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写真保管先としてのFlickrから脱出

オンラインフォトストレージが流行り始めた頃から少し出遅れた2012年、ローカルのデータが飛んだらやだなと思って、複数のサービスを比較。有料だけど無制限に元画像(圧縮しない)ものを保管してくれたのが老舗のFlickrでした。他のサービスは上限があったり、元画像がなくなってしまったりと、いろいろ制限があり、唯一の選択肢だったという感じでしょうか。2012年春先にProアカウントを契約し、ローカルにあった2001年以降のデジカメデータ全てをコピーして、使い始めたのがきっかけでした。

最初の6年間は 約2500円/年で

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2012年当時の価格をメールで見直してみると、2年間で44.95USDで、日本円にすると約2500円/年程度。。自宅でRAIDでHDD組んでWebサーバーつくって、オンライン表示できる設定とかまでしたり、またはレンタルサーバーで数百GBのスペース借りたりするよりは、全然安かったという記憶です。2014年、2016年と同様の契約金額で更新がきたのでそこまではなんの疑問もなく、Webサービスとしてプロたちがデータを保管してくれてる安心感、そしていつでもブラウザ経由で画像にアクセスできる便利さを堪能していました。なお、2016年の更新も無事同じ金額で行っていたのがわかる下記のメール。

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しかし、こんな低価格で便利かつ、容量無制限のサービスをいつまで続けられるのかっていうのは経済的に考えてみれば不思議ですよね。Yahoo incの業績不振もあり、いろいろな噂が立ち始めたところ、届いたメールが下記のようなベライゾンに売却するというメール。その翌年にはSmugMugが買収するニュースが入ってきました。

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ついに、値上げの時が。

オーナーが2転した上に、噂された大半値上げの時がついにやってきました。44.95USD->99.98USD/2年契約というほぼ倍の値段、この時、Proユーザーの多くが離脱し始めたのでした。

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しかし、この段階ですでに自分は150GBぐらいかつ、4万枚以上の画像をすでにメインのデータ保管場所として使ってしまっているので、移管も面倒だしと、自分はまあこのぐらいならと我慢し、継続利用を決めて、さらにまた2年間画像を追加して蓄えていくことに。価格も倍になったし、まあ流石に大丈夫かなと思っていたのが裏目に出たのが2019年年末。CEO宛からImporntant letterが突然やってきました。

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端的に言えば、経営苦しいから友達に紹介してね、あと近い将来値上げするから今のうちに有料アカウントになった方が得だよというなんとも怪しげなメール。自分はまだこの時点でProの2年契約の半分ぐらいで1年もあるしと華麗にスルーしていたのでした。しかし、このメールの直後、2020年の初頭には倍近い値上げが行われていたようです。。。。

そして気が付く二度目の値上げ

2020年も終わりに近づいた12月中旬、何気なくいつも通り画像をFlickrにWebからアップロードして、管理画面に入ってみると多少UIが綺麗になってたので、なんだろうと思ってみていたのですが、あれ、何か支払い処理が変わっているような。。

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どういうことか、2年間契約だったものがいつの間にか1ヶ月契約になって、しかも7.99USD??? え、どういうこと?年間契約ないの?とおもったら、71.88USD/Yearと、最初の契約からすでに6倍近い値段に。

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さすがに、これなら、ローカルHDDでRAIDにして保存した方がよっぽど安いし、よく考えたら他のファイルストレージサービスのほうが多目的に使えるし安いんじゃないか???あれ、そういえば、Office 365で1TB が無料でOneDrive提供されているし、それで十分じゃないか。。。。となり、2020年暮れに継続契約を諦めて、年末の休みにファイルのバックアップを取ることに決めたのでした。

データExport手順

トータルで68000枚、270GBぐらいに膨れたファイルを落とすのは辛いかなぁと思ってたのですが、比較的スムーズにできました。Request your data というボタンを押して、待つこと約1日。翌日に管理画面上に140個のダウンロードボタンが現れました。ただ、各ファイルがおおよそ2-5Gぐらいになっていたので、最悪ダウンロード失敗してもやり直しに時間が掛からなかったのも良かった気がします。同時に20個ぐらいファイルを落としてたのですが、そこそこのダウンロード速度も保てていたので一安心というところでしょうか。

*どうやらFlickrの仕様上、500個までが一つのダウンロードファイル生成の制限になっているようです。別な画面からアルバムごとに落とすなどもできるのですが、そちらも500枚を超えているとダウンロードエラーになります。
https://help.flickr.com/en_us/download-photos-or-albums-in-flickr-HJeLjhQskX

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ただ、この圧縮されたファイルたちはおそらくアップロードした時の順番にそのまま書き出されてるだけで、Account dataというファイルに別途保存されてるJSONファイルと統合しないと、Albums 的なメタデータとかは一切ありません。つまり、なんらかのスクリプト作らないと、ローカルで見やすい単位にまとめるのは不可能ではあります。この辺はややしょうがないかなぁといったところ。

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今後の方針

今回データを移し替えるだけで正直2−3日かかっているので、これ以上あまりオンラインサービスを何度も似たようなことが起きるたびに切り替えるっていうのは辞めたい、永遠と同じような価格・品質が保証されるオンラインサービスっていうのはないんだろうなというのが8年間での学びで、やはりプライマリーのデータ保管場所はローカルのほうがいいのかなという気がしています。いったんは、手元にあった1TB単品のポータブルHDDにそのまま保管。また、念のためOneDriveにもコピーして保存することに。 OneDriveならExifでソートしてビュアー持ってるのもJSONファイルも元にフォルダー構造を変えなくてもそのまま使えます。HDDの価格も大幅にまた下がっているし、そのうちRAIDのついたちゃんとした保管先をつくり、フォルダもスクリプト組んでローカルでも見やすい環境を作ろうかと思います。

また、そのうちネットのスピードが大幅に上がったりするとオンラインでもいいのかな?っていう感じで思うのかもしれませんが。。。カメラデバイスや保管メディアは数年単位にどんどん変わってしまうというのもあり、デジタルデータをきちんと無くさないように管理していくのっていうのはなかなか手間がかかるなぁと改めて感じてます。でも、物理的なアルバムと同じように貴重な記録、記念でもあるので大切にしたいですね。

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カメラのたのしみ方

日々ぼけっと生活してしまっていますが、他の人にもなんらか価値のある情報や自分なりの視点を何か持っているはずと信じてnoteをはじめました。 自己紹介はこちら https://note.mu/t_kis/n/n768f4613e0ef