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子どもを支配する親から子どもを救う手立てはないのか

上記の報道を受けて考えたことを書きます。

私は以前中学校で勤めたことがあり,今は細々家庭教師をやってますが,程度の差はありましたが毒親と呼んでいいような保護者の方は見聞きしてきました。
冒頭の件は毒親という一言では説明できない程度であると感じますが。

自分の子どもとは自分自身ではないです。独立した人間です(独身がこうやって書いても説得力がなさそう)。
親からしてみれば子どもは保護の対象ではありますが,高校を出たり就職したりしても子に干渉する親もいるようです。

さて,このような家庭に対して,社会はどのようなことができるかを考えたいのです。

家庭内ではどうにもできないと仮定する

冒頭の記事で,桐生のぞみ氏は

当時の自分は助けを求めるべき状況だったと気づきました。でも助けを求める発想もなかったです。

と述べています。のぞみ氏は明らかに人権侵害を受けていますから,助けを求めるべき状況でした。
しかし,当時の彼女にはそれができなかったのだと思います。母の桐生しのぶ氏は,のぞみ氏のスマホを叩き壊し,のぞみ氏が家出をしても探偵等を使って連れ戻していたなど,のぞみ氏の自由を奪っていました。

この様子だと,家庭内ではどうにもならないと考えられます。冒頭の記事の様子だと,しのぶ氏の行動の変容を求めるのも難しいでしょう。
「家庭内ではこの問題を解決することができない」
これを前提に考えていきます。

社会は子どもとの接点で何ができるか?

さて,家庭内でどうにもならないのなら、社会がどうにかするほかないです。

子どもと社会との接点とは,学校や友人が挙げられます。

そこで,学校ならどうにかできるのかという話ですが,あまり大した力にはなれないんでしょう。わかりやすく顔に切り傷とか大きなあざをつくってくれば,スクールソーシャルワーカーとか児童相談所に相談するとか,どうにかなりそうですが,家庭内の精神的な虐待というのは学校でも介入しにくいでしょう。保護者に物申せば「学校はうちの教育方針に口を出すんですか」なんて言われそうです。火に油を注ぐだけになりそう。

それでも何かできないかなって考えてみました。
学校の先生だったら,とりあえずその生徒の様子をわかってあげるだけでもマシになるかと思います。あとは,勉強しろって言わないとか,話聴いてあげるとか,バカ話するとか。家庭であるはずのものを代替してあげるってところでしょうか。
勉強しろって言わないというのは,他の生徒の手前ですから難しい所はありますけど。

(余談ですが,勉強しろって言うと,その子のやる気は削がれますから,私はなるべく勉強しろって言わないように気を付けています。アメリカのデシの実験,自律的動機づけなどを調べてみてください。)

友人とかでも,できることはほぼ同じだと思います。

こう考えると,子どもでも所属しているコミュニティは多い方がいいですね。歳が若いと所属するコミュニティが少ないでしょう。学校や友人,同じ習い事をしている人などに限られてしまいます。
塾からなかなか帰ってこない子どもというのは,そのコミュニティが気に入っているのかもしれません。もし親なら,成績が上がらなくても,気前よく塾代を出してあげましょう(無茶振り)

もしここを子どもが見ていたら

こんなnoteを子どもが見ているかどうかわかりませんが。

もし困ったことがあったら,いろんな人と話をして,話を聴いてもらいましょう。

私は,職場,実家,行きつけの飲み屋,地元のソフトテニスクラブ,学生時代のソフトテニス仲間,前の職場の同僚など…関わりのある団体(コミュニティ)が結構あります。
いろんなところで自分の話をしたり,人の話を聴いたりしていると,結構参考になります。困ったことがあった時や意見をもらいたい時,話を聴いてもらえます。
話を聴いてもらうのって,問題自体は解決しなくても,気が紛れて結構いいもんです。

現代ならSNSはお手軽でいいかもしれませんね。ただし視力低下には気をつけましょう。

自分がそんな親にならないために?

このnoteって,ひょっとして子育てにヒントを得たい人が訪れるんでしょうか。
保護者の立場として冒頭の報道を読んで自らを顧みている人だったら,多分だいじょぶだと思いますけど。

冒頭の報道を読んで私が感じたのは,子どもの意志を尊重しないとか、子どもの選択や決定の機会を奪うというのはよくないことだろうという点です。
のぞみ氏は自分の希望する進路を親に口にするだけでも夜通し怒鳴られたと言いますから,自分の感情を押し殺すしかなかったのではないかと思います。
私が中学校で勤めていた時も,進路の押し付けというのは例外なく結構もめていました。

子どもに決定をさせないというのは,子どもの自立の機会を奪っています。危ないことでもとりあえずやらせてみましょうというのではありませんが,取り返しがつくことなら,やってごらんと言ってやるのがいいのかもしれません。これは口を出すべきか否か,見極めが難しいですね。

それから,おとなも多くのコミュニティに参加していた方がいいと感じました。価値観が凝り固まってしまう気がします。いつも家と職場の往復で,休日でも外出しない,なんてのはよくないんでしょう。
各家庭の暗黙のルールや文化みたいなのってあるじゃないですか。子育てもそういうのってあると思いますから,子どもと出かけるとか,家に人を呼ぶとか?

まとめ

人を招けるように,自分の家や部屋は掃除しておきましょう。
掃除したら,人を招きましょう。

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自戒を込めて。

終わり。

頂いたサポートは、多分知識を得るために使われると思います。