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【通訳案内士が完全解説】独学でも突破できる? 低予算で学習する方法!

はじめまして、Yugaと言います。このnoteは全国通訳案内士の一次筆記試験についての記事です。

情熱を注ぎこんだ結果26,000字を超える大作になってしまいましたが、次のような思いで書きました。もしどこかに引っかかったら読む価値があると思います。
※アフェリエイトのリンクは設置しておりません。

1.伝えたいこと
・自分の合格までの体験談
・効果の出た参考書、ウェブサイト、動画など
・具体的な計画の立て方

2.伝えたい人
・試験を受けようか迷っている人
・試験について細かく知りたい人
・受験を決めたが具体的な学習方法に迷っている人
・スクールに頼らず自学自習をメインに試験突破したい人
・モチベーションを上げたい人

3.どうして伝えたいのか
・自分が情報収集や学習計画の立て方に苦しんだので、これから受ける人の参考になれば嬉しい
・受験者自体が少ないので何かのきっかけになれば
・若い人にもっと知ってもらいたい

4.伝えてどうなりたいのか
・記事を読んだ人の迷いが少しでも減り、スムーズに学習に入れる
・迷っている人の相談に乗れれば嬉しい
・この記事を読んだ人がこの試験に合格し、おもてなしプロフェッショナルのスタートラインに立つ

5.そのために何を書くのか
・体験談と使用した教材
・試験の概要や傾向
・自分の考え方、意見など

嬉しい感想も頂きました!!


再現性はあると思っていますが、非常にハードです。やる気のない方はあまりのハードルの高さに絶句してしまうかもしれません。

とても長いので、気になる目次だけお読みください。

<追記>独学の定義:ここで言う独学とは学校やスクールに通わず1人で勉強をする、ということです。ただし、スクール主催の模擬試験は1日のみ利用しました。

<追記>2021年度の筆記試験は9月26日(日)になりました。例年より約1か月遅い実施です。口述試験は12月12日なので、一次筆記試験が終わり次第二次対策を行うことが推奨されます。

<追記>2021年の合格率を追記しました。英語だけに絞れば8.5%、全言語平均で9.1%でした。

<追記>2022年の合格率を追記しました。英語だけに絞れば17.4%、全言語平均で16.4%でした。

1.[プロローグ]受験のきっかけと合格まで

私は学生時代にITやプログラミングを学び、就職先も理系でした。いわゆる理系人間です。私が通っていた学校は専門を極めることこそが正義とされ、電気系、プログラミング系の教科だらけでした。

国語、英語は週に1コマあるかないか。歴史は選択制で、地理はもはや選択肢にもありませんでした。

そんな自分がふとしたきっかけで海外に興味を持ち始め、ガイドボランティアをするようになり、その影響で外国人と話す機会が激増しました。

「日本の良いところってなに?」
「おすすめの観光地を教えてよ」
「この時期に食べるなら何が良い?」
「日本についてどう思ってるのか聞かせて」

今まで特に意識したことはないけど当たり前に答えられると思っていたことに答えられず、ちょっぴり恥ずかしい思いをする私。

「理系人間のままじゃダメだ」と教養の無いコンプレックスも重なり、歴史や地理、文化の勉強を始めました。

そんなとき通訳案内士という資格を見つけて、試験内容が今まさに自分が学習していることとピッタリ重なっている、しかも語学系で唯一の国家資格という響きにも憧れを覚えて受験を決めました。

私が試験を受けたのは2018年。その年(2018)から4科目(外国語、地理、歴史、一般常識)だった試験が5科目(+実務)になり、TOEICの資格も持っていなかった私は5科目の学習に追われました。

真面目に相当勉強したものの、結果は5科目中4科目しか通らず(歴史が不合格)、二次試験にすら進めませんでした。

通訳案内士の試験範囲は本当に広く、言ってしまえば日本全国、歴史全てが対象です。リベンジを誓った2年目は歴史の基礎から勉強しようと思い「高校受験用の動画」から基礎固めに励みました。そして、ある程度基礎が固まってから通訳案内士で出題されそうな問題や事象に取り組みました。


ちなみに、通訳案内士試験で合格した科目は翌年免除になります。ただし、3年目の免除はありません。つまり、2年目で合格しなければ再度イチから受けなおさなければならないということです。

なので必死に勉強し、その結果一次試験に合格し二次試験へ進むことができました。


一次試験が終わった8月のタイミングである程度の手ごたえがあったので、
すぐに二次試験の学習を始めました。

12月に二次試験を受け、合格発表が出たのが2月。

ずっとドキドキしていましたが、やっと合格することができました!!

忙しい仕事の合間を縫って勉強して、ホントに苦しかったけど嬉しかったです……

「学習」は自分でやらなきゃ意味が無いと痛感しましたが、「情報収集」や「学習の方針自体」は既にあるものを上手く使っても良いと思っています。

なので、この記事がこれから通訳案内士を目指す方の足しになれば嬉しいです。

『民間の外交官』と呼ばれるおもてなしのプロとして、一緒に日本を盛り上げましょう!

(ちなみに、入場が無料になる場所や条件はいろいろあります)


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1.受験のきっかけ
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・語学系で唯一の国家資格への憧れ
・日本人として日本のことをもっと知りたい
・ボランティアガイド→プロのガイドになりたい
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2.試験概要と傾向

この試験に合格すると”全国通訳案内士”になることができます。正確には、この試験に合格後、必要書類を持って県庁へ。登録してもらい晴れて全国通訳案内士の肩書を持つことができます。

全国通訳案内士になってできることは、プロとしての外国人ガイド等、観光やインバウンド従事。また、国や県が募集している通訳案内士仲介サイトに登録することができます(観光業界やガイドを頼みたい人が閲覧し連絡が来るサイトです)。

一次筆記試験と二次口述試験があり、例年、一次試験は8月、二次試験は12月です。一次筆記試験は全部で5科目あり、二次試験は約10分間の口述です。

一次筆記試験の科目は外国語、日本地理、日本歴史、一般常識、通訳案内の実務。二次口述試験は「2分間のプレゼン」「日本語→英語への逐次通訳」「現場を想定したトラブル対応」の3項目からなります。

免除を狙う方は以下で免除を獲得することができます。

英検1級
TOEIC Listening & Reading Test 900点以上
TOEIC Speaking Test 160点以上
TOEIC Writing Test 170点以上
歴史能力検定 日本史 1級または2
国内旅行業務取扱管理者資格


ちなみに、当日の試験時間は以下の通りです。

時間割

初めてこの試験を受ける方でも、TOEIC900か英検一級があれば英語が免除になり、お昼からの試験になるのでだいぶ楽です。

(1日に5科目受験は相当辛かったので、免除を狙える方はぜひ……)


ここからは試験概要を把握するのに役立つ情報です。

目を通したいのが日本政府観光局(JNTO)のホームページ

通訳案内士試験の概要が載っています。

全国通訳案内士試験は、全国通訳案内士として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的として毎年1回実施されます。JNTOは観光庁の代行機関として、国家試験である全国通訳案内士試験を毎年度実施しています。 JNTO日本政府観光局のホームページより引用


観光庁が作った動画もチェック。

通訳案内士として働く人、通訳案内士と一緒に観光地を回る外国人、そして通訳案内士を使う旅行会社の人の声がまとめられていてとても参考になります。これは絶対に見た方が良い。

学習が中だるみしたときはこの動画を見て自分を奮い立たせていました。


観光庁のホームページには、通訳案内士とは何ぞやということが説明されています。

全国通訳案内士とは
全国通訳案内士は、通訳案内士法において「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。)を業とする。」とされています。全国通訳案内士は国家試験に合格した方であって、高度な外国語能力や日本全国の歴史・地理・文化等の観光に関する質の高い知識を有する者であり、「全国通訳案内士」として都道府県の登録を受けた方々になります。 観光庁ホームページより引用


気になる合格者数ですが、こちらもJNTO(日本政府観光局)のホームページに載っています。


※2019から平成表記でないのは途中で元号が令和に変わったからだと思います。


参考までに過去の合格者数と合格率を載せておきます。


<追記>2020、2021、2022年の合格者と合格率

受験者は昨年同様4,000人以下ですが、合格率がかなり上がりました。

前年は受験者が5,000人を超えていましたが、2021年度は4,000人以下になっています。

画像17

全体の合格率は9.6%と以前1桁台。しかし英語に限って言えば前年の9.2%から10.4%へと若干の増加はありました。


2019年度合格者数と合格率

2019年度合格者数

全体の合格率は8.5%。

ここ数年で最も厳しい年。特に歴史はここ2,3年で非常に難易度が上がっており一筋縄ではいきませんでした。私も本当にぎりぎり(おそらく合格基準点の70点ちょうど)で歴史はパスしたと思います。

第二次口述試験は5割を下回る合格率。

インバウンド・観光分野に興味があるのであれば、一次筆記試験の合否にかかわらず第二次口述試験の練習をしておいて損はありません。

もしも今年で不合格でも来年の第一次筆記試験に生きてきます。


H30年度合格者数と合格率

H30合格者数一覧

平成30年度は合格率一桁の9.8%。第二次口述試験の合格率も5割を下回っています。つまり、前年の平成29年度より口述試験の難易度も上がっていることが分かります。

結構二次口述試験は難しく、ただお喋りをするだけではダメです。

一次試験は独学でも十分に突破可能ですが、二次試験はスクールに通ったりオンラインレッスンを受けたりするなど、誰かの力を借りるのが吉です。

○2分間の即興プレゼン
○100文字程度の通訳
○困った状況での即興対応

この3つの対策と練習をする必要があります。


H29年度合格者数と合格率

H29合格者数一覧

全体で15.6%の合格率。

英語の口述試験合格率も6割を超え、この程度であれば普通に合格できる範囲かなと思います。

しかし2020年以降の試験難易度は2019年の現状維持かそれ以上になると思います。めげずに対策と練習をこなしていく必要があると思います。


全科目の満点と合格基準点は以下の通り。

基準点

合格点ではなく”合格基準点”となっているのは、この合格点がその年の平均点によって下がる可能性があるからです。

たとえばある年の英語の平均点が59点だったとしたら、英語の合格基準点が60点となる可能性がありますよ、といった具合です。

この合格基準点は下がる可能性はありますが上がる可能性はありません。地理の平均点が89点だったとしても地理の合格基準点は70点です。

ただし、ここ2, 3年の歴史が難しく平均点も70点以下であることは間違いないと言われていましたが、合格基準点が下がることはありませんでした。

70点取れば誰がなんと言おうと文句なしで合格なので、まずは70点以上を目指して気持ちよく二次口述試験の準備ができるようにしたいところです。


めげそうになることもありましたが、こまめに息抜き動画を見て頑張りました。ちなみに、息抜きに見る動画も観光系のものがオススメです。


動画で見る ニッポンみちしる」が最高です。

オススメで旬の動画を見たり、気になる都道府県やテーマ別に検索して閲覧することも可能です。

みちしる



全国通訳案内士試験が年々難しくなっている背景には、無資格ガイドと有資格ガイドの差別化を図る目的があると思っています。

2018年以前は有資格者(この全国通訳案内士試験に合格し県に登録した人)のみが有償でのガイド業務等を行うことが許されていました。

しかし2018年に法改正が行われ、資格問わず誰でもお金をもらって外国人観光客のガイドをはじめとした仕事ができるようになりました。

これは、年々増え続ける外国人観光客に対応するための良い法改正だと思います。しかし誰もが有償で仕事をできるようになれば、この資格の存在意義が薄れます。

そこで、試験を難しくしたりすでに資格を持っている人でも数年に一度の研修を義務付けたりして、有資格者の価値の担保を行おうという流れに変わってきました。

簡単に言うと、国が認めたガイドのレベルは高いよ! 

国が保証するから安心して使ってね! といった感じでしょう。

通訳案内士、もしくはそれに類似する名称(例えば通訳ガイドなど)も有資格者しか使えません。

有資格者はバッジをつけることも決まり、ますます無資格者との差別化が顕著になりそうです。

(ちなみに通訳案内士のみが登録しているサイトにも登録できるようになります)

なので、最近の試験が難しくなる一方というのも頷けます。


情報収集の総仕上げに通訳案内士試験に特化したハロー通訳アカデミーのウェブサイトを軽く流し読みして情報収集は終了です。

ハロー通訳アカデミー

昔からやっている通訳案内士向けのサイト。これまでの実績とノウハウが蓄積されている非常に素晴らしいサイト。ところどころ校長の偏った意見・偏見でかなり脚色されている情報もあるので自分に必要なものを取捨選択する必要がある。使い方さえ間違えなければもっとも優秀なサイト。


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2.試験傾向と概要
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・2018年1月の法改正以降、試験は難化傾向
・まずは公式サイトや動画で概要を掴もう
・狙える人はできるだけ免除を使おう
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3.外国語(英語)

ここからは実際の科目ごとの対策です。全ての科目に言えることですが、私は過去問が非常に大事だと思っています。過去問を最低3年分は解く。余裕があれば5年、〇年と増やしていく。

過去5年間の過去問は以下サイトで閲覧可能です。

JNTO(日本政府観光局)筆記試験過去問題

↑のサイトは公式のサイトなので、
問題文が違う書籍からの引用であったり写真に著作権があったりする場合は黒塗りになっておりまともに解くことができません。
過去問をフルで閲覧したい方はインターネットで検索すると出てくるのでそちらを参考にしてください。

外国語は10言語(英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語)があります。

英語はとにかく文法に関する問題が多かったです。

私はTOEICの点数が無かったので免除にはならず泣く泣く受験しましたが、TOEIC900点で免除を狙った方が人によっては楽な方もいると思います。なぜかというと、TOEICの方が受験者数が多く対策本も多いためです。

英検一級でも免除なので、そちらを目指している方は先に英検一級を取得してから受験されるのも良い選択だと思います。

もし、私みたいに時間がなくTOEICや英検は二の次、まずはこの試験に挑戦したい! という方はひたすら問題を解くのが吉。

なんだか通訳案内士の英語は独特なんですよ。癖を掴めば「あ~この場合これが不正解だな~」と分かるようになります。私もこの試験の雰囲気をつかむためにひたすら問題を解きまくりました。


だいぶ使いこんだ一冊。文法が高校レベルの私にはすごく難しい本でした。

3編構成になっていて、ところどころにコラムのような「英語こぼれ話」があります。

○第一編:英文和訳
○第二編:和文英訳
○第三編:単語英訳・その他
○巻末読み物
○英語こぼれ話

最近の分かりやすい英語の本という感じではなかったですが、通訳案内士の過去問と非常に似ている出題形式だったので、この本をメインでやりました。

最初は誤答につぐ誤答で、なぜ間違っているのかを調べる作業だけで精一杯。ただ、この本の中盤くらいまでさしかかる頃にはコツがつかめてきて正答率が大幅に向上。

解くのは大変ですが、高地トレーニングのような感じで地力がものすごく上がった気がします。本番の試験でも、思った以上の成績が残せて満足の行く結果になりました。


ただ、こういう古めかしい本を解くのが嫌で、もっと今っぽい本に逃げた時期もありました。

これは今っぽくとっつきやすいです。

写真も多くてTHE・通訳案内士の対策本という感じ。これ一冊で一次・二次試験に対応できるように作られています。

全部で6章構成。

○第一章:英文読解総合問題攻略法
○第二章:英文和訳問題攻略法
○第三章:和文英訳問題攻略法
○第四章:日本事象・写真マッチング問題攻略法
○第五章:プレゼンテーション問題攻略法
○第六章:外国語通訳問題攻略法
○二次試験体験談コラム

内容は充実していてこの本一冊を解ききるだけでも結構時間がかかります。

全科目に言えることですが、私みたいにあれもこれもと手を伸ばすのはよくありません。自分でいうのもなんですが、これ! と決めたらその一冊をやりきる。

どの書籍を選んでも一冊やりきる頃にはそれなりの力が付いています。


富士通訳ガイドアカデミー

試験後の解答速報が最も早かったので自己採点に使いました。多くのスクールは正確性を出すために試験日の次の日や次の週に模範解答を出しますが、富士通訳アカデミーは当日の夕方でした。歴史の結果を特に早く知りたかった私にとっては本当に助かりました。


CEL英語ソリューションズ

過去問が豊富です。私はほとんどCEL英語ソリューションズの過去問を利用しました。他のサイトよりも解答が一覧で見やすく重宝しました。


○ハロー通訳アカデミー 英語マラソンセミナー

正直この動画見なくていいと思います。理由は試験形式が古い時代の講義なので今のものには少々そぐわないから。ただし、一覧をざっくり見て、自分が苦手だと思う項目は見ても良いと思います。テキストも概要欄からダウンロードできる。

私は前半の文法をハローのサイトからmp3でダウンロードして、通勤のときに聞いていました。


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3.外国語(英語)
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・TOEICや英検とはまるきり違う出題形式
・慣れれば正解、不正解の基準が見えてくる
・独特の癖があるのでたくさん問題を解いて慣れる
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4.日本地理

こちらも過去5年間の過去問は以下サイトで閲覧可能です。

JNTO(日本政府観光局)筆記試験過去問題

↑のサイトは公式のサイトなので、
問題文が違う書籍からの引用であったり写真に著作権があったりする場合は黒塗りになっておりまともに解くことができません。
過去問をフルで閲覧したい方はインターネットで検索すると出てくるのでそちらを参考にしてください。

日本地理は過去問を解くと分かりますが年度によって問題の難易度のムラがあります。なので私はまず過去問を解き自分のレベルを把握しました。


<追記>2020年度の地理はこれまでとは一転、かなり難しかったようです。

そしてそのあと参考書で知識を入れていく作業。

メインで使ったのはこの本。

私が使ったのはだいぶ古い版でしたが、非常に良い本でした。新しい版が出ているのでもしかしたらそちらの方が見やすいのかも。

とにかくとんでもない情報量で、普通にパラパラめくっていても面白い。

自分が得た知識は全部この本にまとめようと決意してものすごい量の書き込みを行った結果、この本がお守りのような存在へと神格化しこれだけあれば大丈夫という謎のという安心感が私を包んでいました。笑

もちろん、試験会場にもお供させました(重かったですが)。

学生時代に使った地図帳がある方はそれでも代用できると思います。ただし、この本はアウトプットには向いていません。ひたすらインプット向け。


構成は以下の通り。新しい版でも大幅には変わっていないと思います。

○巻頭特集で山、酒、名物、温泉、乗り物、駅弁といったテーマごと
○北海道、東北、関東といった具合での大地図と詳細な地図
(このあたりは学校の地図帳と同じ)
○各地域の有名どころ特集
○資料として空港、百名山、博物館、動物園、祭り、寺、鉄道図

通訳案内士の地理試験で問われるものばかり!!

世界遺産などの情報は新しい版の方が良い気がします。古い版は安いのでそちらを購入して自分で書き足しても良いですけどね。

ただしこの本は圧倒的にインプット100%の本になるので、アウトプットしないと不安! という方や試験勉強などに慣れている学生の方には物足りないかも。

こちらは4章構成で、赤シート付。

重要項目が赤文字になっていて、赤シートを被せると答えが分からなくなるあのタイプです。頻出ランキングも載っているので時間がなくササッと対策したい方にもおすすめ。

○第一章:日本地理筆記試験対策
○第二章:日本歴史筆記試験対策
○第三章:一般常識筆記試験対策
○第四章:通訳案内の実務筆記試

私はこれを通勤電車の中で使いました。地図帳は大きくてかさばるけどこのサイズなら電車でも開きやすいので。

それから、忘れてはいけないのがハロー通訳アカデミー。私もたくさんのコンテンツを愛用しました。

昔は生徒が集まって講師が授業を行う形態の学校だったそうで、その時に使っていた紙媒体の教材や音声、さらにはほとんどの授業動画を無料で視聴&ダウンロードすることができます。

●無料公開している講座一覧
(1)第1次英語筆記試験対策<教本A>(16講義32時間)
(2)第1次英語筆記試験対策<教本B>(16講義32時間)
(3)第1次邦文筆記試験対策<マラソンセミナー>(日本地理)(12講義24時間)
(4)第1次邦文筆記試験対策<マラソンセミナー>(日本歴史)(12講義24時間)
(5)第1次邦文筆記試験対策<マラソンセミナー>(一般常識)(12講義24時間)
(6)第2次英語口述試験対策<特訓セミナー>(1)(外国人講師)(11講義22時間) ハロー通訳アカデミーのサイトより引用

このマラソンセミナーの破壊力は尋常じゃないです。

私のようにバリバリ理系で何の教養もない人間でも、地理や歴史をイチから積み上げることができました。逆に受験勉強や日頃の学習で地理歴史に慣れ親しんでいる方は、動画を見て不要だと思ったところを早送りもしくはスキップしながら視聴する方法だと時間が節約できます。


○ハロー通訳アカデミー 日本地理マラソンセミナー

時間があるなら体系的に地理を学べるこの講座を。この講座は長くて時間をかなり必要としますが、これをすべて終えるころには全国の観光地や有名どころが一通り頭の中に入っていました。


それから息抜きに使ったと紹介した日本みちしるも地理の学習にはもってこい。

日本みちしる 新日本風土記アーカイブス

みちしる2

文字ではイメージしにくい風景や土地感、季節の移ろいや音声があればまさに自分が行ったような雰囲気に浸ることができます。

動画も3~5分で見終わるものが多く、息抜きにもぴったりでした。ご飯を食べながら、歯磨きをしながら、隙間時間でかなり見ました。ほかの教材で理解しきれなかった項目を検索→知識の補てんにも有用です。



観光省 日本の国立公園

国立公園は必須です。私は毎朝5分必ず見るようにして北から順に名称と所在地をそらで言えるようにしました。そして余裕が出てきたら国立公園の主要構成物も覚えていきました(富士箱根伊豆国立公園には富士山があり芦ノ湖があり東京からロマンスカーで90分、といった具合)。


日本のジオパーク

ジオパークも近年出題頻度が上昇。できれば見ておきたいです。このサイトが一番見やすかった。私は特にユネスコ世界ジオパークにも認定されている洞爺湖有珠山、糸魚川、隠岐、伊豆半島、阿蘇は中身までサラッと確認しました。


○文化庁 重要伝統的建造物群保存地区一覧

たまに重伝建も試験に出るが、見るのは最後で良い。もし興味があるなら次の中で興味があるものに目を通しておくときっと役に立ちます。

かまくらで有名な秋田の横手、しだれ桜の角館、福島の大内宿、家康とつながりの深い川越大社がある埼玉の川越、石川の加賀、岐阜の高山、京都など。


観光庁 広域観光周遊ルート

まとまった設問(20点分)が周遊ルートから出ることも。こちらは過去問と照らし合わせれば一目瞭然。過去問にも「観光周遊ルートの……」とちゃんと書いてあります。


ブラタモリ

タモさんすごすぎ。地理歴史の知識が尋常じゃない。これは息抜きにもなるし楽しみながら知識がつきます。録画してでも見る番組です。

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4.日本地理
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・年度によって難易度のばらつきがある
・過去問を解いてレベルを把握
・マラソンセミナーで基礎固め
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5.[コラム]模擬試験と本番係数0.91

私は本番係数というものを信じています(ちなみに私の本番係数は0.91です)。学生の頃からこの本番係数を意識して生活してきました。笑

これは自分の実力が100だとした場合、本番では100×0.91=91%しか力を出せないという意味です。そこに運悪く当日の体調不良やケアレスミスなどが重なってしまえば点数はさらにその分落ちます。

机上の試験だけでなく、自分が外国人と英語を話すときもそれを感じます。

一人で英語を練習しているときは言葉と言葉のつながりや声の低さ、声量、舌の使い方、発音など細かくチェック→フィードバックを繰り返して英語を話せている自覚がありますが、人と話すときはそこまで意識が回らず「あぁ、声が上ずってしまった」とか「単語のチョイスがイマイチだったなぁ」と後で悶々と考えてしまいます。

おそらく、このときの私の英語も日頃の91%以下なのでしょう。


なので、英語を練習するときは地声の120%の声を張り恥ずかしいくらいの発音と発生で英語の練習をしています。

そうすると不思議と本番でも自分が納得の行くパフォーマンスができる、そんな経験を何度もしてきました。(120×0.91=109)


だいぶ脱線してしまいましたが、話を通訳案内士の筆記試験に戻して考えてみましょう。

例えば英語の筆記試験に当てはめるとこんな感じです。

例)通訳案内士の英語試験に対する自分の実力が80点あったとします。

8割解ける実力があれば満足してしまいそうなところですが、本番係数の0.91をかけると80×0.91で72.8点。

一問3点の選択問題を一問でも落とすと、あらやだ69.8点で合格基準点に届きません


本番係数を信じている理由は学生時代になかなか赤点を超えない日々が続いたとき、自分以外の何かが原因だと言い訳を探したことがきっかけでした。笑

過去問や練習問題では十分に赤点を超える実力がついていると感じられるのに本番の試験では赤点を下回ってしまう。これは当日の特殊なメンタル・環境・雰囲気・行動パターンなど様々な要因の影響で実力が9割くらいに落ちるからではなかろうか、と。

(係数が0.91の理由は特になく、小数第二位まであればそれっぽく見えるので理系として納得できる値だったからです。0.9でも0.92でもよかったんですけどね笑)


そんなあやふやな理論ですが、文字を大にして言えるのは間違いなく本番で自分のパフォーマンスは落ちるということです。


①水が飲めない
②おしゃべりできない
③好きな動画を見て息抜きできない
④緊張を共有できる友人とチャットできない
⑤慣れない会場
⑥目を光らせる試験官
⑦自宅にはいない隣の試験者
⑧いつもはしない早起き
⑨試験の合間でしかつまめない軽食
⑩一年に一度の試験への緊張

ざっと思いつくだけでもこの10要因が私の本番係数を1.00から0.91へと押し下げていきます。それは確かなこと。

いつも私たちが取り組んでいる学習は、自分の実力を100から120に上げるもの。そうすることで120×0.91=109の結果を残すことができます。

しかし、同時にこの本番係数を0.91から1.00に戻すことができれば自分の実力通りの力を本番でも発揮することができます。

本番係数を上げる方法は簡単で、本番以外の機会に本番同様のこと(私の場合は上の①~⑩)を予め経験しておけば良いのです。

それができるのが模擬試験です。

なので私は模擬試験を絶対に受けるべきだと思っていますし、実際に2018年も2019年も受けました。確かにお金はかかりますが、一年に一度しかない試験に万全を期すためには安い投資だと思います。


私が受けた模擬試験はTrue Japan Schoolが年2回東京と大阪でやっているもの。自宅受験も可能です。

True Japan School 公開模試

公開模試は年2回。毎回の模試では、最新の出題傾向を精緻に分析したオリジナル問題を出題します。だからこそ、回を追うごとに自分の成長を実感できます。
True Japan Schoolの公開模試は、受験会場が選べます。東京会場(東京都港区)、大阪会場(大阪市西区)、ご自宅の3種類です。ご都合の良い方法をお選び頂けます。
受験後は成績表と共に、全科目の解答解説集をご自宅へお送りします。(送付資料はモノクロです。)充実で丁寧な解説により、できなかった問題をあなたの「得意な問題」にしてしまおう!
受験科目ごとの全国順位や合格ラインを判定します。今の自分の実力を客観的に判断する指標としてご利用下さい。(自宅受験者は順位算出の対象外となります。)True Japan School の公開模試ページより引用

ここのスクールでなくても、他のスクールも模擬試験を行っています。

ぜひ、模擬試験を受けてあなたの本番係数を限りなく1.00に近づけましょう!

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5.本番係数
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・本番で自分のパフォーマンスは必ず落ちる
・何が原因でどれくらい下がるか見極めよ
・模擬体験することで本番係数を上げる
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6.日本歴史

こちらも過去5年間の過去問は以下サイトで閲覧可能です。

JNTO(日本政府観光局)筆記試験過去問題

↑のサイトは公式のサイトなので、
問題文が違う書籍からの引用であったり写真に著作権があったりする場合は黒塗りになっておりまともに解くことができません。
過去問をフルで閲覧したい方はインターネットで検索すると出てくるのでそちらを参考にしてください。


歴史は本当にここ2, 3年で難しくなりました。2018年の試験会場で絶句したことを覚えています。

「もしかして自分だけ分からない!?」と試験を受けながら相当混乱しましたが、やはりほかの方も難しかったそうです。

しかも、これまでとは明らかに問題パターンも変わりましたし配点傾向も変わりました。ということはつまり、問題作成を担当している方がこれまでとは変わったということです。

全国通訳案内士の歴史問題を担当している方が変わらない限りこの難易度も変わらないはず。ですので嘆いている暇などなく、難しくても対応していく力が必要です。

ということでまずは歴史の基礎から。合格基準点が70点ということは30点間違えてもいい。難しい問題ばかりに気を取られずに、取れる問題を確実に取っていく。その方針で学習を進めました。

私は高校歴史からすっぽり抜け落ちていたので、そこから基礎固め。


見たのはWEB玉塾の「高校日本史B1章3話」~。独特の語り口と可愛らしいイラストで歴史が苦手な私でも、最後まで楽しく視聴することができました。

この動画を最後まで見終わる頃には歴史とはなんぞや? なぜ争いが起きる? といった歴史の大枠を掴むことができていました。


書籍では言わずもがな山川出版の『詳説 日本史図録』

これは私のバイブル的な存在です。第7版を使用していました。

学校の教科書で使われることもあって本当に情報が網羅されています。そして、なんといっても絵や図、写真が多い

通訳案内士の試験では写真を見て答える問題も出題されます。写真は強烈です。だって、写真を覚えておけば問題文を読まなくても答えが分かるから。


もともと歴史の知識がある人、歴史が好きな人はこの本一冊でおさらいするだけでも十分だと思います。私のように歴史が苦手な人は、呪文のように長い漢字に圧倒されるのでちょっといきなりこれはきついかも。

(○○釈迦三尊像とか、○○如来阿弥陀像とか、結構しんどい)


やっぱりWEB玉塾のような基礎固めの動画や、次で紹介するストーリー調の本がとっつきやすくて良いです。

2時間で流れを掴む、とあるように本当にそれくらいの時間でざっくりと歴史を知ることができます。

おもしろい事象にフォーカスして歴史を読み解いてくれていたり、なんじゃこれ、と思うような語呂合わせで暗記を助けてくれたり、歴史嫌いの高校生のための本といった内容でした。

私にはそれがぴったりで、ざっくりとした重要事項をこの本で頭に入れることができました。話が物語調なのも良く、話にのめり込んでいつの間にか読み終えていた感じです。

内容は16章構成で、興味のあるところから読みました。

○1章:超速の書道史
○2章:超速の仏教史1
○3章:超速の仏教史2
○4章:超速の文化史
○5章:超速の建築・彫刻史
○6章:超速の史学史
○7章:超速の神道史
○8章:超速の学問・思想史
○9章:超速の茶道・華道史
○10章:超速の絵画・工芸史
○11章:超速の文学史1
○12章:超速の連歌・俳諧史
○13章:超速の芸能史
○14章:超速の文化史2
○15章:超速の文化史3
○16章:超速の教育史

文化史は通訳案内士の歴史試験で最も多く出る範囲。この本でも1, 2, 3と章を分けて解説してくれているのでありがたい。


地理でも出てきましたが、赤シート付でアウトプットに向いているのはこの本。

○第二章:日本歴史筆記試験対策

が歴史対策で使えます。

ハロー通訳アカデミーの教材では、スマホアプリのフラッシュカードを用いたものがオススメです。詳細はこちら。私もこのアプリを350円で購入しました。

主に会社の休み時間やちょっとした隙間時間にかなり役に立ちました。参考書を開く時間がないとき、手がちょっと空いたな、と思ったときスマホはいつでも持っているので超便利です。私は40周くらいしたかな……。


全部やるのはとても大変なので、下の赤枠2つで大丈夫です。

○日本的事象英文説明300選
○日本歴史に出る写真


フラッシュカード


それから、お城は歴史でも地理でもよく試験に出ます。特に、国宝天守5つは絶対に覚えておく必要があります。姫路城(兵庫県)・彦根城(滋賀県)・松本城(長野県)・松江城(島根県)・犬山城(愛知県)の5つ。

+アルファでいくつか気に入ったお城を調べて知識として持っておくのが吉。私は特に気に入った江戸城と小田原城を入念に調べました。

江戸城の歴史

歴史ヒストリアで、姫路城と江戸城がどんな作戦のもとに建造されたかを見て俄然興味が沸きました。江戸城は幕府や徳川家康に絡んだ問題が数多く出題されているので試験対策にもばっちり。マラソンコースになっていたり、平成天皇の皇居であったりと何かと話題になるので知っておいて損はないと思います。


小田原城

戦国時代に豊臣の天下統一に最後まで立ち向かった城です。戦国歴史好きにはたまらない城。豊臣秀吉や北条氏、伊達政宗などがキーワード。関東唯一の城ですし、東京から新幹線で見に行けるので観光地としての重要性も高いです。リニューアル後に私も行きましたが、フルスクリーンでの動画説明や迷路のような施設内、展望台からの眺め、甲冑を着た武者との記念撮影など盛りだくさんで楽しかったです。ご当地アイドル? のようなものもいました。花見の時期は最高のスポットです。


○ハロー通訳アカデミー 日本歴史マラソンセミナー

時間があるならマラソンセミナー。地理ほど優先度は高くありませんが、こちらもタメになる情報がてんこもりなのでぜひ。


歴史秘話ヒストリア

わざわざ過去のバックナンバーをさかのぼって見る必要まではないが、もしテレビを見ている時間帯に放送されていたら見た方が良い。ひとつの歴史的事象や事件にものすごく詳しくなれます。私はたまたま城スペシャルのような番組を見てめちゃくちゃ城が好きになりました。


ザ・今夜はヒストリー

私はこの番組のバックナンバーで興味があるものを片っ端から見て歴史を大いに楽しみました。本当にこれは面白い。ただのバラエティ番組かと思ったら大間違いで、通訳案内士の試験に出る問題がバシバシ取り上げられていました。でもやっぱりバラエティ番組なので固い感じはなく、飽きずに最後まで見ることができました。バックナンバーで興味のあるトピックを見るべし。絶対おすすめ。

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6.日本歴史
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・ここ2,3年で本当に難しくなった
・難問は落として構わない
・一に文化史、二に文化史。文化史が命
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7.一般常識

こちらも過去5年間の過去問は以下サイトで閲覧可能です。

JNTO(日本政府観光局)筆記試験過去問題

↑のサイトは公式のサイトなので、
問題文が違う書籍からの引用であったり写真に著作権があったりする場合は黒塗りになっておりまともに解くことができません。
過去問をフルで閲覧したい方はインターネットで検索すると出てくるのでそちらを参考にしてください。


一般常識は過去問を見てもらえば分かるように出題範囲も傾向もばらばらです。一番対策が難しいかもしれません。

これの対策はまず過去問を解くこと。

そして日頃のニュースにアンテナを張る。スマホで記事を読む。観光庁のサイトを見る。私はこの程度で十分でした。

知らない問題が出ても消去法でなんとかなったので。

もし、まとまったものが欲しいのであれば観光庁の『観光白書』が最適です。問題はここから出ていると言っても過言ではありません。まずはこちらをサラッとで良いので読んでおきましょう。

観光白書一覧

ハロー通訳アカデミーの一般常識まとめPDFも有益です。


○日本の世界遺産一覧

世界遺産はよく問題として出るので、マップでだいたいの場所と名称を頭に焼き付けておきましょう。


トリップアドバイザー

トリップアドバイザーを見て観光地を決める方も多い。特に"外国人から見た魅力的な観光地"を客観的に見れるのが良い。たまに王道ではないが爆発的に人気が上がっている観光地もあるので、それはこちらでカバー。

試験作成者がこれを見て試験問題を考えている可能性も大いにあるので、私は有名どころ1~10位を検索して頭に入れておきました。

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7.一般常識
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・日頃からニュースや観光系記事を読む
・観光白書に出てくる数字は目を通す
・世界遺産はすべて覚える(できれば登録年も)
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8.通訳案内の実務

こちらも過去5年間の過去問は以下サイトで閲覧可能です。

JNTO(日本政府観光局)筆記試験過去問題

↑のサイトは公式のサイトなので、
問題文が違う書籍からの引用であったり写真に著作権があったりする場合は黒塗りになっておりまともに解くことができません。
過去問をフルで閲覧したい方はインターネットで検索すると出てくるのでそちらを参考にしてください。


実務試験は2018年から始まりました。

そのため過去問も少なく対策しにくいかと思いきや……私の体感では観光庁のテキストから素直に出ているイメージ。まだまだ試験として年数が浅いので未出題の問題がたくさんあり、そのため素直に出題されていました。

とても分厚くて内容の多い観光庁の研修テキストですが、これを一通り読んでおけば大丈夫です。

個人的に何度も読み返したいくらいのファイルで、インバウンド・観光分野に興味があれば試験を受けても受けなくてもタメになります。


正直、主要科目は外国語、日本地理、日本歴史なのでまずはそこをしっかりと固めて余裕があれば一般常識や実務をやる程度で構いません。

問題数と試験時間から見てもわかるように、極論一般常識や実務は2, 3日あれば対策が可能ですが、外国語、地理、歴史はとても2週間やそこらで対策できるものではないので。

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8.実務
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・研修テキストを読む
・新しい試験なので急な形式変更に注意
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【二次試験対策は?】

私は会社勤めで残業も多く、なかなか集団形式のセミナーに行くのは大変でした。なのでSkypeで個人レッスンを行ってくれるPEP英語学校を利用しました。

二次試験に合格できたのは、本当にここのSkypeレッスンのおかげです。

全てオンラインで完結しますし。親身に相談にも乗ってくれます。

<追記>二次試験対策のオンラインレッスンを始めました! 二次試験対策のnoteを起こすか迷いましたが、一次試験に比べて文字で伝えられる内容が限られていること、本番も文字を使わず一瞬の判断が求められることを考慮して、オンラインレッスンが適切だと考えました。

ほとばしる熱い気持ちで学習者を迷うことなく合格へ導きます!!

<追記>「試験を受けるつもりはないが英語レッスンをして欲しい」という声もいただいていたので、試験対策以外の英語レッスンも始めました。


9.[コラム]楽しむ気持ちと予備知識が難問へのカギ

私は英会話に触れるのが好きで英会話カフェを運営していました。その際に「英語学習への意欲が続かない」という相談をよく受けていました。少々生意気ですが、毎回口を酸っぱくして継続するためには楽しむ気持ちが必要! と声高に叫んでいます。笑

一か月程度なら知識を詰め込む作業だけでもなんとか走り切れますが、それ以上の期間頑張ると息切れしてしまいます。

試験準備の場合は三か月以上学習期間があった方が楽しみながら学習する余裕が生まれてくると思います。

もし試験までの残り期間が三か月以上あっても楽しむ余裕が無い、もしくは楽しみ方が分からないのであれば誰かに相談したり学習方法を変えたりする必要があります。

"好き"こそものの上手なれ、"楽しみ"こそものの上手なれ。

ましてやただ資格取得が目標でなく今後も外国人のガイドやインバウンド・観光分野に携わりたいと思っているのであれば、なおのこと自分自身が楽しまなければ損ですよね。

私は楽しむ気持ちが一番大切だと思っています。

ピラミッド


試験と考えると知識ばかりを詰め込みがち。こういった知識は言い換えれば点です。いくら点を詰め込んでも点は点のまま。弱く、脆く、忘れやすい。その点と点をつなぎ合わせてくれるのが予備知識。点と点が線になり、頭にしっかりと残ります。あれを思い出せばこれも思い出し、それが引き金となってあれも思い浮かぶそんな状態。

そしてそこに楽しむ気持ちが加われば知識が色づき、登場人物が動き出し、歴史(ヒストリー)がストーリーになる。

純粋に地理や歴史、観光が好きな人は大丈夫ですが、そうでない人は楽しみ方を見つける必要が絶対にあると思います。


私の場合は自分の知識が増えていくことへの楽しさ、仕事のお客さんや友人と地理、歴史の話になったときの盛り上がりをこれ以上ないくらい感じることができて嬉しく、学習への意欲が途切れることはありませんでした。

今では日本全国どこの人とでもご当地ネタで盛り上がれる自信があるし、外国人に観光地や歴史の背景を聞かれても英語でバッチリ答えられる自信もあります。


でもそうは言っても試験とは全く関係ない知識(ピラミッドの緑色の部分)は一見不要に見えますよね。覚えても試験には出ませんし。しかしこの予備知識ともいえる部分は、難問奇問に出くわした時に大いに活躍します。

難問奇問が出た際は心が乱されないようにサクッと飛ばしてしまうのが定石。だってみんな解けないから。そんな問題にうんうん唸って時間をかけても、分からないものは分からない。

解ける問題で70点きちんと取れば即合格です。


しかし、合格ギリギリのときはそんな問題にも手を出して少しでも合格の確立を高めたい。

私が受けた2019年の歴史試験は特に難しく自己採点70点ぴったりでした。そのうち9点が日頃なら捨ててしまう難しい問題。もし、捨てていたら61点で不合格。

予備知識をフル活用して撃破しました。思わずにやけてしまったのを今でも覚えています。笑


こんな問題でした。

「忍者のふるさと」で知られる伊賀国での出来事A~Dについて以下の問いに答えなさい。
A.1644年、わが国を代表する俳人[a]が伊賀国上野で生まれる。
B.藤堂高虎が伊賀上野城を拡張(大幅改修)する。
C.「本能寺の変」に遭遇した徳川家康は、伊賀の間道を抜けることにより領国の三河に無事帰還する。
D.織田信長が、それまで在地土豪の連合支配が行われていた伊賀を武力で制圧する。
問1.上の出来事を古い順番に正しく並べなさい。
問2.[a]は誰か。
問3.Cで家康を護衛、道案内した伊賀者たちを率い、のちに「伊賀同心」として配下におき支配したといわれるのは誰か。①~④から選べ。

これ、正直分かりませんでした。

織田信長の「伊賀を武力で支配した年号」も知らない。恥ずかしながら、高虎も知りませんでした。伊賀上野城も伊賀同心もまったくノーマーク。

通常の私であれば「難しいから」と切り捨てるこの問題に、絶対に悔いを残したくないとの思いから立ち向かうことに決めました。今年の試験を最後と決めていたからなんとしても答えたかった。

チラッと腕時計を見て残り時間を意識した途端、鉛筆を握る手が汗ばみ、問題用紙を押さえる左手にもグッと力が入る。ここで諦めれば去年合格した科目の免除がなくなり、来年はまた全科目受験しないといけない。

「この問題は落とせない。こんなところで負けていられない」

用意周到に膨大な時間と労力をかけて対策してきた歴史の試験。去年の受験で歴史に阻まれ、二次試験にすら進めず涙をのんだ。あれから1年。はやる気持ちを押さえ、深呼吸してからもう一度問題文を読み始める。

ここで役に立ったのがピラミッドの緑部分、予備知識の出番です。


まず問1.出来事を古い順番に並べる問題。

Aは1644年と問題文に書いてくれている。

Bの城拡張は何年か分からない。

Cは本能寺の変がヒント。本能寺の変は1582年。

Dは織田信長がやったこと。ということはまだ生きている1582年以前で確定。

この時点でD→C→Aという流れは100%間違いない。Bがどの位置に来るかまったく分からないが、選択肢にD→C→Aを含むものは1つしかないので答えが確定。本能寺の変が何年かは予備知識というよりは基礎知識なのですが、問題用紙に書いてある情報×書いていない情報で正解を導けたときはドーパミンがすごいです。

3点ゲット。


問2.伊賀で生まれた俳人を答える問題。

選択肢は名だたる歌人がずらり。

いつもならあれよこれよと迷ってしまう私でしたが、このときは迷わず松尾芭蕉を選びました。

たまたま『奥の細道』を調べていた時に面白い! と覚えた関連知識が役に立ったのです。

それは松尾芭蕉の『奥の細道』という旅の記録から。

有名な紀行ですが、その中に○○を通っただとか、○○日に○○へ寄ったといった記録があります。その記録を逆算すると○○から○○まで○日で歩いた、と計算することもできますよね。

1月18日、東京は珍しく朝から雪。
1月21日、箱根で雪化粧した富士を見ながら湯につかる。
1月25日、静岡の茶で旅の疲れを癒す。

例えばこんな感じの日記であれば、3日間で東京~箱根へ、4日間で箱根~静岡へ行ったんだなと予測することができます。

『奥の細道』を研究している学者が同じやり方で松尾芭蕉の移動時間を考察したらしいのですが、その中で面白いコメントがありました。

「普通の成人男性がどんなに頑張ってもこの区間をこの速さで到達できるわけがない、松尾芭蕉は異常だ。あ、そういえば松尾芭蕉は伊賀の生まれだからきっと忍者の末裔なのだ、だからこそこんなに速く移動できたのだ。納得、納得」

私はこれが面白くて記憶の片隅にひっかかっていました。試験のとき、奇跡的にそれが思い浮かんだ。ここで松尾芭蕉を一撃で選ぶことができわずか数秒で3点ゲット。運が良かった。ほっと胸をなでおろしました。そしてちょっとにやけました。


最後、問3.伊賀同心を支配したのは誰か。

①井伊直政 ②榊原康政 ③服部半蔵 ④本田忠勝

伊賀同心が伊賀の忍者たちということは問題文に書いてあります。ここで突然「忍者ハットリくん」を思いつく。忍者、ということは③の服部半蔵だろうな、と。

さらに①井伊直政 ②榊原康政 ④本田忠勝の三人は徳川四天王。③服部半蔵で間違いないと考え解答。

これで3点ゲット。

試験ではよく三大○○のうちのひとつ、四大○○の○○では……といった問題もよく出るのでこのあたりも要注意。選択肢のうちひとつだけ仲間はずれ、そしてそれが正解ということもよくあります。日本三景、三大三名園、三種の神器、三大夜景、三権分立、四天王、四神などは問題にもしやすいですしね。


難しい問題や諦めてしまいそうな問題も今まで積み上げてきた予備知識でなんとか情報を整理して答えにたどり着く。これが難問奇問に立ち向かう術です。

先ほどの「問1.上の出来事を古い順番に正しく並べなさい。」の答えを解答速報で見たとき、正解していて本当に嬉しかったです。結果この設問で9点ゲットし歴史の筆記試験を突破。

過去の試験の中でも、今の試験でも多くの人が難問だ、奇問だ、悪問だと叫ぶものもあります。それは事実。確かに難しい。一筋縄ではいきません。

でも本当にこの試験を突破したいなら、本当に通訳案内士の資格を取りたいのなら、そんな文句を言っている暇はない。

みんな試験突破だけを考えて試験に出そうな知識だけを詰め込んでくる。でも、そんなの試験官だってお見通しです。国がその価値を担保する国家資格だからこそ、受験者をふるいにかける必要がある。難問が出たときに自分の持っている手札でどう対応できるか。

日頃から好奇心をもって幅広い知識を身につけているか。断片的な情報を組み合わせて答えにたどり着けるか。これは二次口述試験でもかなり試されます。

臨機応変に、しなやかに、情報を整理する。それはきっと、不測の事態が起きてしまった観光現場において最も必要とされる能力だと思います。

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9.難問へのカギは楽しむ気持ちと予備知識
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・点と点を線で繋いでくれるのは楽しむ気持ち
・持てる予備知識を柔軟に用いて臨機応変に
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10.学習スケジュールとポイント

試験を2年後に受けようと思っている人と、3か月後に受ける人が立てる戦略は変わって当然です。

私の場合、2018年はゴールデンウイーク明けからの3か月しか準備期間がなく、それはそれは苦しい思いで計画を立て本番に臨みました。

逆に2019年の試験には1年間の長期戦を意識して中だるみしないような戦略で本番を迎えました。つまり、短期決戦で一気にケリをつける感覚と長期戦でモチベーションを維持しつつ闘う感覚の両方を味わえました。

ここでは、その経験をもとにした残り期間別の学習スケジュールを公開します。

英検一級やTOEICを持っている方、文系の方、残業少なめの方、旅行経験の多い方、学習時間をたくさん取れる方、免除科目がある方、予備知識がある方はもっと楽に突破できます。

また、一年ではなく二年計画やもっと長い計画で試験を突破するつもりであればだいぶ楽になります(合格した科目は来年度までしか持ち越せないが、TOEICや英検、歴史検定などは免除期間が長いため)。

逆に記憶力無し、一般常識なし、観光業・インバウンドに興味無しの方はこのスケジュールよりも厳しめに考えた方が良いです。

実際に学習する際は目にした情報になるべくストーリー性や他の情報との関連性を持たせて、頭の片隅に引っ掛けるようにすると最強です。

いつでもそういったことを意識しながら学習したいところですが、残り期間が一か月しかないとなると話は別。効率よく試験のための知識(ピラミッドの一番上、水色の部分)を詰め込んでいくしかありません。


ということで試験本番までの残り時間別に合わせて学習計画を紹介します。
(実際に私が実践したスケジュールの反省点を組み込みました)


【本番まで残り一か月の場合】

正直、今回の突破は厳しい。受験の日の行動・会場雰囲気・問題傾向把握、力試しと割り切って受験して来年に繋げる。

もし突破を目指すなら以下のようなスケジュール。残念ながら、教養の深まる楽しさはきっと味わえません。試験のために知識をひたすら詰め込む感じ。

スケジュールは日曜始まりの土曜終わり。最後の週の次の日曜が試験日想定。科目、教材、内容で分かれています。

1日目:英語 2日目:←

であれば2日目も英語を学習するという意味です。

一か月のスケジュール

一か月

まずは歴史にも英語にも効果のある地理を学習。日本全国を押さえたあとに歴史。文化史は通訳案内士の歴史試験で最も重要なので三周します。

インプットとアウトプットをうまく繰り返して記憶に定着させます。

英語は英文読解の量が多いため二周。英語4章の日本事象は配点が高いため2日かける。

最後の週はアウトプットしながら苦手分野の補強と実務と一般常識のインプット。正直、一般常識は学習時間と点数が比例しないのでそこそこでOK。

余裕があれば過去問を解いてフィニッシュです。

ほんとにこの学習内容で大丈夫? と不安になるかもしれないが、余分なことにかける時間はないので一点集中。

時間のかかる動画は省いて、できるだけ書籍で省エネダッシュ作戦が賢明と思われます。


【本番までの残り二か月の場合】

問題が良ければ突破できる可能性は大いにあるが、ヤマが外れると厳しい。当日の問題にかなり左右される。

英語、地理、歴史に重点を絞って学習(対時間効果:コスパが良い)。

一か月目のスケジュール

二か月1

二か月あるならまずは地理、歴史、英語の重要三科目の基礎固め。

地理はハロー通訳アカデミーのマラソンセミナーが良い。少し教材は古いですが、価値の高い観光地は数年で変わりません。迷わずやる。

新しい世界遺産は適宜自分で補てん。映画の聖地や新しい魅力を発掘した観光地などはトリップアドバイザーで。

歴史はマラソンセミナーよりもWEB玉塾の方が易しくて分かりやすい。英語は独特の癖があるので早めに取り組み自分の苦手分野をはっきりさせておいた方が良い。

そして一か月目第四周は内容量の多い観光庁研修テキストをひたすら読む。暗記する必要はなく流し読みでサラッと読めば大丈夫。必要になったところは後でもう一度読み直せばいいので。

そして最後にアウトプットして確認しましょう。

二か月目のスケジュール

二か月2

二か月目はみっちりインプットとアウトプットの繰り返し。

英語は一か月目に勉強した場所と同じ個所を二か月目にもう一度。英語は暗記科目ではないので論理を覚えてしばらく期間を空けてもう一度復習するのがおすすめ。


【本番までの残り三か月の場合】

三か月あれば一通りの対策ができる。焦らず基礎を固めて知識の上積みをしていく。このくらいのスケジュールがあれば楽しみながら学習するということを意識する。そうしなきゃ継続はできない。

私の場合は日本みちしるや歴史ヒストリア、ザ・今夜はヒストリーなどバラエティー番組で笑いながら学習していました。

一か月目のスケジュール

三か月1

三か月あるので、まず最初の月は地理と歴史の基礎固め。

お気に入りの資料集や地図帳など、なんでもよいので情報をまとめるものを決める。そして得た情報をどんどんそれに書き込んでいく。

私は、地理:『旅に出たくなる地図帳』、歴史:『山川資料集』にかなり書き込みました。

時間はかかりますが、動画で見た内容を資料集で見つけマーカーを引いていく。動画と資料集に同じことが書いてあればそれは大事なことなので赤丸。資料集に書いていない情報はボールペンで書き足しておく

こうすることで、自分の記憶と強く結びついた自分だけの参考書ができあがります。

時間配分は歴史に重きを置く(歴史の試験が難化傾向にあるので)。

隙間時間も有効に活用しましょう。5分あれば何をやる、という決め方でも休憩時間に何をやる、という決め方でも大丈夫です。私は通勤時間は参考書でアウトプット、朝の5分で国立公園、ジオパークと周遊ルート、休憩時間は歴史写真のフラッシュカード、歩いているときはハローの英語文法解説、家での休憩にはみちしるを使っていました。

二か月目のスケジュール

三か月2

歴史に重点を置きます。逆にこれだけやって解けない問題は誰も解けません。これで分からなかったら心置きなく本番で捨てましょう

スケジュール後半は歴史と同じく重要科目である英語に着手。しっかりと苦手を洗い出していきます(通訳案内士試験の英語問題は癖があるので、合う人合わない人がいます)。

三か月目のスケジュール

三か月3

三か月目は地理、英語、実務、一般常識をまんべんなくこなします。適宜過去問を解きつつ、インプットとアウトプットを繰り返します。

隙間時間は状況に応じて有効に活用。息抜き代わりに使用してもOK。

さすがに三か月となると全力で走るのもきつくなってくるので、悪びれもせず休息しながら気長に取り組む。


【本番までの残り四か月以上の場合】

上記を参考にして、自分の得意な分野は減らす。苦手な分野は補強してスケジュールを組んでみてください。

データはエクセルで作っているので欲しい方は連絡ください。個人別のスケジュール作成アドバイスもできるかもしれません。詳しくはTwitterで連絡ください。


【本番までの残り一年以上の場合】

一発試験は当日の問題難易度や自分のコンディションに大きく左右されるので他の試験で免除を目指すのもアリ。例えばTOEIC900や歴史検定など。

センター試験も免除対象になっているのですがこちらはもう実施されません。通訳案内士の免除試験も今後変わると思うので、状況が分かり次第追記予定です。

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10.学習スケジュールとポイント
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・残り期間に応じて戦略を変える
・インプットとアウトプットを繰り返す
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11.作者について

ここまで読んでくださり本当にありがとうございます!

語学や国際交流が大好きです。

Twitterもやってます。気軽にフォローやコメントをいただけると喜びます!

Twitter:@t_obenai

二次口述試験の1on1レッスンや試験以外の英語レッスンも行っているので、機会があればぜひご連絡ください!


[あとがき]

全国通訳案内士試験では幅広い分野の知識が問われます。本当に、本当に広いです。英語は出題範囲無制限。地理は日本全国が出題範囲。九州に住んでいても北海道の支笏湖を知らなければならないし、北海道に住んでいても鹿児島の開聞岳を知らなければならない

歴史は大化の改心~明治維新までと万博や東京オリンピックなど国際的イベントに関する問題が多く出題されます。歴史の範囲も膨大で、苦手な人にとっては非常につらい科目となります。

一般常識は「ほんとにこれが一般常識?」と疑いたくなるようなものもしばしば。通訳案内の実務はテキスト通りの問題が多く対策しやすかったですが、その他の科目は非常に大変でした。

この試験が昔から「難問・奇問のオンパレード」と呼ばれてきた意味が分かった気がします。

それに加えて2018年1月から法改正され、それまでこの資格を持っていないとできなかった「有償での通訳ガイド」が誰でもできるようになりました。

すなわち、誰もが外国人観光客のツアーガイドなどをお金をもらって行うことができます。

2018年1月以前はこの資格に合格→都道府県に申請→登録といった手順を踏んだ方のみがお金をもらってこの仕事に従事でできていました。

今はそれを無資格でやっていいですよという法律に変わりました。だから、言ってしまえばこんな資格不要なんです。ツアーガイドをやりたければやればいい。インバウンドで一儲けしたければご自由にどうぞ、という状況です。


それでも、どうしてもこの資格が取りたいんだ!

と迷いなく言える人にこの記事は必ず役に立ちます。むしろ、それくらいの気合いがなければこの難関資格の壁に阻まれ挫折すると思います。

理由はきっと人それぞれ。私のように憧れやコンプレックスがきっかけとなる人もいると思いますし、もっと大きな夢やステップのため、誰かのため、家族のため、日本のため、いろんな動機があるはずです。

動機に良いも悪いも妥当もすごいもすごくないも不純も高尚も関係ありません。やるぞ! と思った時が始め時です。

ぜひもう一度気になる箇所を読み直して、学習スケジュールを参考にしてみてください。

記事のリンクは自由に使っていただいて結構です(リンク転載OK)。

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本当は自分の学習の記録をちょっとだけ残しておく、そんなつもりだったのですがどんどん熱量が増していき、とてつもない時間キーボードを叩き、次から次に溢れる言葉を吟味しこのnoteができました。

せっかく書くなら「通訳案内士」や「一時筆記試験」「独学」と調べて出てくるどのサイトよりも広く、深く、誰かの心に突き刺さるものを残したいと思って書きました。どんなスクールの記事や情報にも負けていません。

もし自分がこの試験を受ける前だったらこんな情報が欲しかったな、という記憶を頼りに情報をつなぎ合わせ、より合わせ、これから同じ世界に羽ばたく人のために紡ぎ合わせました。


今、日本は世界でも有数の観光立国になろうとしています。

「民間の外交官」としてその中核を担うプロフェッショナル、全国通訳案内士。高い語学力と地理・歴史・経済・文化への幅広い知識、そして並々ならぬホスピタリティで外国人に感動を与え、日本を好きになってもらう。

自分がその最前線に立っているとしたら、ワクワクしませんか?


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

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