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友達
友達なんていらないかも、と思うことがある。
私は友達は多いほうではない。むしろ大学に入ってからは特に少ないほうだと思う。
もちろん友達は大好きだし、一緒にいてとても楽しいし、たくさんの場面で助けてもらって感謝しかないし、無性に会いたくなる時もある。
でもやはり、大学3年生になった今、高校時代の友達や中学の友達に会うと、私はいつも精神的にボコボコにされる。
理由は簡単で、これは友達が悪いのではなく、単純に私の自我がないから。私の自我が揺らいでいるからだ。
ここで、友達 Aちゃんの話をする。
Aちゃんというのは、高校で1番仲の良かった友人だ。
高校を卒業してからもよく連絡をとっていて、会っていた。
だけど、ここ半年くらいはあまり連絡も取らなくなっていた。自然にそうなったというより、私が取らないようにしていた。
どれだけ仲が良くても、環境が違うAちゃんに依存するのが怖かったからだ。
会うたびに行動も口調も考え方も変わっていくAちゃんを見て、戸惑ったし、悲しかった。
昔はもっと穏やかで優しかったのに。とか思うこともあった。
でももちろんそんなの、Aちゃんは何も悪くない。Aちゃんは新しい環境に適した自分になっていて、その中でちゃんと自我を確立しているだけだ。
寧ろ、Aちゃんの変化に戸惑ってる私が気持ち悪い。Aちゃんに依存していたことにやっと気が付いた。
勝手に依存されてAちゃんにとっては良い迷惑だし、私自身も苦しくなるだけだから、連絡をとるのを一旦やめていた。
つい先日、そんなAちゃんに久しぶりに会った。
予定があり、そのついでにごはん行こう!となったのだ。
久しぶりに会うとやはり落ち着くことは落ち着く。やっぱ1番仲良い友達だな〜という感じ。
でも、話せば話すたび、思ってた以上にボコボコにされた。
友だちのマッチングアプリで出会った好きな人の話、結婚の話、大学卒業後の進路の話、盛りだくさんだった。
私は高校卒業した時と何も変わっていなく、話せる話題もない。それどころか、大学 学部を卒業したあとどうしよう…と考えすぎていて、自分のやりたいこと、自分自身のことが更によく分からなくなってしまっているところだ。
そんな状態で、自分のやりたいことが決まっていて、今をとても楽しそうに生きているAちゃんの話を聞いていたら疲れてしまった。笑
学部卒業後の進路を聞かれたとき、私はなんとなく、大学院に行くかも。と答えた。
すると、
「大学院に行って何するの?何になるの?
私(Aちゃん)のピアノの先生は、日本なんかで学ぶより海外に行ったほうが良いって言ってる。
一緒に海外に行こう!
友達はみんな日本の大学院に行くって言ってるの。1人じゃ不安だから一緒に海外に行こう!」
と言われた。あと何か言われたけど、忘れてしまった。
ちょっと、待って、
ちょっと、待ってくれ、、、
大学院にいく理由はある。今の音楽界は大学院に進む人が多いし、その方が給料もいいらしい。
だけど、ちょっと、まって。
それが決定じゃなくて、今本当に考えてるところだから。
遠まわりだけど、私は私のことを理解してから決めたいの。
正直、先が決まってて、自分のことを理解できているAちゃんが羨ましい。楽しそうに生活しているAちゃんが羨ましい。
順調そうなAちゃんに、私の迷ってる話なんて全く話せなかった。話そうという気にもならなかった。
でも私の友達なんてみんなそんなもんだ。進路は迷ってる人でも、やりたいことは決まっていることが多い。
普通大学と違って、私のいるところは音大だから、みんな演奏家や個人レッスンの先生を目指していることが多いのだ。
そして、普通大学に行っている中学の友達は、大学3年になり、就活を始めている。
焦る。
私は何をしているんだろう。
正直私は、恋愛もしたいと思わない。ただ、友達がほとんどみんなしてるから、したほうがいいんだと思っている。
そう書くと、これ読んでくれてる人たちは、したほうが良いなんてことはないって言うと思う。
ただ、友達の話を聞くと、焦るし、恋愛に興味もない自分が怖くなってくる。
色んな友達とある程度の短期間に続けて会うと、それぞれ友達の確信のある生き方や思考にボコボコにされ、私の思考は停止する。
なるほどね、こんな生き方があるんだ。楽しそう。その子に合ってるかも!
_______じゃあ私は?
_______分からない。
いつもこの繰り返しだ。
分からないから、その場では友達に合わせるしかない。共感するしかないのだ。
無理に共感しなくてもいいじゃん、と思うかもしれない。
でも、自分の考えもないから話せる話題もない私に出来ることは、共感くらいしかない。
せめて、合わせよう。となってしまうのだ。
このように、自我がない状態で自我のある友達に合わせているとまた更に自分がよく分からなくなる。
それがとっても苦しくて、一旦人と関わるのはやめよう。と思ってしまう。
ちゃんと自我を持ててない時は、友達とは会わないほうが楽なのかもしれない、と。
そして今関わりがない友だちでも一度出会ってしまえば、その子は自我がある状態で私の記憶の中に刻まれていく。
だから、友達から学ぶことはあるとしても、友達はむやみやたらに作るべきではないのかもしれないと思ってしまう。
少なくとも今の私には、そう思う他ない。
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