IBSお仕事インタビュー①管理栄養士のはるさん
【IBS(過敏性腸症候群)】
炎症などの病気がないにも関わらず、お腹の痛み、下痢・便秘などの症状が数ヶ月以上続く消化器官の疾患。ストレスが原因と考えられていて、治療法は主に「食事療法」「運動」など生活習慣。
→→そんな「健康なのに困る!」「根本的に治らない!」というやっかいな病気は、日常生活に支障をきたすことも多々あるとされています。当事者は、どんなふうに自分の身体と折り合いをつけて、どんな仕事でどう働いているのでしょうか。
IBSが理由で仕事を辞めたことのある私:たべあずがIBS当事者にインタビューしました!
第一回目は、23歳、新卒で管理栄養士として働きはじめた、はるさん。
募集呼びかけサイト「#bosyu」での投稿を見て連絡をくれました!
はじめてのインタビューに緊張していたら、画面に映ったのはメ○モン。可愛い。笑
明るい声に安心しつつ、お話を聞かせてもらいました!
ーー発症したのはいつですか?
高3の春です。はじめ腹痛が多くなって、だんだんごはんを食べたらすぐ腹痛、というのを繰り返すようになりました。
そこから病院をいっぱいあたって何度目かに行ったのが今の病院です。
ずっと「胃腸炎」とか「気の持ちよう」と言われていたけど、そこではじめて「IBS」という名前を教えてもらいました。「つらかったね」と言葉をかけてもらったとき、「私のせいじゃなかったんだ」と思いましたし、そのときお母さんも連れていっていて、「わかってなくてごめんね」と言ってくれました。
今は、その病院でもらった薬を3種類飲んで過ごしています。
ーーストレスがきっかけになると言われていますが、原因になった出来事や環境があれば教えてください。
高3で受験生になったときなんですが、塾に行く費用を自分で稼いでいたんです。なので、受験と、費用と、そして1年で決めなきゃいけないというプレッシャーが大きかったと思います。
ーー学生のときって、授業から出られない環境はつらくなかったですか?
つらかったですね。残り何分、我慢比べの心理戦が始まったり。笑
腹痛が止まるツボを覚えておいて、押しながら「大丈夫…!」と自分に言い聞かせていました。
ーーすごくわかります。私は沈めるための呼吸法をあみだしていました。笑
学生の頃は、電車に乗ってても何度も途中下車をしてたな、とも思います。
ーーそれもわかります。今、あるあるとして共感しつつお話していますが、友達とこういう話ってしないですよね。私はよくトイレに行くので「お腹弱いんだ」とか言ったりしますが、そういう話はしますか?
あるにはありますが、私がだんだんめんどくさくなって。
IBSのことは管理栄養士の国家試験対策で教科書にもあったので、その部分を見せて「私、これだから!(だからふれないで!)」と言ったりしました。笑
教科書はサラッとした説明程度でしたが、国家試験模試の選択肢で「腸に病変が見られる→バツ」っていうのは、結構な頻度で出るんです。
ーーそういう共有の仕方があるんですね!周りに理解してもらいたいけど、説明するのはめんどくさい。その方法はいいですね。
ーー今、働く中でおなかが弱くて困ることなどあったら教えてください。
乳幼児の食事指導などをしているんですが、完全予約制なので患者さんが殺到することはありません。トイレにも行きやすいです。ただ、薬は出勤前に必ず飲んでいます。薬を飲んでいる、ということで心理的に安定しています。
ーーその仕事を選んだときに、そういった余裕のある環境を求めていたということはありますか?
環境は後から知りました。やりたいと思っていたのが親子に関わる仕事で、新卒で働けたのが今の職場だったので、入ってみてわかった、という感じです。
ーー飲んでいる薬と今行っている病院について教えてください。
今、自分に一番合う処方をしてもらっています。病院で最初に薬を処方されたときはあまり合わなかったんですが、先生が嫌な顔をせず何度も説明をしてくれました。これはすごく大きいです。
今の先生はかなり信頼しています。就職したとき、実はIBSはそんなに悪化しなかったんですが、別の方向、めまいとかが来ちゃったんです。そのときも先生に頼りました。
ーー医療現場で働いているということは、今コロナで大変じゃないですか?
フェイスシールドと、高機能マスクで働いています。かなり苦しいです。笑
ーー日々お疲れ様です…!
ーー若い子に向けてメッセージがあればお願いします。
すぐに治るものじゃないので、お医者さんとかで差があると思いますが、とにかくあきらめないで、自分に合ったお医者さんを探してほしいと思います。
この先、何年もそのお医者さんと二人三脚でやっていくものなので、隣に立つ人が信用できる人じゃないと一緒には歩めないと思う。ぜひ根気よく探してほしいと思います。
自分はそのお医者さんに救われた部分がすごくあります。
今の先生が倒れたりしたらと思うとかなり不安ですが…。
ーーそうしたらまた根気づよく探さないとですね。
そうですね、そうしたらまずは今自分が働いている病院の先生に、今の薬を出してもらいます。
ーー医療スタッフの強みですね!
はるさん、お話聞かせてくれてありがとうございました!
ーーあとがき。
お腹いたいあるあるを話していて、すごく共感しました。
そして状況をよくするためにあきらめない、その姿勢をぜひ見習いたいとともに、メッセージも力強く感じました。
最後に、やんちゃエピソードとして「腹痛と下痢が酷いのを分かっててラーメンを食べにいった」話を教えてくれたので、そちらを載せて終わります。これもわかる!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回は私の10年来のお友達、ともちゃんにお話を聞きますー!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?