不安


入院がきまった。

10代の頃から入院することが多くて、今回入院だと言われた時も(そうかそうか)くらいにしか思ってなかったけどいざ前日になるととても気持ちがだるい。

しかもこのご時世、面会が制限されている。パジャマを忘れたからといって家族に届けてもらうこともできない。寂しいからといって友達と会うこともできない。急な用事で外出することも許されない。

刑務所か。

不安要素が増えたまま、私は今日の夜を超えられるのだろうか。明日の朝病院に向かうことができるのだろうか。

そんなこと考えていても仕方がないので気晴らしついでに本屋に向かった。入院をした時は本を最低1冊読むことにしている。病院には病気がテーマの湿っぽい本が多いから少しでも明るい本をと思いよしもとばななさんの小説を買った。

そのままその足でノートを3冊買いに行った。入院中の日記を後から読むのは楽しい。

目があった小さいぬいぐるみも買った。机の上にでも飾って元気をもらおう。

それからそれから、

何を買っても不安な気持ちは消えてくれなかった。

私の負け。不安要素があるのにそれを違うことで消すのは無理だった。今日はこの気持ちのまま眠ろう。寝ても寝なくても明日は来る。

明日から書く日記のペンを買い忘れたことに気付いた。不安要素プラス。おやすみなさい。



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