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ワクワク~ガックシ~ルンルン一人旅      その1

文字数:4322文字
久しぶりに読んでみたら、つづりの間違いなどを発見、訂正 2022.10.8

1970年6月 初めての海外への一人旅

旅とは言っても、短期留学のためだ。
空港は板付空港(現福岡空港)
待合室で緊張気味の見送り3人組
父とまだ歩きもしない幼子と妻
自分は人生最大の緊張と不安
当然のように機内での座席は窓側を選択
機内での孤独感
の青さ
雲の隙間から見える船舶

ついに日本脱出

窓外から見る船舶はあまりにも小さい。 
停止?
うしろから出ている白い波
動いている証拠
羽田空港への着陸
出迎えの姉
家族最初の国外逃亡者
私への強い国外逃亡刺激
ふたたび窓側座席
黙々と窓外探索
(初めての機内食)
(初めての機内睡眠)
(初めての機内トイレ)
(初めての機内洗面)
気が付くとハワイ、オアフ島
・・・・・・・
・・・・・・・

    通   関


頭の中は、英語の想定問答
生の英語にワクワク
期待に反して
日本語での質問
"for study"
意地の返答だ
final answerだ
・・・・・・・
灼熱の太陽
待合所の屋根はスケスケの波板だったっけ
周りにはJAL機が待機
椅子は安っぽい折りたたみいす 的な・・・
隣の若い学生風男子
「ヒッチハイクで東海岸目指す」
〈こわっ〉(こころのこえ)
(なかなかたどり着かない書きたい記事)

そこで考えた
書きたい記事まで飛んでしまえ
記事の途中に思い出したように挟み込もう
飛んだ内容は米印(*)だ
とんでもない発想だ
やったぜぃ!
*LAでは兄のアパートで1週間
*次はSan Franciscoで知り合いのアパート数日
*次のSeattleはtransferだ
  〈Seattleというのは間違いだったことを読者の皆さんに伝えなきゃ〉
  〈実際はSan FranciscoからDetroitだったっけ〉
このSeattleは兄姉妹3人の留学先
いけないっ! 記事的だっ!
*ついにDetroit到着!
夜のとばりがおり始めた空港から
* University of Michigan目指してバスの旅2時間
到着して2日後から8週間の短期講座開始

朝起きて思いついた

University of MichiganELIが短期留学の講座を開講している

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(ミシガン大学「General Library」前の広場    
この大学には確か大小合わせて7つの図書館があった)

金曜日は当然 "Have a nice weekend!"
10人弱のクラスメートはいそいそと寮に帰る
実は・・・
ある金曜日の朝
目が覚めると同時にあるアイディアが・・・
授業が終わったらNiagaraに行こう!
とは言え
往復2万円のバス賃は高い
何しろ月給はまだ約2万円
しかも
どこかで野宿しないと・・・
そんな怖いことなどできはしない
でもこのチャンスを逃したら
Niagaraには一生行けないだろう
このAnn Arborにいるうちでないと!
決意を固めてバスの人
既に座席は満杯
「つぎのにしな」と運転手
席はなかったが、床に座るからとDriverに
もう気分はワクワク~ルンルン
Detroit
で乗換だ
途中から隣は大学生風男子

   初めての陸続きの国境越え

真夜中には国境越え

前もってこんなことのために
CanadaVisa取得済み
大学には留学生専用の窓口
親身になって相談に乗ってくれる

急に真昼のような明るさ
広々としたコンクリート広場
バスに乗り込む税関職員
”Hi”
にこりともしない事務的挨拶
一人一人のパスポート検査が始まる
隣の男性はバスを降りろと言われ憮然!
10分ほどして戻ってきた
怒りに満ちた真っ赤な顔

「どうしたんですか」
「降りろとさ」
Canadaには行かせないとさ」

ガックシ
もう一度彼の代わりにガックシ

バスを降りて事務所の方へ歩く彼
荷物を担いで歩く後ろ姿
バスの窓から見送る
America行きのバスが来たら
逆戻りなのだ
自分の気持ちもワクワク → → → ガックシ
国境を超えるとはこのようなことなのだと思い知る
島国にいては分からない現実
・・・・・・・
・・・・・・・

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バス停からナイアガラに降りるケーブルカー
現在も形を変えてあるらしい
1970年当時、上には殺風景なバス停がありました

あ、Niagaraは素晴らしかった
それこそルンルンそのもの
最高の一人旅
・・・・・・・

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・・・・・・
でも省略しよう
この旅だけでも語ることは本1冊分になる
そのうち語るスペースを作ってみよう
(本当はもっと最近の一人旅を書きたいからなのだ)
おっとその前に・・・
もう一つの留学時の旅の一部を
書かせてほしい
1年分とは言わない
ほんの1週間の旅だ

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それはNew Yorkへの思いつき旅

それはNew Yorkへの思いつき旅

1981-82 は長年の念願だった留学
それはIndiana State University(ISU)の大学院
この留学の話を書けばたいへんなことになる
実は自費出版までしたほどだ
1500冊印刷したがほぼ完売で
手元には自分用の1冊しか残っていない
数年かけて売りさばいた
その留学も卒業がほぼ見通せるかな?という頃
2~3週間の休暇が目の前にあった
どうせ勉強しなければいけない時期だ
2時間ほどの口頭試問の準備だ
でも、そんなある日の朝
目が覚めるとその日のうちに
greyhound の座席にいた
”グレイハウンズをホテルに”
というキャッチフレーズに心ときめいたのだ
一気にワクワクが始まってしまったのだ
寮のすぐ近くにそのバス停があった
1週間乗り放題のチケット(アメリパス)だ

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  • この機会を逃したら一生New Yorkには行けないだろう
    という強迫観念だ
    19時間のホテルなしの旅
    Columbus (Ohio州)、Pittsburg (Pennsylvania州)
    これらは途中の食事休憩どころ
    おかげで予定にない街の散策
    食事休憩のためにバスが停まった

greyhound bus terminal, Columbus Ohio - コピー

Columbusではサソリを埋め込んだ少し大きなペーパーウェイトを購入
Pittsburgは降りずに窓から覗くだけ
帰りにきっと寄ってみよう

S1730027 - コピー

  トイレ事情

Columbusに着いたら食事の前に
先ずはトイレだ
トイレに行く
ずらっと並ぶ扉が異様だ
それぞれに次の人が並んでいた
奥の方にぐいぐい進んでみた
無料で使用できる場所を探してみたのだ

実は、1970年に留学した時の話
帰路、兄嫁の故郷ハワイでしばしの時を過ごした
兄嫁とLAの空港で合流
今では全く考えられない面白い場面

国立墓地の公園を散策していた時
トイレに行きたくなった
義姉が場所を教えてくれた
行ってみると
扉のないトイレがあったのだ
その一つをおじさんが使用中
それも・・・大の方だ
一瞬でトイレ願望はすっと消えてなくなった
隣の扉のある場所もあったのだが
お金を払ってまで・・と思ってしまったのだ

Columbusでのトイレは込み合っていた
奥の方へと人をかき分けながら進む
一番奥に(思った通り)2か所の無料トイレ発見
しかしその後ろには長い列
覚悟をして扉のあるトイレに並んだ

次が自分の番
ワクワクしてきた
終わって扉が開く音がした
ワクワク
今だっ!
右足が素早く動く
扉が閉まるのをとめるためだ
大成功!
ルンルン というほどではないが
文字通り
してやったり・・・だ
隣の列に並んでいたおじさんが
ニヤッと笑った
やるじゃないか

そしてついにManhattan34番街のどでかいバスターミナル
降りてからターミナルを出ると
そこはまさに別世界
どこをどう歩けばいいのか分からない

Empire State Building

とりあえずは
何と言っても
エンパイアステートビルディング

Empire State Bldg from Madison Sq. Garden - コピー

上を見上げさえすれば
Empire State Buildingはその姿を見せていた
それなのに見えないのだ
ひとたび顔を元に戻せば
あのビルが一瞬にして姿を消す

「あの~、Empire State Buildingに行きたいのですが」

「これがそれだよ」
壁を叩きながら教えてくれた
ニコニコ顔で教えてくれた
頭の中は理解不能の白紙状態
仕方なしに壁に沿って歩いてみた
あまりの大きさに1ブロック全面の壁だ

壁に沿って歩けば、確かな手ごたえ
あとは人の流れについていくだけ
チケット売り場だ
チケットが手に入れば
また流れについていく
当然のようにエレベーター
観光客だらけなので
賑やかだ
みんなワクワクしている

エレベーターを途中で乗換
そんな話は(当時は)聞いたことがない
今では高層ビルでは当たり前

展望デッキに来ると
マンハッタンが目の中に飛び込んできた
いつか妻を連れてきたいなぁ
苦労ばかり掛けたからなぁ

次に考えたのは・・・
近くのホテルで観光バスに乗る
宇部出身の人と一緒になる
ワクワク
ワクワク
ワクワク
がとまらない
マンハッタン定番の観光スポット巡り
田舎者は自分だけではない
バスの中は田舎ものだらけだ
・・・またまた・・・
・・・途中省略・・・
・・・・・・・

New Yorkでは

丸一日走り回る羽目に
まずは近くのホテルで観光バスツアー窓口を探した
それに乗れば、手っ取りばやい
観光スポットの上位を網羅できる
Statue of Liberty United Nations
Battery Park 42nd Street
World Trade Center (Twin Tower)
などなど
・・・・・・・・・

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(真下で寝そべって撮りました。中のらせん階段を上るのは大変!降りた後は膝が笑いました)
Statue of Liberty 内部 1 - コピー
らせん階段途中
Statue of Liberty 内部 2 - コピー
Statue of Liberty 内部 3 - コピー
(中のらせん階段は窮屈 降りた後は膝が笑う)


・・・・・・・・・

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M1340177 - コピー
(2002年Staten Islandへの通勤客用フェリーを護衛する沿岸警備艇)
M1340178 - コピー

そのあとは・・・
まで独り歩き
歩く足は速い
めったにないからと
夕方からWest Side怖さ体験ツアー
と言っても、自分の独り歩きだ

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ワクワクしながら思い出したWest Side Story
自分一人で勝手に企画しただけのツアー
最近はあの怖さはなかなか見当たらない
命の危険を感じて
急いで朝着いたバスターミナルに逃げ込んだ
その入り口で出くわした場面を
今でも思い出すとぞっとする
カシャカシャという乾燥した金属音
2mほどの近くで手錠をかけられる白人2人
何が怖いって・・・
その一人と目が合ってしまったのだ
あの目は40年以上経った今も・・・残る
5階だったか6階だったか
Washington DC行きの待合スペース
そこで見た麻薬中毒者
付きまとわれる子連れのお母さん
丁度真向いにいた
そこへやってきた男女2人組の警察官
その中毒者を引き立てて行った
その様子をここに書きたいくらいだ
朝1時発のバスから23時発のバスへと繰り上げた
乗り放題チケットの威力だ
・・・・・・・
・・・・・・・

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翌朝4時頃Washinton DC到着
この続きは・・・   「ワクワク~ガックシ~ルンルン一人旅」 その2に引き継がれる

    完


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