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アイドル健在!伊藤蘭コンサートツアー@TOKYO DOOM CITY 【アラ還の徒然ライブ記】

都営三田線水道橋駅から案内に従って東京ドーム方面へ進むと、コインロッカーが並ぶトンネルのような所に出る。そこを右手に進みトンネルを抜けると目の前は東京ドームホテル、なのだが、今日の雰囲気は少し違った。
臭いがした、ような気がした。

まぁ見事にオッサンで溢れている。もちろん自分も含めてのことだ。

今日東京ドームに何も知らずに来た人たちは、このオッサンの群れを見ていったい何事かと思ったのではないだろうか。

今日は伊藤蘭コンサートツアー2022の追加公演だ。
伊藤蘭はいまや良いお母さん役が似合う女優として知られているが、元々は1970年代に一世を風靡した3人組アイドル、キャンディーズのセンターだ。
ラン、スー、ミキの3人で、当時の男子は誰派かで大いに盛り上がったものだ。
かく言う私は断然ラン派だ。
私にとってのアイドルは、ランの前にも後ろにもいない。そう言う存在だった。

今日ここに集まったオッサンたちは、私と同じく、青春時代をキャンディーズと共に過ごした元男子たちである。

話は前日に戻るが、日本テレビの沸騰ワードで、伊藤蘭と水谷豊夫婦の娘の趣里が、前田敦子と志麻さんのコーナーに出ていたのを観た。趣里がアップになると、やっぱりランに似ていると思う。あぁ明日はこの娘のお母さんに会いに行くんだ、と思うと、少し可笑しい。

そして当日。
今日は何着て行こうかな。家を出る前に娘に服装をチェックしてもらう。どうせ周りにはオッサンしかいないから、何を着て行っても誰も見やしないよ。でもなんとなく初恋の人に久しぶりに会うような、そんなワクワク、ソワソワ感が恥ずかしくて、なんか楽しい。

ドームシティ前のオッサンの群れの中には、背中にCANDIESの文字がバーンと入ったスタジャンを着ている猛者もいた。当時買ったものだろうか、それが未だに着れるのだとしたら筋金入りだ。元全キャン連だろうか。

私は多数の普通のオッサンに紛れて入場する。座席は2階バルコニー席、舞台に向かって右上から見下ろす位置で、正直あまり良い席ではないが、会場自体それほど大きくないので、演者との距離は近い。

17時を少し過ぎて会場が暗転、伊藤蘭が登場する。
田舎者だった私は、当然生でキャンディーズを見たことなんかない。
あぁランちゃんだ。本物だ。
声もランちゃんだ。

2019年に41年ぶりに歌を再開したと言う。あー歳を逆算してはいけない(笑)
声はもちろん、スタイルも、少し甘い歌い方も当時のランちゃんのままだ。

前半はソロで復帰してからの曲が続く。ディナーショーに似合うような大人っぽいサウンド、アップテンポのロックなども振り付きで歌う。しっかりトレーニングしているんだろう、アイドル時代と比べて全く遜色ない。

MCはさすが女優さんの安定感。
年齢に触れるような自虐ネタは封印していると言うが、最近ドラマや映画の現場では自分が漏れなく一番歳上なんだそうだ。なんか凄くよくわかる(笑)

後半に入ると、いよいよお待ちかねのキャンディーズコーナーだ。セトリは以下の通り。

その気にさせないで
哀愁のシンフォニー
悲しきためいき
夏が来た!
ハート泥棒
ハートのエースが出てこない
やさしい悪魔
年下の男の子
暑中お見舞い申し上げます
春一番

当時からキャンディーズの曲は完成度が高いことで評価されていた。全く色褪せていない。コーラスの二人がカバーすることで、当時の3人でのステージが蘇ったかのようだ。
今までおとなしかった隣の男性が「やさしい悪魔」で急に振付を踊り出し笑いそうになる。
ランちゃんが初めてセンターになって、キャンディーズが大きくブレイクしたきっかけになった「年下の男の子」。振付がやっぱり可愛い。

あぁ、途中で何がこみ上げてきて泣きそうになる。

もう現役は退いたとは言え会社でもそこそこ偉いところまでいったであろうオッサンたちを、これだけ夢中にさせ熱狂させる。これをアイドルと言わずして何と言うのだ。

やっぱり伊藤蘭は、私にとってのラストアイドルだ。次の公演も行こう。次に会うときには、更に美しく年齢を重ねていってて欲しいと強く思う。

あー今回は少し気持ちが入りすぎたかもしれん。ご容赦を。

最後に。
趣里ちゃんの朝ドラ主演、おめでとうございます㊗️


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