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旅する弘前ツアー

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弘前市内で開催されるツアーをお知らせしています。開催後の報告も上げていきます。
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#前川國男

仲邑さんと巡る前川建築ツアー想起

仲邑さんと巡る前川建築ツアー想起

4月30日(日)、
弘前の前川建築に都合35年関わった仲邑さんを東京よりお迎えし、18人の参加者の皆さんと前川建築を巡ってきました。
「大学は建築学科を目指しています。地元を離れる前に弘前にある建築をしっかり見ておきたい。」という高校3年生2人を含め、大変熱量のある皆さんが集まってツアーはスタート。

市役所から始まり、市民会館、市立博物館、緑の相談所、中央高校、旧木村産業研究所(現こぎん研究所)

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前川建築。弘前市民会館

前川建築。弘前市民会館

弘前市民会館  1964(昭和39年)竣工

管理棟とホール棟を長いピロティで結ぶ姿が印象的な弘前市民会館。弘前公園内にあるので視界を遮るものがなく、大空間を欲しいままにする重厚感溢れる作品です。

4月は散る桜の花びらも美しい園内。前川さんはピロティの上部、テラスの向こうに岩木山を臨む構想があったようです。

東京文化会館を彷彿とさせる星をイメージした照明。中二階に喫茶室を構え、喫茶室は窓側から

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前川建築。弘前市役所

前川建築。弘前市役所

弘前市役所 19548昭和33年)竣工

弘前市民は前川建築とともに一生を共にするとよく言われています。
例えば、「市民病院」で生まれ、「市役所」に届け出を出し、中学校の合唱コンクールは「市民会館」、桜をはじめ季節を問わず弘前公園を散策しては「緑の相談所」で休息を取り、たまには「博物館」で芸術鑑賞、「中央高校」に進学、今なら「こぎん研究所(旧木村産業研究所)」でこぎんを買い求め、人生の最後は「斎場

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前川建築。弘前中央高校講堂

前川建築。弘前中央高校講堂

青森県立弘前中央高校講堂 1954(昭和29年)竣工

もちろん今でも現役の県立高校、その講堂。現在進行形で高校生が活動しているところなので、セキュリティーの観点から滅多やたらと見学できない、大人にとっては幻に近い建物です。というわけで、今回のツアーでも中に入ることはできません。高校生になるしかないかな。

木村産業研究所初代理事長・木村隆三氏の兄で、弘前中央高校のPTA会長であった木村新吾氏から

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前川建築。木村産業研究所

前川建築。木村産業研究所

(旧木村産業研究所) 1932年(昭和7年)竣工

長いこと弘前に住んでいるのに、前川建築のことを全く知らずにいたんですよね。市民会館は子供の頃でもなんとなくかっこいいなぁとは思っていたけれど、誰も建築家が誰かなんて教えてくれないし。まぁ他所を知らないし、比べようがないから市民会館っていうのはどこもこんなものかと思っていた。

弘前公園の桜と一緒。春になると日本全国みんなこのくらいの規模の

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