見出し画像

探究における「課題設定」について

探究学習において一番よく言われるのは「課題設定」をどうするか?
一般的には、「良質な課題設定」をすることで探究は上手く回っていくとされています。
そのところについて、私なりの意見を話させて頂きます。

問題と課題

まず、言葉を整理させてください。
問題と課題を混合しているケースが多く、理想と現実のギャップが「問題」、その差を埋めるための取り組みが「課題」です。
まとめると以下の図になります。

最初から「課題設定」が上手くいくわけがない

上記は私なりの結論です。
最初から「課題設定」が上手くいくわけないんです。
当たり前といえば当たり前で、大人でも良質な「課題設定」が出来ているかというとかなりあやしいです。
詳しいことは、【論点思考】という書籍に記載があるので、興味ある方はぜひ読んでいただきたい一冊です。
この「論点」が「=課題設定」となります。

課題設定において重要な事とは?

「調べてすぐわかることは良質な課題設定とは言わない」とよく言われますが、私はそんなことはないと考えております。

問題は、一回調べて終わってしまう事です。


探究学習はスパイラルに回っていくもので、一度のサイクルで終わってしまうことに問題があると考えています。
例えば、「東京における通勤、通学問題」があるとします。
なんでそのような問題が起こるかは、調べればすぐに終わってしまいます。
ただ、深く掘り下げていくと「東京に企業がなぜ集中するのか?」、「なぜ鉄道網が発達したのか?」「昔からある問題なのになぜ解決しないのか?」などが出てきます。
では、「東京に本社がある代表的な企業について調べてみよう」、「東京の鉄道網について詳しく調べてみよう」、「通勤、通学の今と昔を比較していこう」とどんどん考えが深まってくると思います。
そのような中で、例えば「東京(首都圏)における理想の鉄道網を探究する」などしていくと面白いと思います。

世の中のほとんどの問題は調べればすぐに出てきます。
それをいかに自分ゴトの探究課題にするかがカギであり、そのために深く掘り下げ、考えることが重要だと考えています。

自分ゴトの課題設定をしよう!

興味ない取り組み課題を設定しても、恐らくつまらない、やる気が出ない…そんな状態のなるのは目に見えてます。
ワクワクする探究課題にしないと誰が見てもつまらないものになってしまうと思います。
方法は色々あるかと思いますが、ざっと以下か考えられると思います
・身の回りのことから考える
・興味ある事を中心に考える
・世界や日本など広い視野を俯瞰してから自分ゴトの取り組み課題を考える
・関連キーワードを元にどんなことに取り組みたいかを考える

マインドマップなど手法は色々あるかと思いますが、重要なのは学修者にどんどん促しをすることと考えています。
「それはなぜなのか?」「詳しく説明してください」「他にどのようなことが考えられるのか?」など言葉をかけることによって、より良い課題設定が出来ると考えております。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?