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「雑貨を日本に送るだけでも一苦労」
世界一周194日目(1/8)
肩が重い…。
頭もまだフラフラするし、パソコンのし過ぎなのか目も痛い。
食欲もそこまでないし、体の調子は気持ち回復したように思えるけど、「いつもの体調」にはほど遠い。
もう半年もこのバックパックを背負って旅をしてきたのに、なんで今さらになって肩が凝るようなことになったのだろう?
これはもしやー…憑かれている!!?インドのおばけに?
一体どこのバカ幽霊が取り憑くっていうんだ?いやでも、ウザいインド人のことなら十分ありえるかも…。
コチの町には郵便局があったので旅先で買った雑貨を日本へ送ることにした。このへばった体。できるだけ荷物は減らしておきたい。
今回はコルカタやその他の町でけっこう大量に仕入れた。(その大半はバター・ロックのある町のお土産屋さんでだったんだけど)ライトカバーを沢山仕入れ過ぎてバックパックがパンパン。何より重い。
手提げバックに雑貨を詰め込み郵便局へ向かった。
「すいませ~ん。日本に送りたいんですけど」
「じゃあ梱包してきて」
はっ?
今まで中国や東南アジアで何回も郵送してきたが、どんな郵便局にも段ボールはあった。だがここにはなかった。
「えっ?じゃあどこで段ボールをもらってくればいいんですか?」
「〇〇だよ」
いや、そんなこと言われてもぜんっぜん分からねえから。
「Go straight?Left」なんて言っても郵便局員のアバウトな道の教え方じゃ全くもって分からない。っていうか置いとけよ。段ボールくらい。
仕方がないので僕は仕入れを梱包するための段ボール探しから始めなければならなかった。
「段ボールありますか?」と段ボールを置いてありそうなお店に何軒も尋ね歩く。
そして外で自力で入手して来いと言う割には段ボール箱は他のお店においてない。高そうなホテルにすらおいてなかった。途方に暮れた僕を手招きする服屋の女の人。
案内されたのは店の奥。つぶされてたたまれた段ボールが棚の一番上に無造作に置かれている。お店の男の子が慣れた手つきで仕入れを詰めガムテープで固定してくれた。
「これはうちの仕事なんだよ~」
「へえ…そうなの。で、いくら?」
「150ルピー(253yen)」
「え~!いくらなんでも高過ぎっしょー!だってこの段ボールボロボロだよ?
それを150も取んの!!?値下げしてよ!」
「これは決められた金額なんだ。ボスにもそう言われてる」
「ほんとかよ…。」
それでもちょっと値下げしてもらって110ルピー(186yen)に。
やっとこさ仕入れを梱包してもらってもう一度郵便局に再チャレンジ。
さっきと同じ窓口に並ぶも割り込んでくるヤツらがいる。僕の順番直前で割り込みしようとしているヤツがいたもんだから思わずキレた。日本語で。
「てめえ!並んでんだろーがー!抜かしてんじゃねえぞ!」
窓口に手をぶっさして順番が奪われない様に牽制する。
後ろにいた大きな布ばりの箱を持って来ていたお兄さんは。「これがインドさぁ~」と飽きれたような顔つきで言う。
はぁ…はぁ…ばかたれちくしょう。梱包して持ってきたぞアホンダラ。さぁて今回は何キロかなぁ~…
「3,65キロ」
いつもバックパックが27キロあるとか言っておりますが(ちなみにサブバッグは7キロ)、そこから3キロ以上も増えてたのか!それをヒーコラ言いながら背負って歩いてたのか…。このタイミングで送っておいてよかった…。
『もしかしてバスキングを止めたから体がおかしくなっちゃったんじゃないか?』わけもわからずそんなことを思った。
唄えそうな場所さえあればほぼ毎日外で唄っていたのに、ここに来て急に外で唄わなくなってしまった。ストックが3弦が切れてしまったため、2弦で代用しているのも理由のひとつだ。
場所によってはよく分からないメーカーの6弦セットで千円もする場所とかある。外で唄うのはちょっとお休みにしょうか?と思っていたのがよくなかったのか?唄うことによって適度にエネルギーを発散させなければいけないんじゃないか?
ギターのチューニングをいつもより高く上げていざ海沿いへ。稼げなくったっていいさ。とりあえず唄おう。
最初は周りにいたヒマそうなおっちゃんたちが10ルピー札を入れてくれた。ちょっとづつ人が集まり始めて欧米人の観光客もちょっとレスポンスをくれる。一眼レフでめちゃくちゃ僕のことを撮ってるインド人もいれば、いつものようにインタビューしてくるおっちゃんもいた。
彼らにも慣れた。簡潔に自分のことを説明し相手を納得させる。自前のハーモニカを持っているじいちゃんと急遽セッションをすることになったり。そんなスキル全くないから適当なコード弾いた。
体から流れる汗。それを海からやって来る風が冷やす。やっぱバスキングは楽しいぜ….。
現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。