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たったひとりに心を折られ、たったひとりに背中を押される

こんにちは、きなりです🍥

こないだ映画を観てきました。
サムネでお察しのとおり、「ルックバック」。

『チェンソーマン』の作者・藤本タツキさんが、SNSにアップし話題になった読み切り漫画が原作。当時から読まなきゃ~~~と思い、うかうかすること早3年…。

アニメ映画化を機に、やっとこさ物語を把握したのですが、良すぎる…。

読み切り漫画として初めて公開された2021年当時から絶大な話題を呼んでいたので既にお話の趣旨をご存じもいるかとは思いますが、ネタバレを回避しつつざっくりあらすじをお伝えしておくと、絵が得意なふたりの女の子が、時にライバルとして、時に師弟として、時に同じ漫画家仲間として切磋琢磨していくお話です。

「絵が上手くなりたい」「漫画家になりたい」という夢を追いかけるふたりですが、ひょんな偶然で心を折られそうになったり、すぐ目の前まで迫っていた夢がぐんと遠のいてしまったりと、苦難が生じます。

しかし立ち直る。それもまたひょんな偶然をきっかけにして。

映画の鑑賞後、「確かにそうだったなあ」と思い出しました。わたしも、かつて何かの夢を追っていた時に、ひょんな偶然をきっかけに挫けたり、身体が宙に浮くような心地で悦に入ったりしたことがあります。

例えば、誰かの心無い一言で。
誰かのたった一言の励ましで。
誰かの軽率な言動で。
誰かの心強い支えで。

挫けたり前を向いたりするときは、必ず"誰か"の存在がありました。その"誰か"たったひとりに心を折られ、たったひとりに背中を押されて、何とか今日ここに生きているわけです。

夢を叶えるにしろ、何をするにしろ、努力や自己研鑽と言う意味で自分との戦いであることは当たり前。ですが、どうしても"誰か"の存在を強く意識しています。

もし否定されたら?
もし思ったような評価をされなかったら?
もし誰かと比べられたら?
もし努力を認めてもらえなかったら?

その結果で一喜一憂する。うまく行けばより高みを目指そうとし、下手すれば夢を諦めかねない。

しかし「ルックバック」を見てハッとしました。わたしを否定し、評価する"誰か"との出会いは単なる偶然に過ぎないことに。"誰か"の存在を期待していても仕方がない。"誰か"に否定されても評価されても、その声にいちいち反応していてはキリがない。

最後に残るのは、自分が積み重ねてきた努力の結果だけですしね🤗

ひさびさに自分の価値観をアップデートする映画(と漫画)に出会えてうれしかったです🍥
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

⚠️以降「ルックバック」のネタバレ含みます⚠️










"誰か"との偶然の出会いより、自分の努力だけがよっぽど信じられる。そう気づかせてくれたもう一つの理由として、「ルックバック」でのこういう展開があります。

先述した通り、本作ではひょんな偶然によりふたりの夢や将来が大きく左右されてしまいます。

"偶然"は"偶然"なので、いつどこでばったり鉢合わせてしまうか分からない。

でも、どんな"偶然"が重なったとしても、ふたりが出会うことは確約されていた。そう思わせられる描写が本作にはありました。

この描写を観たとき、涙腺が決壊すると同時に、「運命」って基本信じないわたしが、「こういうことを"運命"と言うのか」と膝を打ちました。

確かな努力を重ねていれば、どんな"偶然"にさいなまれても、求めていた未来が手に入る。これが運命…。

「運命」って決してまぐれで決まるものじゃなくて、自分で操作できるんですね。

努力努力努力ってうるさいな⁉と思われるかもしれませんが💦

なんちゅーかたぶん、努力って言うのは「苦行を甘んじて受け入れる」ということじゃなくて、「自分の本当にやりたいことを見極めて、それを追究する」ことを言うんだと思います。

それも「ルックバック」を観て思ったことです。

上映時間は60分未満…と映画にしては短いお話でしたが、気づかされること、得られたものが多く、とっても充実した時間を過ごせました。わたしの目は充血しましたが。(?)

「ルックバック」、放映当初は上映劇場が限られていたのですが、大評判により上映劇場が拡大されたとのこと😌 みなさまもぜひご鑑賞ください!

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