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アヤワスカ合宿 in ペルーのアマゾン 3回目「混沌・壁・旅の目的」

ペルーのアマゾン奥地、知る人ぞ知る、シピボ族の村にて、6泊7日のアヤワスカ合宿。

YouTube の方に前編・後編の動画が上がってるので、まずはそちらをご覧ください!

https://youtu.be/Y1dg_E_zBDE


下記は、アヤワスカ体験3回目、ラストセッションのメモです。どうぞ。


Ayahuasca 3rd Ceremony



3度目のセレモニー。当日は、友達とお話ししたり、読書したりして、リラックスしながら過ごした。にもかかわらず、始まる前、なぜか緊張する気がする。少なくとも今までで1番緊張する。


8時半頃、マロカへ。オリ(イギリス人の参加者)が、彼の最後の大事なセレモニーなのでマテオの隣で受けたい、ということで、僕は入り口の左隣の場所へ移動した。両脇に日本人のゆきかちゃんとてるまさん。1、2回目とは違う景色だ。ただ、特に問題はないはず。




3度目のセッション 題名「混沌・壁・旅の目的」


(1度目のセッションは”自己肯定・自身の獲得”で、2度目のセッションは”全ての過去・トラウマの旅”。




・時系列



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セッションが始まる。今日はマテオは少し遅めに来た。


アヤワスカを飲む。2度目がめちゃくちゃ不味かったので少し怖かったけど、今回のはほんのり甘くて、だいぶ飲みやすかった。今回は吐かない気がする。


今回はどんなビジョンを見たいかなとふと、考えてみる。そうだ、10年後の自分の姿が見てみたい。自分がどうなっていたいかを、見てみたい。そんな景色が見れたらいいな。まあでも、自分の勉強になる景色・感覚だったらなんでもいい。


横になり30,40分すると徐々に効果が出始めてきた。今までで1番早い。クリアなビジョンはないが、少しのサイケデリック模様、へび、かえる、ワニなどを見た。


時間が経つ。ビジョンを見ようと何度も試みてみるが、一向に上手くいかない。確実にアヤワスカの効果は出てきているはずなのに、ビジョンらしいビジョンが見えない。こんなはずじゃないのに。今回のは少し効き目が弱い気がする。そのせいなのか。にしても、ちゃんと見えない。まだ待つしかないのか。


その後もアヤワスカの効果は少しずつ強くなってきている気はするんだけど、一向にクリアなビジョンは見えない。こんなはすじゃないのに。こんなはすじゃないのに。これじゃあ終わった後に取れるメモも、撮るに値する感想動画も取れないじゃないか。


つらい。苦しい。何も見えない。混沌としている。カオス。思考が定まらない。マテオのイカロすら無力。これはビジョンまたはトリップと呼べるモノではない。



そして、ココで気づいた。今回のセッションはチャレンジングな回なんだ。闘いの回。アヤワスカが自然と何かを見せてくれるモノではない。自分で考え、耐え、闘う回なんだ。



とそこで、アヤワスカ(またはマテオ)が、一つの大きな石を投げてきた。それは疑問の石だった。2つの大きな問いを投げつけてきた。



1つ目は「お前はなんの”目的”でアヤワスカを受けに来たんだ??」


2つ目は「お前のこの旅・YouTubeの”目的”はなんだ??」



この2つの問いだった。一見、簡単に答えられそうな気がするが、答えられない。アヤワスカの目的、なんだっけ?旅の目的、なんだっけ?



そして覚った。この辛く苦しい混沌としたセッションでの僕の課題は、この2つの大きな問いに答えるということなんだ。


考えてみたら、「なぜYouTubeで配信しているの?」という質問に大塚はいつも「日本の人、特に自分の親世代の人に、世界はあなたたちが考えているよりもずっと平和で、安全で、楽しさで溢れているんだよ」というのを伝えるためと言っている。それを聞くたびにぼくは「自分は何のためにYouTubeをやっているんだろう?」と疑問だった。モヤモヤしていた。最初に大学を辞めてまで旅Youtuberになりたい!と決意した時の動機は、このまま過ごしてたら他の人と一緒になる。時代遅れになる。現代では自分のやりたいことをやっている人が強いんだ!だから僕も1番のパッションである”旅”で食っていくんだ!という理由だった。全く間違いではない。ただ、どこかそれも本質じゃない気がしている。本質はどこなんだ?本当の目的はなんなんだ?そもそも、そんなもの持っていたっけ?


というわけで、旅の目的を考える旅が始まった。いや、これは旅ではない。修行だ。今の自分に課せられた課題なのだ。このセッションが終わるまでの間に、絶対にこの問題を解決しなければならない。ただ、達成できそうな気はしていない。ホントに解決できるのか?アヤワスカに叱咤されている気分だ。10年後の未来?何言ってんだ。学びになる景色・ビジョンがみたい?何言ってんだ。甘えたこと言ってんじゃねえ。オマエがいま考えなければいけないことはそんな場所じゃない。もっと根本的なこの問題を解決しろ!そう言われている気分だ。


考えようとする。ただ、考えられない。体が気持ち悪い。辛い。


周りの雑音がものすごく敏感に、その気持ち悪さを刺激してくる。吐いている人の音が刺激してくる。特に辛かったのは、オリ(イギリス人の参加者)が過去の闇から解放されようとずっともがき続けていて、吐いたり、大きいうめき声をあげている。その音が1番ぼくの気持ち悪さ、このセッションの辛さを刺激した。思考しようとしてもdistractionが多すぎて全く集中できない。早くこのセッションが終わって欲しい。辛い。目的なんて本当に見つけられるのか?


何も楽しいことは見せてくれない今回のセッションで唯一の救いだったものは、隣でアヤワスカを受けている21歳の日本人の女の子が楽しいビジョンをみれていたらいいなと言う希望。(結局その子は何も見れていなかったんだけれど笑)と、アデリア(もう1人のシャーマン。マテオの奥さん)の優しいイカロ。ぶっちゃけマテオのイカロは無力。


何を考えていたかは詳しく覚えていないが、その後もひどくもがき苦しんだ。アヤワスカの効果がで初めてから3時間ほど苦しんでいたと思う。その末に、もしかしたら僕の目的は「成功」なのではないか….?という”仮説”を立てた。(大事なのは、ここで確証を得たわけではないということ)


成功。一言で言うと簡単だ。ただ、ぼくにとっての”成功”とはなんだろうか。考えてみた。世間一般が思い描くような成功といえば「名声を得て、権力を得て、お金持ちになること」。ただ、僕が求めているのはこれか?いや、確実に違う。間違いなくこの通俗な成功ではない。ではどんな成功だろうか。


さらに深く考えてみる。もう一つ仮説を立てた。成功には、いろんな側面があるのではないか。


例えば、友達や家族などたくさんの人に大切にされ、愛される「愛の成功」

たくさんのことを見て、学びたい欲を満たす「好奇心の成功」

仕事や遊びなど、やりたいことをやる「遊びの成功」

自然の中で生活するという「自然の成功」

せかせか働かず、ゆったりとした時間を過ごすことができる「ゆとりの成功」

健康的な食事をしながら、運動もしっかりするという「健康の成功」



それ以外にも、成功にはたくさんの側面がある。それらをバランスよく満たしていくことが成功に近づくことなのではないか。


また考える。ただ、この世に完璧な成功なんてないのではないか。


例えば、ジェフベゾスはいわゆる成功者に分類されがちだと思う。ぼくも、成功者だと思う。好奇心の成功や遊びの成功は達成されている。ただ、ゆとりの成功は達成されていないかもしれないし、長年夫婦として過ごしてきた奥さんと離婚していたので愛の成功も未熟だと思う。総合的に成功だとは思うけど、完全な成功ではない。


ただ反対に、ホームレスの人について考えてみる。彼らは好奇心の成功や遊びの成功、自然の成功などはないかもしれない。ただ、ホームレスの人たち同志のコミュニティに入って友達とかができたら愛の成功は満たせられるかもしれない。ゆとりの成功も持てるかもしれない。総合的に成功してるとはいえないかもしれないけど、完全な失敗者でもない。


ぼくは、この色んな側面で成功したかったんだ。そうだったんだ。成功というととげとげしい言葉だから、幸福とも言い換えられるかもしれない。


それらをバランスよくやること。それがぼくの旅の目的で、かつアヤワスカの目的だったんだ。アヤワスカは、いろんなことが学べると言う意味では好奇心の成功だったり、愛についても学ばせてくれるから愛の成功でもあるし、そういう意味では成功するために学ぶためだったんだ。


旅も、旅を通して好奇心の側面でも成功できるし、ゆとりの成功もあるし、自然の成功もあるし、愛の成功もある。遊びの成功もある。そしてそれをYouTubeを通してシェアすることによって、誰かのためになるという「貢献の成功」というのも得られる。


(※ちなみにお金の成功というのはないと思っている。お金というのは、これらの成功を助けるためのツールでしかない。そして必需品ではない。寄付とかをすれば愛や貢献の成功が得られるかもしれないし、大自然の中に身を置くためのツールにもなるし、ビジネスなどで実験などを繰り返せば遊びの成功になるし、旅をすれば好奇心の成功になる。ただ、お金がなくてもこれらを達成することは全く難しくない。)



ものすごく腑に落ちた。素晴らしい。乗り越えられた。目的、見つかった。これからの旅や、アヤワスカにきた目的がクリアになった。なんて素晴らしい感覚なんだ。


それも、これは旅やYoutubeに限ったことではない。自分の人生の指針のようなものだ。愛、好奇心、遊び、自然、ゆとり、健康、貢献の成功。これらをバランスよく満たしていく。理想の成功に近づけるということこそが長く短い人生を生きていく上での”生きる原動力”じゃないか。もちろん、どこまで行っても完璧な100%の成功・幸せなんてものはない。ただ、だからこそずっと学び続けていくことが楽しいし、人生の醍醐味じゃないか。



アヤワスカがぼくも目の前に立てた大きな「壁」。最初はまったく乗り越えられる気がしていなかった。ただ、悩み、考え、もがきながらも乗り越えることができた。神様はぼくに、乗り越えられる壁しか与えないんだということを知った。アヤワスカ、ありがとう。またものすごく大きなライフレッスンだった。



今までのセッションのなかで1番苦しく、チャレンジングなセッションだったけど、結局はまた学びが大きいセッションだった。



他にも色々と考えたりしたと思うけど、あまり覚えていない。1番の学び、気づき以外は、あまり覚えていない。また思い出したら、書きたそうと思う。




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3度目のセッションが終わった後、朝ごはんを食べながら日本人のみんなと喋ったり、それ以外の参加者と喋ったりした。このセッションで苦しんでいたオリは、全てのセッションを終えてこの家を出た。最後に少し会話した時に、だいぶスッキリしたような顔をしていた。本当によかった。いつかオリのカカオセレモニーも受けてみたいな。


朝ご飯の時に、目の前にトルコ人の医者が座っていた。彼が僕にこう聞いた。「ユウのこのアヤワスカでの目的はなんなの?」


それ、まさにおれがこのセッションで考えていたやつーーーーー!!!!!!


そして3度目のセッションで起きたことを一通り彼に話した。するとトルコ人は言った。


「トルコ語で成功という単語は「başarmak」と言うんだ。basarというのは”head”で、makというのは”purify”という意味。トルコ語では成功は”頭をクリアに、明晰にする”ということなんだ。」


と言ってきた。なんて素晴らしい単語なんだ。アヤワスカというのは今までモヤモヤしていたことがPurifiedされるという体験ができる。アヤワスカをうけるということ事態が、ぼくの後々の成功に繋がっていたんだなぁ。ありがとうトルコ人。彼の名前、忘れちゃった。トゥカンみたいな感じだったかな。


以上。



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