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京都までの最後の難関・逢坂山 大津~京都【東海道本線 途中下車の旅 #20】

前回は、旧東海道が合流する草津~大津の間の話をしました。
東海道本線だと琵琶湖が見える区間がほとんどないですが、大津に入る少し手前の石山の辺りで少し琵琶湖が見えます。

この区間の様子はコチラをどうぞ


大津まで来れば、あとは山を越えれば京都へ到着となります。
ただ、その「山」が鉄道にとっては難関だったのです。

こちらは京都駅から東を撮った写真です。
山から真っ直ぐ線路が伸びています。ここから山を2つ超えると大津に到着します。

今の東海道本線は、大津駅から10キロほど、途中若干のカーブはありますが、比較的真っ直ぐ京都駅に向けて線路が走っています。
現在であれば、大津駅から京都駅まで10分もすれば着ける距離です。

しかし、このルートが開通したのが、1921年のこと。
1880年に京都~大津(現・びわ湖浜大津)間が開業した際には、このルートは通っていませんでした。

というのも、真っ直ぐ行くルートだと、長いトンネルを掘らねばならず、当時の技術では困難とされていたためです。


以前に、伏見稲荷の前にある「稲荷駅」の話をした時に、少しを話をしましたが、1889年の東海道本線開業当時はもっと南寄りを迂回するように走っていました。

現大津駅の少し東にある、膳所駅(ぜぜ)から、今の国道1号線あたりを抜けて山科盆地を南西に向かうルートを取っていました。

そこから、山を抜けて稲荷駅を経て、京都駅に至るのが、開業当時の東海道本線のルートでした。

その中でも、難関とされたのが、大津寄りの「逢坂山トンネル」
現在でも、その跡は残っていて、見ることができます。そのトンネルの工事に関しては、外国人技術者の力を借りることなく、初めて日本人技術者だけで開通させたものでした。

東海道本線が開通した当時で言えば、東から来る場合は、伏見稲荷の目の前を通ってから、京都駅に到着していたのです。

その東海道本線が、伏見稲荷の前を通っていた頃の「ランプ小屋」も稲荷駅前には残っています。

今でこそ、大津~京都駅間が10分なのが、開業当時は南に大きく迂回していた区間だったのです。


京都・三条大橋 弥次喜多像

私自身、京都住まいなのもあって、京都駅まで来れば「ゴール」と言いたい所ではあります。東海道に関しても三条大橋にてゴールですから。

在来線だけで東京~京都を行くとだいたい8時間半~9時間はかかります。

ただ、今回は「東海道本線の旅」
東海道本線の終着・神戸まで続けます。

今日はこれにて
少し京都市内寄り道をします。

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