余ってしまったくずきり10,000個以上を4ヶ月でレスキュー。TABETEと工場直売会を併用し食品ロス削減に成功。【株式会社オハラ様】
金沢で20年以上愛されている「フルーツくずきり」を看板商品に、様々なスイーツやこんにゃく等の商品を展開されている株式会社オハラ様。TABETEをスタートしたのは、2019年9月。毎年、お盆過ぎにアプリを通じて葛切りの食品ロス削減に成功されています。
また、オハラ様はTABETEで初めて工場での活用を実施いただいた企業様でもあります。今回は、工場にてどのようなオペレーションでTABETEを活用されているのか、そしてTABETEを導入される際に食品ロスに関してどのような課題があったのか、についてお話を伺いました。
くずきりはお盆を過ぎると売れなくなってしまう季節商品。最終の在庫調整が難しく、残ってしまいがち
ーーまず、田口さんの業務内容について教えていただけますでしょうか。
田口さん:はい。自分は卸部門の営業部に属しておりまして、スーパーさんや問屋さんに商品を提案する業務を担当させていただいております。
ーーオハラ様では、TABETE導入前から既に通信販売や工場直売会など、複数販路をもたれていらっしゃいましたが、その上でTABETEを導入いただいた背景について教えていただけますか?
田口さん:弊社ではくずきりを中心に春夏限定で販売している商品があり、3月〜8月等の期間限定で販売しております。卸営業という立場から、最後までなるべく商品を切らさないように調整をしているので、どうしても在庫が残ってしまうという状況でした。
今年は特に8月の上旬~中旬が長雨となってしまい、その影響で見込んでいたよりも大幅に注文数が下がってしまいました。
お盆以降になると、スーパーさんは秋の売り場にどんどん切り替えていくので、わざわざ夏の商品である葛切りを追加発注されることはありません。7月末〜8月上旬までに発注した分を売り切って、その後の大きなご注文はあまり見込めません。
ーーなるほど、季節商品だからこそ、注文されるタイミングが限られるんですね。
田口さん:はい。正直、8月のくずきりの売上の4分の3はお盆前までの注文になっています。8月の上旬にドッと注文がくるものですから、それが予想より少なくなってしまうと、在庫が直売会でも捌ききれないほど出てしまうので、TABETEさんを活用させてもらっています。
直売会は事前準備が大変で人手も必要。より気軽に日常の中で実施できる食品ロス対策としてTABETEを導入。
ーーTABETEと直売会の違いについても、詳しく教えていただけますか。
田口さん:はい。直売会は月1でお客様に一気に販売するために開催し、TABETEの方は日々のルーティーンの中で売れ残りを販売するために活用しております。
8月のお盆過ぎに実施していて、地域の皆様に向けて新聞折込チラシを数千枚配布し、事前にご案内するようにしております。在庫が特に残ってしまっている時は、直売会とTABETEを同時進行で活用していますね。
実は、直売会を実施するのは場所の準備や商品の準備など、かなり大変なんですよね。商品ごとにポップを作ったり袋詰めしたりと、何かと人手が必要になってしまうので。どうしても人手がある時にしか実施できないのが直売会の弱みでした。
直売会は引き続きやりつつ、もうちょっと手軽に、人手が少ない時でも実施できる食品ロス削減の販路を探していました。
ーー人手が少なくても実施できる食品ロス削減の施策として、TABETEを導入いただいたのですね。他に実施されていたことはございましたか?
いわゆる叩き売りのような問屋さんにも余ってしまった商品をご案内して、買い取っていただくこともやってみたのですが、捨てるよりはいいか...という考えで仕方無しにやった感じがあって。これでいいのかなぁという想いもありました。
そのようなこともあり、人手が少なくても実施できて、かつ叩き売りにならない方法を探していました。
直売会も月1しか実施できないですし、もし雨が降ってしまったりするとお客様の来店数は大きく落ちてしまうので、日々のルーティーンで対策できるTABETEは非常にありがたいです。
2人いれば運用可能。シンプルで誰でもTABETEを使えるオペレーションを確立
ーーどのような流れで日々TABETEを使っていただいているのか、オペレーションの詳細を教えていただけますか。
田口さん:はい。本当にシンプルなオペレーションなのですが、まず、商品出品する前に、在庫を確保しておきます。玄関横の階段の踊り場に出品した商品を置いておくようにしています。
その後はTABETEの管理画面を1時間に1回ぐらいチェックして、注文入った時にお客様の名前を付箋に書いて、商品に貼っています。お渡し間違えを防ぐために、どの商品がどのお客様のものか、付箋で明確になるようにしています。
注文画面を見ている人間だけが受け渡しする訳ではないので、誰でも対応できるような体制をとっています。
お客様は到着されたら、会社の受付電話からお電話いただくようになっています。「TABETEのお客様は内線にてお電話ください」という張り紙を貼っていますので、電話が鳴ったら事務員が出ていって、商品をお渡しするという流れですね。
ーーありがとうございます。このオペレーションは何人で対応されていらっしゃるのでしょうか?
メインは2人で担当しています。通常業務をしながらでも、十分に対応できています。
ーーなるほど、かなり少ない人数でもご対応可能ということですね。
累計16,000個以上ものくずきりのレスキューに成功。直売会とTABETEの併用で効果アップ
ーーTABETEで削減できた食品ロス量についても教えていただけますか?
田口さん:はい、今年は約6,000個、去年は1万個以上短期間でレスキューいただきました。本当に助かっています。直売会での販売に加えて、日々のルーティーンで削減できるため効果が出ていると思っています。
特にくずきりは季節物なので、時期をすぎると売れなくなってしまう。直売会とTABETEを通して、短期間で在庫をコンスタントに販売できるのは非常にありがたいです。
ーーTABETEならではの良さなどもあれば、教えていただけますか。
田口さん:TABETEでいらっしゃる方はリピートの方も多いので、「先日もありがとうございました」というご挨拶から、深く踏み込んだ話もできるようになっています。メーカーだと、どうしてもお客様と直接対面する機会がないので、こうしてお客様のお顔が見えるのはありがたいですね。
後は、非常に遠方の方にもTABETE経由でお越しいただくことがあります。弊社は石川県の金沢市と津幡町のちょうど境目ぐらいのところにあるのですが、TABETE経由で、金沢市をこえて野々市市の方まで来ていただいたこともありました。かなり驚きましたね。
ーーありがとうございます。直売会ではいらっしゃらない距離の方にもTABETE経由でお越しいただける機会ができたのですね。
地元の方と触れ合う機会としても、TABETEを積極活用
ーー最後に、田口さんから工場でTABETEの導入を検討されている方に向けて、ご意見やアドバイスをお願いできますでしょうか。
田口さん:弊社の場合は、TABETEや直売会を地元の方とふれあえる機会と捉えていて、こうして地元に根を下ろして事業をやらせていただいているという感謝の気持ちも込め、触れ合えるきっかけを積極的につくっていこうと考えています。
オペレーションも難しいかと言われると全くそんなことはありません。写真をパッと撮ってすぐ出品できるので。煩雑なこともありません。
地元の方への触れ合いの機会を増やしていきたい、食品ロス削減につなげたい、というスタンスのメーカーさんであれば、すぐにTABETEを取り入れていただけるのではないかと思います。
最後に
今回は、工場で初めてTABETEを導入いただいた株式会社オハラの田口様にお話を伺いました。直売会とTABETEを併用されることで、工場で発生してしまう食品ロスの削減に成功されていて、私たちも新たなTABETEの可能性を発見することができました。
今後も食品ロス削減とチャンスロスの抑制のお手伝いができるよう、引き続きTABETEを成長させて参ります。
〈取材=篠田沙織(@0815Sama)〉
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今後もTABETEを導入している店舗様へのインタビューや、フードロス削減の工夫についてnoteで発信していく予定です。フードロス削減にお困りの飲食店の方は、ぜひ以下URLからご連絡ください。
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