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【休校中の教材研究】授業のめあてから考える板書計画

題名の通り、今回は休校中に行う教材研究について書いていきます。

休校中で、在宅勤務になったり、学校の教室で個人の作業の時間が増えたりしている方が少なくないと思います。また、在宅勤務は特に扱える情報が制限されるため、授業再開後の教材研究をされる場合が多いのでないかと思います。

授業の計画をしっかりとして見通しをもっておけば、休校明けに授業の遅れを調整する機会があっても、柔軟に対応できるのではないかと思います。

また、計画をしっかりとしておくことで子どもの反応にも温かく対応しやすくなるため、休校明けのフォローに直結すると思います。

そこで、今回は、個人的に行っている板書計画の作成について紹介します。

(なお、この記事では大まかな流れを把握するための板書計画の作成ポイントについて書いていきます。)

授業の流れを把握するための板書計画の作成ポイント

ポイント①授業のめあてについて考える

その授業で何を学んでほしいのかについて明確にします。

この作業が一番大切です。

板書計画の作成ですが、板書を書いていくより先に、何を学ばせるかを決めておきましょう。

そうすることで、授業の流れややるべきことがはっきりしてきます。

ポイント②子ども目線で授業のまとめを決める

授業のめあてがきまったら、授業のまとめを考えます。

まとめは、授業の最後に子どもたちにわかってほしいこと、子どもたちにどのような姿になっていてほしいかについて考えます。

大切なのは、子どもが使いそうな言葉で考えることだと思います。

つまり、子ども目線で考えるということです。

大人が今日は~が大切だったねというのではなく、「今日みんなが新しく勉強したことは何かな」「今日の学習をして、みんなが変わったことはあるかな」と問うようにしましょう。

そこで答えてほしいことを考えておきます。

それが授業のゴールになります。

・ここでひとまず、板書計画にまとめを書き込んでおきましょう。

ポイント③授業のメインで扱う問題や事柄を決める

授業のめあてをきめたら、今日扱うメインの問題や事柄を決めましょう。

ポイント②で決めた事柄に迫れるように考えていきます。

しかし、いきなり考えろと言われても経験年数が浅い、もしくは初めての場合は、苦しいところです。

ですから、最初は、教科書や指導書の問題をそっくりそのまま使っていきましょう。

最初は背伸びせずに、教科書を生かして、授業のめあてを決めて実行するということだけを試してみるのも良いと思います。

慣れてきた、もしくは時間がある場合は、少しアレンジしてみます。

例えば、算数で、「答えが5になるたし算を探しましょう」という問題があったとしたら「答えが□になるたし算をさがしましょう」という具合に少しアレンジをして、くじとかを用意しておくと良いかもしれません。

私はよくやっています。

・メインの問題や事柄をきめたら板書計画に書き込みます。

ポイント④主となる発問を決める

授業を進行するための主となる発問を決めておきましょう。

この作業で大まかな流れを作っていきます。

具体的な流れとしては、

1、まずは、メインの問題や事柄を把握させるための発問

2、次にそれについて考えさせるための発問

3、そして、子どもとやり取りする中でまとめにせまるための発問

4、最後にまとめをする際の発問


といった感じです。

それぞれの教科特性に合わせて考える必要がありますが、1~4のことを考えておけば板書の大まかな流れもできます。

・主となる発問やそれに類することを板書計画に書き込みます。

ポイント⑤子どもの反応を予想する

これで最後です。

ポイント④で書いた主となる発問の合わせて、予想される子どもの反応を考えていきます。

ポイント⑤は基本的にはこれだけです。

ただし、1つだけしっかり考えておく必要がある事があります。

それは、子どもとのやり取りから次にどうつなげるかを考えるということです。

ただ、発表させるだけでは、あまり効果的ではありません。

まとめに向かって、どうつなげるか、つなげることができるかを想定して板書計画に書き込んでいきます。

ポイント⑤をやりながら、ポイント④の主となる発問を吟味することが私はよくあります。

ポイント⑤をどれだけ考えたかで、授業内容を踏まえた子どもへの柔軟な対応ができるかが変わってくるかもしれません。

・ 最後に子どもの反応を板書計画に書き込んで完成です。

まとめ 授業の流れを把握するための板書計画の作成ポイント

ポイント①授業のめあてについて考える
めあてを明確にして、この授業ではこれを伝えたいということをはっきりさせます。

ポイント②子ども目線で授業のまとめを決める
子どもたちに何といってもらいたいか、どんな姿になってほしいかを想像して子どもの言葉でまとめを考えます。

ポイント③授業のメインで扱う問題や事柄を決める
どんなことを扱うか決めます。はじめの内は、教科書や指導書をどんどん生かしていって良いと思います。時間があれば、目的に合わせてアレンジ。

ポイント④主となる発問を決める
最初から最後までの進行を考えながら、メインの発問をきめていきます。徐々にまとめにせまっていくことを意識して考えていきます。

ポイント⑤子どもの反応を予想する
子どもの意見や反応を授業のまとめに柔軟につなげていくために考えます。
ここでどうつなげるか、つなげることができるかを考えるのが重要。


以上です。

まずは、授業開きの後、最初の時間の板書計画を試しに考えてみてください。

なんとなく板書計画を書き出すより、ずっと効率的に、子どもに寄り添ったものができるのではないかと思います。

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