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滋賀の山奥へ雪を見に行く

私が住む大阪市には雪がほとんど降らない。2019年に関しては雪が1日も降らないという、暖冬ということ差し引いても異例の年になった。沖縄出身の私にとっても非常にもどかしい一年だった。

それから1年後。大寒波が日本全体を覆ったこの日、「先生…雪が見たいです…」と向かったのは毎度おなじみ大阪駅。今回は大回り乗車制度(意訳説明:ルート重複したり交差しなければ遠回りしてもいいよ)を利用し、滋賀県の1番北、近江塩津駅へ向かうことに。

恒例・大阪駅から近江塩津駅へは100キロ以上先だが、新快速に乗って一気に行ける。

およそ1時間半の小旅行であっという間に近江塩津駅へ到着。

近江塩津駅は滋賀県で最も北にある駅。大回り乗車でもここが北の端となり、敦賀へは行くことができない。構内は2面4線12両対応の広いホーム。かつては福井方面の電車と京阪神方面の電車の乗り換え駅だったが、今現在ここに来るのは4両編成の電車が1時間に1、2本くるのみ。

しばらく駅構内をフラフラしていたが、待てど暮らせど降ってくるのは大粒の雨。近江塩津駅がある長浜市はこの日、雪予報が出ていたが残念ながら覆されてしまったのである。

結局6時間ほど待ち構えたが、雪が降ることは無く時間切れ。再度のリベンジを誓った。




それからわずか2日後。私は木津駅で、いまだに居る老兵・うぐいす色の103系を眺めていた。日本全体を覆った寒波は未だ居座り、長浜市の雪予報も続いていたため、再び大回り乗車で近江塩津駅へ向かうことにした。今度半ドンで午後からスタート。東西線や関西本線、草津線などを経由。1時間半で行った前回と違い今度は5時間かかった。遠い。

空が夕闇に包まれ、暗くなっていく内に天気が崩れていった。そして2日前に来た時は緑一面だった近江塩津駅は一転雪景色に。

…これは満足。お腹いっぱいである。というか降りすぎではないだろうか。ちょっと心配になってきた。帰る予定の電車が運休になってしまったら滋賀県の山奥でひとりぴえんである。ビビった私は雪見を早々に切り上げ帰りの電車に乗り込んだ。

理想は自分の住んでいる街が銀世界になっている風景がみたい。が、遠征して雪を見に行くのも悪くないかもしれない。昨年の大暖冬のリベンジをようやく果たせた気がした。

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