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公立か私立か

学校選びはどうしても避けては通れません。場合によっては、「お受験」から学校選びをされている方もいることでしょう。今回は、中学生に絞って話を進めていきたいと思います。

まずは、かかる費用(金銭面)はどうしても最初に考えなければなりません。これは家庭によっても出せる出せないがあるからです。

<参考>

公立中学の学費(3年間):およそ100万円

私立中学の学費(3年間):およそ300万円

中学3年間を見通した時に、学費だけでおよそ3倍の差が生じます。つまり、その他、私立学校の場合は制服代であったり、どの学校に通うかで定期代が発生したり、修学旅行といっても海外に行く学校が増えていますので、公立よりもさらにお金がかかるということは覚悟しなければなりません。

<私立にいく価値はあるのか>

学費だけでも3倍の差が生じていますが、では、それだけ優れた教育を受けられるのかというのがポイントだと思います。投資する親の気持ちとして、高いお金を払うならばより質の高い教育を受けて、大学、就職とつなげてもらいたいと思うのが本音です。

まず、より高い教育が受けられるのかという点につては、個人的には「絶対」ではないと感じています。様々な私立学校の教育現場を見てきましたが、実情は様々です。

1、施設

お金を払っている分、教室や学校全体の施設を充実させている学校が多いですが、そうでない私立学校もあります。今日、各教室にインタラクティブボードという電子ホワイトボードを設置し、より効率的な学びを追求している学校があったり、図書室の充実(蔵書はもとより、個室自習室の設置)やカフェテリアの設置(リフレッシュ、憩いの場として)などをしている学校が多くあります。公立学校ではなかなかこのような施設を準備することはできません。ある意味で公立と私立の違いが顕著にあらわれる点かもしれません。

2、教育

教育は学校の方針、教員の質が大きなポイントです。特に授業は生徒の学力の根幹を築くとても重要な要素です。授業がしっかりしており、授業をしっかり聞いて学力を高められれば、補習目的で塾に行く生徒も減るはずです。(塾に行けばさらなる出費が必要です。)教員がどれだけ授業に力を入れて取り組んでいるのか、普段から教員がどれだけ自己研鑽をしているのか、大きな差が出るポイントです。先生側の擁護をするわけではありませんが、本来だったら教材研究に充てる時間が、生徒の対応、部活動、保護者対応などで、減っている・削られているのは事実です。では、どのように判断していくのか、「百聞は一見に如かず」です。多くの私立学校では体験授業を実施しています。そうした体験授業に数多く参加し、その学校の授業を「観る」ことが必要です。専門でないと良し悪しがわからないという方もいるかもしれませんが、子ども、場合によっては親がその授業を聞いてわかりやすい・学びがあった・楽しいと思えたかという振り返りで十分です。学校間で比較してみると、親でも違いを大きく感じますし、子どもも具体的ではないにしろ「違い」を感じているはずです。教わる先生でやる気も取り組みも変わった経験をお持ちではないでしょうか。

もう一つのポイントは、教科のクラス編成です。

1クラス40人

1クラス20人

どちらの方がより子どもの実態にあった授業になり、きめ細かく面倒を見てもらえるのかということです。間違いなく、1クラス20人の方です。多くの私立学校では、英語や数学を中心に習熟度別で授業を実施しています。これはより手厚いサポートの一つとして宣伝している私立学校が多くあります。1クラスあたり何人で授業をするのかというポイントを学校間で比較してみると違いが見えてきます。


私立に行く価値は1よりも2の方が間違いなく重要です。学校なんだから特別なものがなくたって十分でしょとお考えの方も数多くいらっしゃると思います。しかしながら、2の教育はこれによって今後かける教育費が大きく変わる可能性があります。(前述した通り、あまりにも勉強についていけなくなると補習目的で塾に通わせなければならない状況になってしまう可能性があるからです。)

今回のテーマである「公立か私立か」の答えをこっちだとこの場で言い切ることはとても難しいですが、私立を選ばれるのであれば、上記1・2(特に2)についてしっかりと情報収集した上で学校選びをしないと、高い学費だけを払っているという状況になりかねないということです。

ぜひ、今後の参考にしていただければと思います。

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