たのしい工作~『尼比恵』札をつくってみよう~

今回も『尼比恵』がらみの記事です。すみません。

(↑こちらの記事を見て思ったことを綴った、↓この記事の続き的な話です。未読の方は是非お読みいただければ、今回の記事の目指すところがなんとなくご理解いただけるかと思います。)

↑こちらの記事で、自分はこのように書きました。

>あくまで個人的所見ではありますが、平等院の『尼比恵』は、現在ネット上で入手できる情報群から勘案・推察するに、

>「京大附属図書館デジタルアーカイブで公開されたアマビエ(+カラーバー等もろもろ含む)画像をA3で『用紙に合わせる』的な設定で出力したものをさらにトレスしたものという条件に限りなく限りなく近いもの」

>であるといえると思います。

じゃあ実際にやってみっか!というのが今回の趣旨です。

用意したものはこちら。
京大附属図書館公開データ「アマビエの図」をDL、何の捻りも無く画像を右クリック→印刷→A3で出力したもの
横10cm×15cm(A6・ハガキサイズ)に切り取った
筆ペン
トレス台

画像1

デデドン!(定規は間違いなくA3であることを示すために置いてます)

まずはトレス台にスイッチを入れて大体の位置を決めます。

画像2

こんな感じ。なんかもうこの時点でいい感じ

ここからトレスしていきます。

(周りから撮ってくれる人がいないのでトレス中の画像は割愛)

画像3

できました。思ったより筆ペンのイキがよくて線がはっきりしちゃった。原紙が再生コピー紙を単に手ちぎりしたものなので、手漉き和紙ハガキなんかだとまた違ってくるかもしれません。大体1セット500円~2000円程度でネットなんかでも買えるようです。今回はそのへん手を抜きました(金欠なもので…)すみません。

では、この出来上がった「アマビエ」札を、色んなビエと並べてみます。

画像4

こんな感じになりました。まず、京大附属図書館データを「データサイズそのまま」で出力すると全然デカいのがわかりますね。そして平等院配布『尼比恵』札。あくまでネットオークションの商品画像、それも斜め画像を補正ソフトで平面に直した・背景の畳の目からサイズを推定したという前提つきですが、おおむね今回の工作といい感じにシンクロしたんじゃないかなと思います。少なくとも原資料原寸ビエとは明らかに差がありますね。

やってみた感触としては、当初の前提通り京大図書館公開データを「用紙に合わせる」設定でA3で出力したものを原本として用意しないと(現状推定される)平等院『尼比恵』サイズのアマビエを写し取るのは難しいんじゃないかと。原資料の同版別品があったとしても、平等院『尼比恵』サイズかつ原資料と寸分の狂いもなく拡大するっていうのは人間には不可能じゃないですかね。「御仏の業」的ななんかだったんですかね。あれが真品とすれば。

今回はその辺にあった再生コピー紙という手抜きの極みでしたが、「手漉き 和紙 ハガキ 耳付き」なんかで検索して出てくる厚手の和紙ハガキなんか用意してみたらかなりいい感じに平等院さんの『尼比恵』札を再現できるんじゃないでしょうか。古色なんかつけるとさらにグッといい感じになるかも。

さあ、みなさんもレッツメイキング『尼比恵』札!ただし個人で楽しむ範囲でな!変な由来とか付けてヤフオクとかに出すんじゃないぞ!

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