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【1分で読める】世界初のビジネス書/ベネデッド・コトルリ(著)、アレッサンドロ・ヴァグナー(編)

・ベネデット・コトルリ、ほとんど知られていないイタリア商人
・14世紀半ばにペスト(黒死病)がヨーロッパで猛威をふるい、ルネサンス、大航海時代へと続くイタリア・地中海世界において、外交官、財務総監、造幣局長まで務めた「ビジネスパーソンの父」とも呼ぶべき人物
・そんなコトルリが書いた『商売術の書』は、複式簿記について世界で最初に記述した画期的な書物として近年脚光を浴びるようになった
・そこから現代のビジネスパーソンにより響くポイントを選び抜いて編集されたのが本著
※以下、印象に残ったもののみ抜粋

黄金則2:知力と行動力
「自分自身だけを信頼せよ。常に大胆かつ賢明であるように努めよ。先を見通すことを学べ。そして運命に忠実であれ」

黄金則5:品質
「常に質を追求せよ。名前とブランドがすべてである。欠陥品や模造品を売るなかれ」

黄金則10:心の在り方
「あなたの性格。平穏、堅固、誠実、自制」
・友情と愛情においても限度を設ける必要がある。たいへん親密な人物がいるならば、彼の言いなりになりがちであろう。それゆえ、商人は多くの知り合いと少しの友人を持つべきであるといえる。

黄金則11:教養
「教養がすべてであり、過小評価してはならぬ。できるだけ政治から遠ざかれ」
・商人はさまざまな世代や社会階級の人と交渉できる立場であることを覚えておきたい。学問だけでなく、世界誌(地理)や航海図などの実際的な知識も必要であり、それらを経験によって学ぶようにしたい。

黄金則15:資産運用
「大地に投資せよ」
・商人は、可能ならば異なる2つのヴィッラを所有すべきである。家族を維持する利益と収入を得るためのヴィッラ(農園)と、家族の喜びと慰めのためのヴィッラである。1つは利益のため、もう1つは精神の活性化のため。

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