海外で働くということ(番外編1): 当たり前すぎる食文化
海外で数ヶ月以上生活したことがある日本人のうち、たぶん9割は同意してくれると思っている日本の食文化の素晴らしさ。いろんな先端的な都市であればもちろん一流シェフはいるし、どんな物でもだいたい食べれるみたいな環境がいまや当たり前なんですけど、日本というか特に東京で食べられる食の種類・値段・クオリティのバランスが異常な感じがする。
普通に東京で暮らしてると何言ってるの??っていう感じだと思うんですが、海外に出てみると、東京がいかに異常かよくわかる。まずその代表がデパ地下。値段はそこそこ美味しい惣菜が和洋中なんでも毎日たくさん並んでしかも温かい、ほとんどが作りたて。そのまま、公園とかに持って行って食べるもよし、疲れた仕事帰りにふらっと立ち寄るもよし。
そして、都内やどの駅でも和洋中のレストランがランク別に点在し、グーグルマップや飲食店向けのサイト見れば、レビュー・メニューチェックはすぐできる。またファミリーレストランやファーストフードは24時間やってるところも多くそして値段も高くない。
きわめつけは、スーパーやコンビニのお弁当やお惣菜、所狭しと多種多様なおにぎり、サンドイッチ、サラダ、最近ではひじきやハンバーグなどの一人用のレトルトも並び、家で作ると少し手間かかる料理も必要ない。コンビニ自体はアジアでも結構流行ってるけど、日本のおにぎり・サンドイッチ・惣菜の味や種類は群を抜いて美味しいし、値段も高くない。
もちろん、自分が住んでるシンガポールでも美味しい和洋中なんでも食べれるです。特に中華は中華系の人がおおいのもあり、安くて美味しい。でも和食や洋食は多分日本の倍以上の値段を出して初めて美味しいとおもえるものにありつけるんです。ランチタイムで1000円きっかりでも、夜数千円払うのと同じ品質のものが出てくるなんてことは全然なく、値段に応じて品質が変わるわかりやすい世界。やすいけど美味しいと言った楽しみ方は全然ないんです。住んだことはないけど、ニューヨークとかパリとかメジャーな大都市へ旅行で行った時とかもみんなおんなじ感じで、もちろん色々種類はあるけど美味しいクオリティが高いものはそのまま値段が高いが当たり前。
そんなことしてるから、日本は過重労働で給料やすいんだとか言われることもあるけど、今自分たちが当たり前のように受けている日本の食サービス自体は利用者としては、世界に稀に見る文化だと自分は最近感じてる。
こんな現実を書かれている方もいますが、経済的な合理性は残りつつ、今の良いところが残ればいいなぁと切に願います。ただ、人口減少社会とか真面目に考えると全く同じ世界が残るっていうのは厳しいのかなぁ。。
ちょっとテーマが違うのですが、「海外で働くということ」 シリーズのマガジンに今回は入れてみました。