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初めて学校の先生になる方へ、知ってほしいこと(マネー編)

はじめに:先生になったあなたへ

先生という仕事はとても忙しく、マネーリテラシーやライフプランといった知識が大切にも関わらず学ぶ機会が少ないです。私が勤務していた学校でもマネーについての知識を持ている先生はとても少なかったです。

そこで今回は、先生方のための賢いお金の貯め方と節税のヒントをお届けします。はじめは全部を理解しようとするのではなく、実践できそうなものからやってみることをおすすめします!


私立学校の先生方へ

私学積立貯金

私立学校の先生には、「私学積立貯金」という制度があります。これは、毎月の給料から少しを自動で貯金する方法です。2023年11月現在の利率は0.15%となっています。

なお、利息に対して原則一律20%の源泉分離 課税扱いとなります(平成25年1月1日以降、復興特別所得税と 合わせて20.315%課税)。

※源泉分離課税とは給与などの主な収入との合算で計算するのではなく、積立の利息に対してのみ課税という意味です。

公立学校の先生方へ

共済積立貯金で、安心を育てる

公立学校の先生は、「共済積立貯金」を活用できます。これは、退職金の補填や住宅購入資金として大いに役立ちます。

こちらも私学積立同様に利息に対して課税されます。原則一律20%の源泉分離 課税(平成25年1月1日以降、復興特別所得税と 合わせて20.315%課税)。

先生も使える節税の知恵(私立、公立共通)

節税につながる「ふるさと納税」

ふるさと納税は、地方自治体への寄付をすることで、所得税や住民税から控除される制度です。例えば年収500万円の人が2万円寄付すると、実質2000円の自己負担で済み、残りは税金から控除されるので、お得に地域の特産品を受け取ることができます。

最近では多くの会社がCMを行っていますのでご存知の方も多いかと思います。誰でもできる節税対策ですから、ここから実践してみることも良いですね。

なお、控除額には上限がありますので、シミュレーションを用いてご自身の上限額について調べることをオススメします

ふるさと納税の仕組み
(マイナビふるさと納税HP(https://furusato.mynavi.jp/feature/about/)より引用)

医薬品購入による節税
「セルフメディケーション税制」

先生の毎日は忙しく、健康を維持することが何よりも大切です。セルフメディケーション税制は、市販薬の購入費用が一定額(年間の市販薬購入費用が12000円を超えた金額)以上になると税金が控除される制度です。体調管理に役立てつつ、お財布にも優しいこの制度を利用して、日々の健康管理にも気を使いましょう。

なお、条件として一定の取り組み(健康診断またはインフルエンザ予防接種など)を証明するものが必要になります。個人で実施すると認められないケースがありますので、必ず勤務先で行われたことがわかるようにする必要があります。

私の場合はインフルエンザ予防接種をしてその証明書を添付しました。購入した医薬品は家族での合算が可能なのでひたすらレシートを集めました。すべての医薬品が対象ではなく「セルフメディケーション税制」と書かれた商品が対象(厚労省HPにも掲載)となりますのでその点も注意しましょう。
以下の画像が目印です。ベンザブロックなど医薬品の外箱に記載されています。

また、この制度は医療費控除(年間10万を超えた場合に支払った医療費を控除する制度)との併用はできません。

少額から始める投資「NISA(ニーサ)」

これは投資の話になります。

投資と聞くと、投資=株から投資=キケンと考えている方も多いと思います。これはデイトレーダーのような短期間で儲けを出すことを指しており、一般的に「投機」と言われています。その対極にあるのが「投資」です。これは中長期的なスパンで資産を形成することを指します。

以下の図をご覧ください

これはS&P500と呼ばれるアメリカの企業を幅広く代表する約500の企業が採用されている株価指数です。リーマンショックやコロナショックなどこれまで歴史的に様々な暴落がありましたが、長期的には上昇しています。今後も確実に上がり続けるとはいえませんが、上昇する可能性はあると考えられます。

ここで本題に戻ります。

投資には通常、利益に対して税金がかかります。しかし、「NISA(ニーサ)」を利用すると、投資から得た利益にかかる税金を非課税にできるのです。これは、投資初心者にも安心の制度で、例えば年に40万円投資して5%のリターン、つまり2万円の利益を得た場合、NISAを使わなければ約4000円(利息に対して約20%の分離課税)の税金を支払うことになりますが、NISAを使えば税金は0円です。この差は、長期間にわたると大きな節約になります。

なお、2024年より制度が変更になります。詳しくはリンク先のHPをご覧ください
※投資は自己責任となります。元本割れのリスクも当然ありますのでしっかり調べて行うようにしましょう

時間もお金も節約「IDECO(イデコ)」

IDECO(個人型確定拠出年金)は、将来のための老後資金を自ら積み立てる制度です。税制優遇が受けられるため、長期的な資産形成に役立ちます。毎月の積立額が所得控除の対象となるため、年間の税金が減少する可能性があります。バランスよく資産を増やしながら、将来への備えを行うことができます。

注意点としては60歳になるまで引き出しができないことや、月当たりの投資額が決まっていることです。また職場を通して行うため、事務への負担もかけてしまう点があり、手間がかかるところです。

※投資は自己責任となります。元本割れのリスクも当然ありますのでしっかり調べて行うようにしましょう

情報のアップデート「マネーリテラシー」

最後に、マネーリテラシーも自分自身に投資する一環として非常に重要です。定期的にファイナンス関連のセミナーや書籍を読むことで、最新の節税情報や賢いお金の管理方法を学べます。自分自身がアップデートされたマネー知識を持つことで、個人の財政だけでなく、教育の現場での経済教育にも活かせるようになります。

私個人として伝えたいことは、人の儲け話を鵜呑みにしないということです。自ら調べて納得のいくものに投資することが大切です!

最後に:なぜマネーに関する記事を作成したのか?

今回、このような記事を作成したきっかけは、

自分がこれまで勤めてきた学校では、お金の知識を持っている先生はかなり少なかったことでした。

だからこそ、自ら本やインターネットを活用して調べ実践してきました。ここで身につけた知識はご自身だけでなく周りの方にもプラスに働くと考えています。

余談ですが、勤めている教員個人宛てに投資話をもちかける電話がときどきあります。マネーリテラシーの低い先生を狙った詐欺だと思います。私も年に2〜3回個人宛に電話が来ました。もちろん論破しましたが笑

通常このような電話は事務室で遮断されますがすり抜けてしまう可能性もあります。先生になった方はとくに用心してください!!


リスクもしっかり理解した上で資産形成を是非目指しましょう!

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