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『組織の宿敵(以下略)』のあとがき


1(中) あとがき

皆様はじめまして。スベスベマンジュウサッカモドキの有象利路と申します。この度はこの……ブレイクすると一生言われ続けるけど一切ブレイクする兆しを見せずにひっそり引退する地下芸人ツールことnoteにて、数ヶ月ぶりに記事を作ってみることにしました。

前回更新は七月でしたっけ?
そう思うとかなり速いペースでnoteを更新したと言えるのではないでしょうか? そうでもない? ふーん(不機嫌)

基本的に何かないとnoteは更新しない(書くことがない)のですが、幸いにして今年はマンガ読み切りのお仕事も頂き、そして更に前作『サキュバスとニート二巻』よりおよそ一年半ぶりぐらいで小説の新刊が出ます。おっそ

というわけで記事を書こうと……でもサキュニーが出た時は一切記事を書いてないんですよね。何でだろう? 病んでたんとちゃうか(他人事)

2(二) あとがき

こちらが新刊『組織の宿敵と結婚したらめちゃ甘い』の書影及びゾンアマのリンクとなります。
(画像クリックで飛びます)

表紙はヒロインの律花ちゃん(24歳・人妻)
タイトルは阿南編集長皇帝陛下が考えました 
オレのはボツ

書いたのは私こと有象利路、イラストは林けゐ先生となります。
この表紙の破壊力! もちろん口絵、挿絵も最高の仕上がりとなっていますので、林先生にはこの場を借りてお礼申し上げます……。

えー、ジャンルは異能力バトル系ラノベの十年後を描いた感じのラブラブ夫妻によるホーム(ラブ)コメディって感じでしょうか。
企画段階で担当編集の電撃メディアワークス編集部 電撃文庫編集部 電撃文庫編集長こと阿南編集長皇帝陛下から『なんかよく分からん』と言われていたので私にもよく分かりません。そんなもん出していいのか
ん? どう考えても名刺(最新版)に書いてある阿南編集長の肩書き言いたいだけとちゃうんかこれは?

^ー^

そんなことはさておき、これまで私は色々なジャンルの作品を書いてきましたが、本作はそのどれもとはまた違う一冊に仕上がりました。
サキュニ―では主人公の和友とヒロイン(笑)のイン子の仲が悪い、というように書いたので、一転して今作は主人公の狼士とヒロインの律花はラブラブ新婚夫婦という真逆の設定になっています。

主人公とヒロインの仲が極端に悪くても面白いものは書けるし、じゃあ極端に仲が良くても面白いものは書けるだろう、という挑戦ですが……。
その結果については、皆様が10月6日に書店で本作を手に取ってレジに持っていって家に帰って全部読んで確かめて下さい(強欲)

己の著作全てに言えることですが、商業ルートに乗せて本を出した以上はプロを名乗らざるを得ないので、私は自分の書いた本については全力を尽くした上で面白いものにしなければならないと考えています。
苦手ジャンルとか得意ジャンルとか経験済ジャンルとか未経験ジャンルとかそういうのはさておき、金銭で契約を交わしたからには高いクオリティを保証しなければプロではない、というのは当然のことです。

逆に言うとそれが出来ていないのに読者の皆様からお金を頂いてしまうのは、プロとして最低最悪の行為だとも考えています。
自分は最低最悪のプロにはなりたくない、という一心で今回も作りました。

そうや―― プロとして――(ファブルか――――――・・・)

長々言いましたがクソ面白いので買って下さい(アホ抜かせ――――)

3(右) あとがき

作品に対する細かいことは後で語るとして、三番打者の項目として先に申し上げておかなければならないことは――

本作はあとがきがありません!!

――ということでしょうか。
これまで私の小説は全部巻末にあとがきが添えられていましたが、今作に関してはあとがきナシでフィニッシュしています。
だからこのアホみたいな目次の記事を作っているわけですが……。

忙しかった? あとがきを書くのが嫌になった? 
電といよいよガチ喧嘩して揉めた?

答えはいずれもNO……いやどうだろう……まあNOです。
あとがきがない理由はシンプルに――

有象と阿南編集長皇帝陛下のミス

という一言に尽きます(プロとして最低最悪の行為
まあ、私は元々あとがきを書くのがそんなに好きではないのですが、それでも書く理由について今は亡き(※ご壮健です)土屋前担当編集から「あとがきから読む読者もいるし、楽しみにしている読者もいるので原則あった方がいい」と聞かされていたのですね。
なので書きたくなかろうが何だろうが、基本的には必ずあとがきを添えるようにしています。

おうはよミスの中身について喋れボンクラ
ハイ・・・

・有象が相変わらず本文を限界ギリギリまで書きまくった(猶予0行)
・阿南陛下が台割りであとがき入れたらページ数オーバーすることに気付くのがめっちゃ遅れた
・結果、あとがきナシか本文2p削るかイラスト一枚減らすか迫られた


という華麗な10割コンボです。
この三択を迫られた時に、皆様はどれを選択しますか?
私は小説、特にライトノベルにおいて最も価値があるのはイラストだと思っています。あれ?これ言うと怒られる?まあエエやろ……。

というわけで林先生の挿絵が一枚減るのはやーやーなの!
(無理を言ってもう一枚描いて頂いたので本当に感謝の極みです……)

そして本文についても、当たり前ですが小説の中身そのものなので、流石に見開き1p分削るのは本意ではありません。
何よりこの時点で既に削れ削れ言われまくっていたので、イヤイヤかつイライラしながらある程度削っていました。

もうこれ以上ボクチンの本文が減るのはやーやーなの!

ほんだらもうあとがき削るしかないやろボケ(怒)
しゃーないやろうが!!!!!!!!(怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒怒)

要するに私の中であとがきの優先度が低く、従って真っ先に削る候補に挙げたというわけですね。あとがき好きな皆様には誠に申し訳ありません……。
ですがミスは改善しなければ次に活かせないので、ではどうすれば良かったのかを私なりに考えてみました。業務改善命令ですね。


・有象が限界ページ数ギリギリのギリまで書き込まない
・阿南編集長皇帝陛下がちゃんと仕事する


ヨシ!
(あのポーズ)

えー、非常に前置きが長くなりましたが、そういうわけであとがきが本の中にありませんので、わざわざ私のnoteを読む奇特な皆様の為に、本来書く予定であったあとがきを次の項目で書こうかと思います。
当然ですがちゃんと私の新刊を買ってから読んで下さいね!
じゃあ発売日前にこんな記事を出すな

4(一) あとがき ※本文

 初めまして。有象 利路と申します。この度は拙著を手に取って頂き、まことにありがとうございます。ここまで読んだ方には感謝を、ここから読む方には楽しんで頂ければと思います。

 本作は私の中で通算十冊目となる作品です。シリーズ的には5シリーズ目ですね。いよいよ両手で数えられる限界まで本を出せたことに喜びを感じています。ともかく、無事に出せたのはひとえに読者の皆様の応援のお陰です。ありがとうございます。

 さて、本作は対外的には現代ラブコメディです。しかし個人的には現代SF異能バトルアフター系ホームラヴコメディとして制作しました。ラノベではあまり採択されない登場人物の年齢とか社会的身分とか物語全体の構成とか、とにかく変な部分が多いのですが、一方で読みやすくて楽しく笑えて素直に応援出来る、そんな夫婦の物語を目指しました。唯一無二とまでは豪語しませんが、恐らく今作も一風変わった読み口になっていると思います。

 本編についてはネタバレを避けたいので、あまり語ることがありません。私はこれまでラブコメを書いたことがなく、またヒロイン達が争って主人公の歓心を得る話というのも小説ではあまりやりたくないこともあり、しかし世間の流れ的には書かざるを得ないかな……と思っていました。なので発想を逆転させ、もうヒロインレース的には完全決着している夫婦の話を書こうと考えました。結果、狼士と律花について、二人の仲は永遠のものであり、誰であれそこに付け入る余地はない物語に仕上げました。ただ私が本作で気に入っているキャラクターは部長と虎地です。素直じゃない作家ですね。

 最後は謝辞を。いつものようにダラダラ喋りながら一緒に企画を練り上げて下さった担当編集の阿南編集長(遠い所に行ってしまいましたね)、今回はサブとして時折鋭い助言を下さった新担当編集の田端さん(今後はよろしくお願いします)、「ラノベなのに男性の方が多い」という当たり前の疑問を持たれたにも関わらず、男性は格好良く女性は可愛らしく仕上げて下さった林けゐ先生(部長が好きです)へ、この場を借りてお礼申し上げます。
 また、本作の下読みに付き合ってくれた友人の日高くんと四人の後輩達、何より最後まで読んで頂いた読者の皆様に、もう一度最大限の感謝とお礼を申し上げます。

 余談となりますが、私のデビュー前年となる2017年から2023年現在までの足掛け約六年、共に作品を作り上げて来た阿南編集長ですが、本作を最後に私の担当から外れることになりました。肩書きから分かるように、今後は編集長として電撃文庫の未来を我々とはまた別の視点から作っていかれるからです。私も一人の電撃文庫読者として、阿南編集長のビジョンがどのようなものなのか楽しみにしています。
 六年間ほぼ迷惑しか掛けていなかった気がしますが、これまで本当にありがとうございました。お身体にお気を付け下さい。基本腐りがちな私に対し、阿南編集長が下さった「才能があると思ったから拾い上げた」という言葉は、今も私の(過剰なまでの)自信の根幹にあります。
 この言葉を信じて、今後も努力を続けて参ります。見ていて下さい。

 さて、本作は一冊の読後感を重視したので、最大限スッキリと終わらせましたが、設定上考えはしたものの書いていない部分が非常に数多くあります。例を挙げると狼士と律花の再びの出会いとかですね……。
 それを読みたいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、しかし現時点では続刊の予定は白紙です。
 またいつもの『数字次第だよ』ですね。ごめんなさい……。
 いずれにせよ、その辺りの告知含めてツイッターをやっていますので、良かったらフォローして下さい。(定型文)
 では、ここまでご一読頂き、本当にありがとうございました。機会があれば、また是非。

有象 利路

商業の空気感を醸している


5(三) あとがき ※以下発売後追記

無事に発売されました(報連相)

というわけでここからは発売後のあとがき、っていうか雑記になります。
ネタバレ注意!!


いきなりマンガを載せるな
やりたくないことをしてまで売れたくないです~!!
作家業はあくまで人生のおまけだからあ~!!
逆を突くことは大事(唐突な創作論)


寒いの前提で作ってるよねラノベのラブコメのコメ部分って
カクヨムに晒してた気がする(四次落ちのやつ)
ちなみにガチでこの能力を持っているので小説執筆で困ったことがほぼない(ギャグ除く)
当初Twitterで『久々に自分の原稿読んだら面白かった』と嫌味を言っていたのは
マジで書いてから一年ぐらい経っていたからです
内容も半分くらい忘れていた
つーわけで大好評発売中!!!!
自分で言うのもアレですが単巻完結ラノベとしては
サキュニーの一巻と同じぐらい上手く書けています!!

6(左) あとがき

noteの方だけで自分を追っている方はまずいないと思いますが、一応説明しておくと、サキュニ―一巻発売前後ぐらいからお絵かきを趣味で始めたので、現在もTwitter(現X)でこうして宣伝なのか揶揄なのかよく分かんねえモノを不定期で掲載しています。
ただ見ての通りめちゃくちゃヘタクソで、正直マンガを名乗るのは忍びないことから、私は『マソガ』と呼んでいます。
X(旧Twitter)における私のアカウントにおいて『マソガ』で検索かけたらいっぱい出てくると思います。読まなくていいですけど

そしてマソガの中で(他にもまだ宣伝マソガは描きましたがここには未掲載)発売までの私と阿南編集長皇帝陛下とのエピソードは語ってしまったので、改めて文章にする意義が薄い……。
ああ! もう書くことがあんまりない!!(終)

なので私にしては珍しく、作品を作る際の現実の出来事ではなく、新作『組織の宿敵と結婚したらめちゃ甘い』の中身についてあれこれ語ろうかなと思います。普段はそんなことしないのですが、まあ遺作なんでね……。

7(捕) あとがき

今回のコンセプトについてはマソガに書いてある通りです。
私は別にラノベ作家としてめちゃくちゃ売れっ子になりたいわけではなく、売れるために己を曲げるぐらいなら相手の首を曲げr……やらない方がマシと考えるタイプなので、今回もそのクソボケ哲学に則りました。
なおこういうタイプの作家は絶対に大成しません。覚えておこうね!(逝)

毎度私は作品ごとに命名規則を設けており、たとえばシコルスキなら全員下ネタ系の単語orダジャレで、サキュバスとニートなら全員そいつのパーソナルに因んだダジャレでつけています。ダジャレばっかやんけ
逆転裁判の影響が強いですね……大好きなんですよこのゲーム……。
(この両作品はどちらもギャグなのでダジャレでいきました)

それはさておき、今作の命名規則は『名前のどこかに動物が入る』『能力者の場合能力に因んだ単語が入る』としています。
狼士はそのまんま狼で、律花は六花(雪の華のこと)から取りました。
律花に動物名は入っていませんが、苗字が変わって犀川=サイが入ったので、そっちで動物名が入りました。
虎地兄貴は見たまんま虎、そしてアーティストネームの呉井(クレイ=粘土)であったり、健剛は剛健(=頑丈)が名前の由来です。

あっそ(無関心)

そんな寂しい反応が目に浮かぶようですが、ではなぜ命名規則を設けるのかというと、私はキャラクターの名前を考えるのがめちゃくちゃ苦手であり、毎度頭を悩ますのが嫌なのですね……。
要は『規則から導き出すと楽』という絶対的なクズ理由です(正直)
余談ですがデビュー作の青春覇権は『(有象の好きな)アニメーターの方の名前をもじった(上で元ネタの方と性別を逆にした)』で、君が仲間を殺した数は『高い建造物』の名称から取っています。

それでいて私はラノベネーム(今作った造語)があまり好きではなく、要は『こんなん現実に絶対おまへんわ~!! 名付けの親呼べワレェ~!!』というものを避ける傾向にあります。
またの名を西尾維新先生の原罪と言いますか……まあ私は西尾維新先生めちゃ好きなんですけど、そのセンスの拝借というか。
これ以上言うと燃えそうなのでやめときます(大体言った)
なので私が命名で目指すのは『覚えやすくギリ創作キャラっぽい感じの名前』ですね。出来ているかは知りません!!

皆様が有象作品の登場人物で気に入っている名前はありますでしょうか?
よければX(現X)とかマシュマロとかで教えて下さいね。喜びますので!
なお私はアーデルモーデルです 自分のこと天才かと思った(自画自賛)

8(遊) あとがき

今作は構成を少し特殊にしており、

①10年前の過去編 三人称 4pくらい
②10年後の現代編 一人称 30pくらい


で、①+②=短編一話分 として作りました。
その上で過去編はほぼシリアスな空気ですが、そこで出た情報は大体その後に来る現代編でのギャグのダシになります。
過去編→現代編の流れは他作品でも良くあるとは思うのですが、そこで作者がキリッと見せたい過去編シリアスについて、むしろギャグの前フリにするのは自分にしか出来ないかなと思い、そういう構成にしました。
それが正解だったかどうかは、この記事を読んでいる上で今作も読了されたであろう皆様の判断に委ねています……。

一人称についても、主人公である狼士視点と、あえて律花視点も入れたのは、律花は本作唯一にして絶対のヒロインではあるものの、単に狼士や読者にとって『可愛いだけの記号的な存在』ではなく、狼士にはないまた別の確固な考えを持った一人の人間としてちゃんと書きたかったからです。
要は半分くらい律花も主人公なのですが、商業的にそれを言うとアレなので、対外的にはヒロインです。
ちなみに話によって一人称が変わる構成にすると言ったら、当初阿南皇帝陛下に難色を示されましたが、いざ書いてみたらそれなりに面白かったのか特にボツにはなりませんでした。よかったな律花(投げやり)

後はまあ三人称と一人称(二人分)を使って一冊の範囲にまとめる、というクソ面倒なことを私がしたかっただけです。経験になるので……。


さて、そんな本作ですが、構成が特殊な理由はまだありまして、

実質的に三冊分+αの内容を一冊に押し込んでいる

という形になりました。これは作品コンセプト上避けられなかったので、『やったったワァ~!!』というよりも『ごめんなさい』という感情の方が強いのですが……。
要するに

①狼士16歳、律花14歳の異能力バトル全盛期編(合間の掌編はここ)
②狼士21歳、律花19歳の再びの出会い編(全カット)
③狼士25歳、律花23歳のお義兄さん結婚許してください編など(全カット)
④狼士26歳、律花24歳の現代編(本作を買って読んでね♡)


と、ものすっごい量のエピソードを前提に本編が始まっています。
元のコンセプトが『異能力バトルもののめっちゃその後の話』から来ているので、当たり前ですが私は①~③及び異能周りの設定などを全部考えています。そしてその上で考えた内容全部をドブに捨て、にゃん吉の罵倒セリフとか義兄のイビり内容とかを全力で考えて執筆するという恐ろしい二度手間を挟みました。徒労やんけ

やはり感想をちらほら拝見しても②と③(特に②)は読みたいという声が多く見受けられました。
ただどうしても②も③も一冊に入れ込むとページが圧倒的に足りず、かといってあっさり済ませるには勿体ないエピソードなので(中身は決めているので面白く書ける自信がある これが"アンサートーカー"だゼ・・)泣く泣く全カットしています。

本作の構成と中身は面白くした自信があるものの、唯一後悔というか失敗があるとすればここに尽きますね……。
じゃあ何でそれが許されたのかというと、『ワンチャン続刊出ればそこで書いたらエエやん!』という皇帝陛下の思し召しです。

ふーん(殺意)


もう私は商業的理由で踊らされたくないので、今後も一冊に面白さをギュッと詰め込んだ、『読書の原始的面白さ』を日夜追い求めていきたいと思います……。キャラ紹介だけで一巻終わるようなラノベはNG

ちなみに何度も何度も申し上げていますが、本作の続刊については現状(2023年10月15日現在)白紙となっています。
まあ私は基本いつもそうなんですけど(二巻組みで始めたのは『魔塔』のみ)作品によっては予め続刊が決まっているにも関わらず『皆様の応援で二巻出ます~!!』みたいな薄ら寒いパターンもあるので。

そのパターンの場合、一巻が出る時にはもう二巻の原稿を書いているのですが、私はいつも一巻が出てからの反応で書く書かないが決められるので、仮に本作の二巻が今後皆様のおかげで決定したとしても、その決定時点からようやくプロットをやんわり作り始める状態です。
なのでいざ二巻が出るにしても恐らく一年以上お待たせすると思います。
果たして皆様は一年以上本作のことを覚えていて、なおかつ待って下さるのでしょうか?
私はそうは思えないので、やっぱり続刊はないものとお考えください……。

相変わらず力のない作家ですみません。もうデビューから丸々五年経つのですが、デビュー当初と今とで全く地位が向上していません……。(下がったまである)
どうやったら続刊前提で書けるんですかね?
何かしゃぶればいいんですか?(最低の発想)

……まあエエわ 次いこ!

9(投) あとがき


SELECT YOUR CHARACTER(格ゲー並感)

↑のは電はんが別で作ったキャラクター一纏め画像です。
実際にはもうちょっと登場人物は存在しますが、絵付きは彼らのみです。
(狐里さんだけはちょっと惜しかったですがあんま出番ないから…)

最後は彼らについて、考えたけどページ数制限で書くことが出来なかった設定やら何やらを述べて、この記事を終わろうかなと思います。
ちなみに私の作品はこれまで(高校生がメインのデビュー作を除く)年齢は基本的に未記載でしたが(※全部考えてはいます)、今回は何故かほぼ全員の年齢がきっちりと記載されました十代がいないラノベにあるまじき年齢層
(なお部長のみ謎だらけなのは、謎だらけの方が渋みが出るからです)

えー、これは元々制作段階でキャラクターの設定資料を作って担当&絵師の方に送るのですが、そこに書いてある年齢がそのまま転記されていました。
おいおい皇帝陛下……勝手に何やってんだァ?
と思いましたが、まあ別に伏せる意味もないのでこれはこれで良かったのではないかと思います。
自著における主人公の年齢で並べるなら、狼士は最年長、最年少はスカイツくんになりますね。次点に阿仁田部長、和友、シコルスキと続きます。
見事にラノベの主人公にそぐわない年齢の方が多いですね。いいだろ別に

話が逸れましたが、じゃあスタートしていこうかと思います。


①犀川 狼士
主人公の童貞。無能力者。26歳。
和友→勇者(他社作品)→狼士で有象童貞三部作となっています(今命名)
十年前は中二病真っ盛りで、現在は人並みに世間に揉まれて丸くなっています。社会人なので礼儀正しく、社交辞令なども得意。でもウソは苦手。
26歳という、若さの中に徐々に渋さが混じり始める年齢にしました。
とはいえ世間的に見ればまだ若い年齢ではあります。あくまでラノベ主人公として見たらかなり歳がいっているだけで……。

デザイン的には過去は異能力モノのラノベ主人公っぽく、現在は落ち着いた社会人(でも筋肉質)という感じで林先生にデザインして頂きました。
タレ目がちですが実は目つきが鋭いところとかがすごくいいと思います!

久々に一人称視点の小説を商業で書いたので、それに伴い狼士は基本的にツッコミ、たまにボケる(天然系)存在として作っています。
語彙も豊富で、皮肉も言えば性欲にも負けるなど、あくまで中身は普通の人間っぽくしています。

自分としてはフラットに作ったつもりでしたが、初稿を読んだ皇帝陛下からは『狼士が可愛かった』という感想が出て来たのと、有象がお世話になっている葉月文先生(葉月先生の新刊は来月発売!!楽しみ!!)から頂いた感想にも『ろうくんが可愛かった(要約)』とあったので、もしかしたら可愛いヤツなのかもしれません。
私はそこまで狼士を可愛く書いたつもりはなかったので、そこは嬉しい誤算であったように思います。

書いてない部分としては、律花と再会した時は大学生でした。
もちろん仲良くない状態から始まるので、二人の足跡がどのようなものなのかは……一冊丸々使う必要がありますね。じゃあムリ
作中で部長が言ったように、健剛との触れ合いが無意識的に狼士に影響を与えており、徐々に歳を取るに連れて健剛っぽさが出るようになっています。

ちなみに本作の狼士&律花+オマケの戦闘力としては、

全盛期律花(雲雀○・異能○)>虎地(現在・過去で戦闘力変動なし)>現在律花(雲雀○・異能○)=全盛期狼士(災禍災天○)=全盛期健剛>全盛期律花(雲雀×・異能○)=現在健剛>全盛期狼士(災禍災天×)>現在律花(雲雀○・異能×)>>現在狼士(災禍災天○)

みたいな感じです。柳良兄妹が強い&狼士が弱い……。
ただ私は異能力バトルモノを書く時は、単純な戦力差だけで絶対に話を作らないので、ここに状況や状態を加味してわけわからんシチュエーションを作るようにしています。
なので勝敗に直結する要素ではないのですが、まあもう書くことはないのでこれ以上言ってもアレですね。素の狼士は弱いです(結論)


②犀川 律花
ヒロインの処女。異能力者。24歳。旧姓は柳良。
本作は徹底して律花を可愛く書くことを代償に、脇を固めるキャラクターを自分好みに書くことを許された作品です(意味不明)
十年前はクールでやや天然な美少女、現在は明るく元気な美女という感じで、ほぼ別人みたいになっています。これは狼士もですけど。

見た目としては十年前も現在も美少女です。銀髪ヒロインは多くいますが、親心として律花が一番可愛いと思う(親クソバカ)
口元のほくろがセクシーですよね……。
おっぱいはあんまり大きくないですが、サヨナみたいな絶壁ではないので、なんというか一番良い感じだと思う(意味不明)

ラノベのヒロインとしては既にBBA扱いされる年齢ですが、その分だけ律花は独自の考えを持たせて一人称視点で書くことが出来ました。
十代の少女では考えないようなことや、『愛』に対する個人的哲学など、おバカではあるものの根っこはもう『大人』なのが律花の特徴です。
(逆に本質的には『子供』が強く残るのが狼士や健剛)

一応私は著作全てに『愛』がテーマに入っており、無性に『愛』というものを書きたがる性分なのかもしれません。飢えているからか(明察)
アニメ(趣味)愛、異常性愛、サンドバッg…友愛、家族愛、と来て本作は『夫婦愛』がテーマです。
『分かり切っているが、あえて言葉にする』ことを律花は信条とし、だからこそ彼女は人妻ヒロインとして狼士に絶えず愛を囁いてくれます。
なのでまあ彼女の一人称視点は書くのがクソむずいのですが、良い感じに可愛く、それでいて独り立ちしたキャラクターとして描けたと思います。

律花の異能は氷を操るもので、私はシンプルで応用が利く能力の方が絶対に強いと考えるタイプなので、作中では最強クラスの異能力者としています。
まあバトルモノを下敷きにしているだけで、バトルをめちゃくちゃ書く作品ではないので、律花の戦闘シーンは多くないのですが……。

狼士とは犬猿の仲であり、再会してからそれがどう軟化して、やがて結婚に至るのか? 二巻ではそこに触れます! ないけど!!(糸冬)
あ、律花は短大卒で、狼士は四年制大学卒です。

そして最後に、作中で明かされなかった律花の『最後の秘密』ですが、実際のところは六話(義兄襲撃回)をよく読めば答えが書いています
サキュニ―の頃から作中で答えを出さないモノ(=一方でちゃんと読み直すと分かるようにしたモノ)をこっそり入れ込んでいたのですが、律花の秘密も同じくです。暇な方は当ててみてください。ヒントは兄妹の共通点!!


③にゃん吉
メス猫!!!!!!! しゃべる!!!!!!!
本作のマスコットキャラ!!!!!!!!!!!

コイツを入れた理由は「狼士と律花の二人だけだと会話の間が持たない」という滅茶苦茶創作上の理由なのですが、一方で『にゃん吉がいいキャラしてて面白かった』という感想も多く見かけたので、入れて正解な猫でした。
前作のイン子を犬(狂犬)として書いたので、色々と真逆な本作は猫にしよう、というのは決めていたことですが。
猫でしかないので猫らしく、気まぐれで自由で生意気、でも一応飼い主への愛はなくもない……という猫猫しい猫です。

作中では全く気にされてないですが、にゃん吉が喋るのは異能力のせいであり、つまりこの猫は異能力者猫となります。
どういう経緯で異能力者になったのかはここでは語りません(めんどい)
ただ、かなり弱い異能力であり、作中でにゃん吉本人が推察するように『獣っぽいやつとのみ会話可能』という能力です。シンプルすぎるわ
獣っぽいやつ、つまり『闘争本能から逃れられない者』で、完全に戦いから脱却出来ていない狼士と健剛だけにゃん吉と会話可能、というわけですね。

なので成長した律花や、落ち着いている部長、強い闘争本能よりも更に強い創作意欲と妹への愛を持つ虎地兄貴はにゃん吉の声が聴こえません。
闘争本能から完全に脱却した狼士は、やがてにゃん吉と会話出来なくなるという魔女の宅急便のような展開もあるかもしれないですが、それはそれで寂しいと思ったにゃん吉が能力を進化させる気もするので分からないです(じゃあ言うな)

ともかく書いていて楽しい猫でした。こういう動物すこ♡


④生駒さん
おっぱいの大きい後輩!!!!!!!!!!!!!!!!!

って言うと物凄くアレなのでちゃんと言うと、ページ数制限の煽りをもっとも食らったキャラクターです(結局アレ)
完全な一般人枠で、一般人視点から狼士というアレを見るという役割を負ったアレな子ですね(岡田彰布並言語感)
本来はもっと狼士と絡む予定でしたが、バッサリカットした部分が幾つかあり、結果としては「なんか優秀な子」で終わってしまったのがちょっと残念ではあります。

作中では一貫して生駒(さん)としか呼ばれず、下の名前の兎子は設定上のものでしかないのですが、年齢勝手に公開と同じく阿南皇帝陛下が勝手に生駒さんの名前を晒してしまいました。まあ別にいいけど……。

何かモヤモヤした書き方になったので正確性を加味するなら、生駒さんはいわゆる「絶対的負けヒロイン」枠でした。
そういうヤツを私は作りたくないのですが、一方で書いてみたいという欲望もあり……結局一巻だけでは出来ませんでしたね。不幸中の幸い
なので彼女は物語開始次点で既に狼士のことを会社の先輩だけでなく年上の異性として好きになっており、一方で既婚者で新婚の狼士は絶対に己のモノにはならないという事実に煩悶としている設定です。

もし続くのなら、生駒さんはある意味狼士と律花にとって最強の敵(各々意味合いが違いますが)になる存在でした。
なので実のところ、生駒さんはステレオタイプな『いい子ちゃんな後輩』ではなく、もっと人間らしいドロドロとして混沌とした女性です。
生駒さん視点で書くのなら、律花のことを『配偶者』呼ばわりしたり、狼士の左手薬指だけを噛みちぎりたいとかを書きたかった
律花が作中でやたら(直接面識のない、遠目に見ただけの)生駒さんを警戒したのは、律花も勘が良いので本能的に『コイツに狼士が奪られる!!』と思ったからですね。

生駒さんに幸あれ……。


⑤部長
名前はない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
(設定資料にも書かなかった)

ダンディズムかつユーモアに溢れるおっさんです。こういう人大好き♡
一応無能力者ですが、狼士に戦闘のイロハを教えたのも部長なので、実際の戦闘力は無茶苦茶高く、単に加齢が理由でもう戦わないだけの猛者です。
十年前から既に後方支援担当ではありますが、当時の健剛がビビっている辺り、怒ると怖い人物でした。

もっとページがあれば部長でギャグシーンも作ったのですが、泣く泣くカットしています。考えはしたのですけども……。
なぜ名前がないのかというと、それはもう私の趣味です。理由はないです。
今後続刊があるとしても、部長の出番はあれど名前が出ることはないです。
作中のある人物と実は深く関係した設定があるのですが、それもまあここで言わないことにします(なんやねん)


⑥虎地兄貴
一番好き♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡

露骨に作者の寵愛を受けたキャラクターです。
こう言うとアレなので、実際のところは『ギャグ的に最もクオリティを高められた者』と言うべきでしょうか。
シスコン粘土クリエイターの29歳児!何故か関西弁!
テンプレートのようなキャラ付けですが、そこは私自身の工夫で強烈な個性を放つように書きました。本当に書いてて楽しい。

何なら本作を書く理由が『義兄にイビられる主人公を見たい』というものだったので、虎地なくして本作はありませんでした。
私としては激推しで、阿南皇帝陛下からは『ハァ』と言う感じでしたが、皆様の感想におかれましてはにゃん吉と並んで『義兄面白い』という声が多くあったので、入れて大正解なキャラでした。まあ何があっても正解扱いにするわけなんですけどね(横暴)

シスコン偏屈クリエイターではありますが、案外思慮深く人情的な部分もあり、狼士のことは(基本はイビりつつも)律花の夫として認めています。
作中最高のツンデレというわけでもあります。男のツンデレすこ♡

能力と生業が一致しているのもあり、能力の応用性も相まって律花に勝るとも劣らない最強クラスの能力者ですが、戦法に難がある(1ターン目でマダンテぶっ放すような感じ)ので、それが弱点です。
能力を使うと体が乾燥するので、常にリップクリームやハンドクリームを携帯しており、乳液や化粧水にも詳しいです。
一方で更に能力を使い続けると血液が砂状化し、死に至ります(怖E)
なので戦法に難があるというか、ほぼ頭おかしいのですが、逆にそういう人物だからこそ物凄く強くなった、という解釈で一つ……。

見た目も金髪糸目の作務衣という怪しさ全開な感じで最高なのですが、ガタイも良いのがなお最高ですね(恍惚)
林先生にはこの場を借りてお礼申し上げます……。

ちなみに虎地の作品である『ねんどんぐり』は、私が時折マソガで描いているどんぐりの乃艶ちゃんがそのままベースになっています。
つまり作中において乃艶ちゃんは売れっ子で、一方でまんじゅうイン子はクソほど売れ残っているという扱いになっていますが、皆様気付きましたでしょうか? 別に気付かなくていいです

本編でも輝く虎地ですが、一番輝くのは狼士が作中で『思い出すのも嫌になる』と言っていた『娘さんを僕にください』イベントの時です。
続刊は未定ですが、趣味でも何でもいいからこのエピソードだけはいつか描いてみたいですね……。
その時はまた告知するのでよろしくお願い申し上げます。。。


⑦健剛
ラスボスやないかお前!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何わろとんじゃ!!!!!!!!!!!!!!(画像内で)

有象作品に何故か絶対に存在する『主人公の幼馴染的男枠』に相当しますが、語り部の坂井くん、親友のユージン、消えるベイト達、異常者の琥太朗とはまた趣を異にし、今回この枠はラスボス担当となりました。
もうちょっと健剛について掘り下げれば、ラストバトルもまた違った見え方になったのでしょうが、尺の問題はいかんともしがたく……。
とはいえそこはもう割り切っています。寂しがり屋という律花の評が健剛を表す全てなので……。

若き狼士に影響を与え、同時に若き狼士から影響を受けていた、ということで現在の健剛は過去狼士っぽくなっています。スレていて孤独を気取っていて鼻につく感じですね。ラノベ主人公やん
ただ根っこは昔のままなので、琥太朗のコンビニで働くエピローグ時点では徐々に戻りつつあります。
一応話が続くなら健剛は苦労人+コメディリリーフになる予定でした。
続きません


⑧その他
・狐里 芳乃
律花の親友。一応現代編においては声のみ登場と、そこまで出番が多くないので恐らくイラスト化を見送られました。
彼女は探知系の能力者です。名前的に身体のどこを使う能力者なのかは自ずと分かるでしょう(多分)

・パチー婆
ゲストキャラその1!!
サキュニ―二巻は6月~7月初旬ぐらいまでの物語だったので、本作は10月~11月までの物語であることから、老害ーズもゆとりーズもその後も仲悪く草野球をやっているというわけですね……。

・ゆとりーズ捕手→コンビニ店長(琥太朗)
ゲストキャラその2!!
名前は出していませんが明らかに琥太朗です。
あれからも全然変わりないようですね。
ちなみに狼士はキャッチャーマスク越しにしか琥太朗を見ていないので、コンビニ店長と同一人物であることには気付いていません。
地味に出番が多いのは、琥太朗が使いやすいキャラクターだからです。

・ゆとりーズ投手
そろそろ働いたらどうだ?(父親)

・草野球で乱闘を起こした者
狂犬は健在!!



長くなりましたが、ひとまず以上となります。
たった一冊の本でも、それを書き上げるまでには一冊分以上のネタやら何やらを考える必要があり、その過程を努力と呼ぶならばあまり皆様にひけらかすことはしない方が望ましいのですが、今作は節目の10冊目ということで色々と書いてみました。
作風の割に意外と細部まで考えられている という評価を頂けたら個人的には一番嬉しく思います。
(毎回細部まで考えて作ってるんですけどね ギャグですら・・)

犀川夫妻の物語は、一冊の中できちんと畳むことが出来ました。
書き残した部分があるとはいえ、一人の三流作家としては結構満足がいくクオリティで仕上げられたので、正直心残りはさほどありません。
なので今後続刊があるかどうかは未定(多分ない)ですが、私は『組織の宿敵と結婚したらめちゃ甘い』は一巻で終わった、と胸を張って言います。
それでも続きが読みたい! という方がいらっしゃいましたら、有象ではなく電とかいう拝金主義にして小説界隈の破壊者・角の手先に鉾を向けて頂ければと存じます……。
一巻完結ラノベをもっと出さないと読者に愛想尽かされるぞドアホ


ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新は次の新刊が出る時、つまりガチのマジで数年後は先です……。


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