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「旅先で圧倒的に不足するもの」

世界一周195日目(1/9)

スタッフは起きていなかったので鍵だけレセプションのデスクに置いて宿を出た。行き先を確認し、ローカルのバスに乗り込んだ。

3日間滞在したコチとも今日でお別れた。体調不良のせいで全然動けなかったけどね。こじんまりとしていて綺麗な町だったと思う。

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the HIATUSの「horse riding」を聴きながら朝の町並みを眺める。ふいに朝日が顔をのぞかせた。はっと息を飲む。

旅立ちの朝だ。

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行き先はバンガロール。これからセカンドシート、11時間の列車旅だ。そしてその次はマイソールとという町へ。ウェイトリストが消化できてればそのままホスペットに行く。バンガロールとマイソールの滞在は1日!強行軍だ!
というのもYouTubeでthe HIATUS、ボーカルの細美さんが10日でエジプトを旅した時の話を聞いていたら『おれも強行軍しよう!』という気になってしまったからである。影響を受けやすいのだ僕は。

駅に着くと時刻通りに来た列車に僕は乗り込んだ。体調はまだ全快じゃない。

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それにしても眼球が痛いんだよなー。左右に振ると痛ぇ。

コチで久々のWi-Fiにありついてけっこうパソコンいじってる時間が長かったからからかなぁ…?

とりあえず、うたた寝を繰り返して体調回復に当てたり、眠たくなければ外の景色をずっと眺めたり、iPhoneに入れた動画を見ていたりしていた。一応、本がサブバッグの中に入ってるんだけど、目が痛いので読むのは止めておく。食欲もない。

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ひっきりなしにやってくるチャイやヴァダイ売りのおっちゃんたちが煩わしくてしょうがない。僕の後ろの席にどこの国籍だかわかんないけど欧米人女子2人が座っていた。11時間の旅。根性あるぜ。

体調が良くないと旅が楽しめないなぁと思う。保険のお世話になるほどひどくはないし実際回復してきてるんだけど、やっぱり力の入らない体でバックパックを背負って歩くのはキツい。旅するっていうより「生き抜く」って言った方が近い気がする。だから感受性もいつもより低下する。

最近イライラすることが多くなった。
確かにインド人はウザい。でも、僕ってこんなにすぐキレたり、イラついたりするような男だったっけ?

わかった!



野菜足りてねえ。



露店のどこもかしこも「THE 野菜」のような、目に見えて野菜だと分かる食べ物を売っているお店は全然ない。カレーのジャガイモくらい。

最初のうちはカレーエキスに栄養価が詰まっているんじゃないかと考えていたけど、どうやらそれも違うみたいだ。

まるっとしたそのままの野菜は道端で売ってるけど、それを生かじりすることはできない。シーザーサラダとかねえの!!?ぜってーこれ野菜欠乏症だよ!(そんな病気あるのか?)あとカルシウムも足りてねえ!

この国で食べられている食事はどこの町でもだいたい10パターンくらいで、野菜はほとんど入ってない。なあ、みんな、もっと野菜食べようぜ…。

そんなことを、列車から見えるインドの風景を見ながら考えたのだ。

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この体力を無駄に消耗するセカンドクラスのシートもネットでそれしかとれなかったからだ。スリーパークラスはおなじみのウェイト・リスト。しかも列車が到着するのは20時前。駅で一晩明かすことになるだろうな。でも駅にドミトリーがあるんだよね。バンガロールは短い滞在だし、今回はドミトリーを使ってみようかな?


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いつもなら時刻通りに駅に到着するはずの列車なのに、バンガロール・シティ・ジャンクション駅直前で急に速度を落としてちっとも進まなくなった。列車が駅に到着したのは21時。一時間も遅れたのはどうしてなんだろう?

気合いを入れてバックパックを背負い、近くの24時間営業の店でエネルギーを補給しようと60(101yen)のターリーを頼んだ。

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いつもだったら完食できるのに、残してしまった。食欲は戻ってない。

ドミトリーを探したが駅のどこにもなかった。マジか…。

駅の外にある有料トイレの値段は5ルピー。

おいおい!マジふざけてんな~!普通1~2ルピーだろうが。インドで一番高いトイレだ(←イライラしてます)。

トイレで歯を磨いて顔を洗い、駅構内で頭まですっぽり毛布をかぶって寝る人から少し離れて寝床を確保する。インド人でも地面に直接体を横たえることはしない。敷くものが新聞紙の時もある。僕はバックパックとサブバッグをダイヤルロックで固定し、持ってきたブルーシートを敷いて寝袋に入った。

夜が深けこむと周りにどんどん集まってくる野宿者たち。気づいたら10人以上のインド人が毛布にくるまって寝ていた。

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それにしても…トイレに行きたくなってきたなぁ…。でも荷物もあるし、あのバカ高いトイレに行くの…嫌だなぁ。

なかなか寝付けず、何回も寝返りを繰り返しているうちについに駅員がやってきた。持っている木の棒で床をバンバン叩き、寝ているインド人たちを追い払っていく。ちくしょ~…。
諦めてのそのそとパッキングしなおし次なる寝床を探して駅をうろつく。けっきょくトイレにはもう一度行かなければならなかった。10ルピーか。チャイ飲めんぞ。


インドに来てから一番寒いと感じた。バンガロールってこんなに気温低いのか?Tシャツ、アウターの2枚でもまだ若干寒い。

スチール製のベンチに寝袋を広げて潜り込んだ。寝袋の開いた部分から冷気が入ってくる。寝袋を体に密着させないと温度を逃してしまう。

うぅ…寒い…

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現在、自作キャンピングカー「モバイルハウス」で日本を旅しながら漫画製作を続けております。 サポートしていただけると僕とマトリョーシカさん(彼女)の食事がちょっとだけ豊かになります。 Kindleでも漫画を販売しておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。