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[日々折々]

"輝ける海の向こう側
連れ立って旅に出たいな いつか
荷物はそんなに要らないよ
遠くまで行こうよ"

僕のやけに不安症なところ
あなたは包み込んでくれるんだ
"君と二人 居られるのなら
どこにでも行こうよ"

ハイグレード 夜景の煌めきも
各駅停車のそで振り合いも
何を変えるわけじゃないさ
手の触れる距離 祝う舞台だ

これからのことを話そうよ
また僕らここで 会えたから
しぼんだ花の 実りの景色に
日々を超えた奇跡が見えたなら
憂いはいっそ置いてこうよ
嵐に抱き合った僕らだから
今日だけ二人が 世界をべるから

真夜中に星を結んだら
距離も時間も超えられるかもね
昨日流した涙の粒は
遥かな鱗雲うろこぐも

不意に交差する唇が
塞がって真夏に溶けてゆくなら
日暮だって同じだろう
冬の北国 午後四時の
夕景を

懐かしくも思うけど
足早な"また明日"
やっぱり仕舞っておこう
彼方を見つめて
四季を重ねて

これからのことを話そうよ
また僕らここで 会えたから
雪が覆う枝の つぼみの芽生えに
きっと初めての春が見えるから
"憂いは持っていたっていいよ"
囁きかけてくれた あなただから
今日だけ二人が 世界を統べるから

輝ける海の向こう側
僕の生まれた街で あなたを
出迎える時が来たんだな
遠くまで来たんだな

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