【1分で読める】サクッとわかるビジネス教養 行動経済学/阿部誠
・伝統的な経済学では、人間を「ホモ・エコノミカス=経済人」と定義し、人間は常に自分の利益を最大化する合理的な選択をすると考えていた。
・しかし実際には利益を追求しない、合理的ではない行動をとるケースが多くある。
・このような人間の行動を解明するために生まれたのが「行動経済学」である。
※ 行動経済学は経済学と心理学のハイブリッドと表現されることもある。
・行動経済学において「ヒューリスティック」と「システマティック」の二つの考え方が重要。
・ヒューリスティック(直感): 過去の経験などを参考にして瞬時に決定を導き出す意思決定のプロセス
・システマティック(熟考): 情報を集めてじっくり検討する思考プロセス
・上記2つのタイプの思考法を使い分けることを「二重過程理論」と呼ぶ。
・ヒューリスティックのバイアス
ex)少数の法則:5人中4人が良いと言ってたら良いと思ってしまう。(厳密にはサンプル数が足りないにも関わらず)
確証バイアス: 自分の意見に反対する意見は安易に受け入れず、自分の考えを肯定する理由を積極的に探す。
フレーミング効果(文脈効果):ポジティブに光を当てて表現するか、ネガティブに光を当てて表現するかによって受け手の印象が変わる。
アンカリング効果: 高くて買えないと思っていた1000万円の車が、700万円に割引されていたら、本当は手に届かない金額なのに「安い」と感じてしまう。
・意思決定プロセスには、「編集段階」「評価段階」の2段階がある。
・編集段階では参照点を決定し、評価段階では参照点を基準に損得勘定を行う。
・損得の確率が同じであれば、人は損失を回避しようとする「損失回避性」を持っている。
cf.プロスペクト理論
・近年ナッジ理論が注目を集めている。
・ナッジ:ヒジで軽く小突くように自発的に望ましい行動を選択するように促す(仕掛け学)
ex) Google:社員食堂の一番目立つ位置にサラダを置いている
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