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結婚を迷う私の背中を押してくれた本

恋人と付き合って2年半。
付き合ってほぼ同時に同棲した。結婚の話が出始めた時、本当にこの人でいいのだろうかと悩んでしまった。
結婚って人生の中でもビッグイベント。「この人とずっと一緒にいます!」って周りに宣言するようなもの。
途中で嫌になっても余程のことがない限り、離れる事はないだろう。

そう思うと怖くなってしまう。
正反対な私と彼。
長く一緒にいるとドキドキしなくなるし、相手に対して「ここは共感出来ないな」って所が出てきてしまう。
結婚へのカウントダウンが近づくのと比例して「この人と結婚していいのか」という疑問が大きくなってしまった。

そんな時、一冊の本と出会った。瀬尾まいこさんの「強運の持ち主」だ。

主人公も恋人と同棲している。性格も正反対。
そんな2人が大型スーパーで2人で使う日用品を買いに行った思い出を話しているシーンが印象的だった。

あの時は、ああ、またこれを繰り返したいなって思ったんだ。なんかさ、映画とか海とか行った後って、デートがやっと終わったって、ほっとしちゃう面もあるだろう?でもジャスコに行ったときは、またすぐに行きたいって単純にそう思えた

強運の持ち主/瀬尾まいこ


この文章を読んで、答えが出た気がした。
恋人と毎日会っているのに、毎週スーパーに行くといつも楽しい。
「これがいいかな?」とか「美味しそう!」とか毎週同じような会話をしている。
それだけで十分幸せだった。
確かに性格は正反対。それでもこんなに小さな事で一緒に楽しめる人は他にいない。そう思えた。

結婚っていう大きなイベントで大切な事を見失う所だった。
私は恋人と派手なデートをしなくても、幸せを感じていた。
毎週行くスーパーで、こんなに楽しめる人とずっと一緒にいたいって思えた。
そう思えてから、恋人のことがより愛おしく思えるようになった。

歳をとってお互いシワだらけになっても一緒にスーパーに行って楽しくお喋りしたい。

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