショッピングバックに入れればカフェに漫画が描きに行けます♪また、旅の移動の際はこれらの道具はバックパックにぶちこんでおります。幸いバックパックの内部の背中部分に原稿用紙がすっぽり収まるスペースがあるので折り目がつかなくて済んでます。



はぁ....はあ....

以上が「旅する漫画家」シミの漫画道具の一式です。トーンとか使わないっす。時間かかるし、できるだけシンプルに描きたいってのもあります。

僕が7歳の時に連載がスタートした「ONE PIECE」。当時は「海賊」っていうワードとその独自の世界観にワクワクさせられっぱなしでした。浪人時代に突入してコミックス集めるのやめてしまったけど、漫画家を目指すようになり改めて尾田栄一郎の絵をみるとその圧倒的な世界観にただただ驚きました。『ペンとインクだけでここまで世界観を表現できるのはすごい!』と。

影響を受けていないと言ったらウソになります。僕もあんなふうに世界を表現したい。『自分の拙いレベルで果たして漫画家を名乗っていいのだろうか?』賞に応募した事もなければ紙面に載った事もありません。

でも、『画家はいつ画家になるのだろう?』と考えた時、それは彼が筆を持ってキャンバスに向かった瞬間じゃないかなと思ったわけです。ゴッホなんて生前、全然売れなかったしね。夢だった「世界一周」と夢だった「漫画家」を同時進行で追いかけてます。「旅する漫画家」「シミ」こと清水陽介をどうかこれからもよろしくお願いします。

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現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。