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達成感と寂しさ、それから

草稿、初稿、改訂稿と書いてきた台本。
ついに「決定稿」となり脱稿した。
私の仕事はここまで。

今秋公演予定の小劇場の台本。
フォルダにある草稿の日付は、20年6月とある。
ずっと取り掛かっていたわけではないけれど、二年以上かけた計算。
延期延期が重なりそうなった。

With なんたらでも経済やエンタメを回したい。
一方で持病を考えると、自分はそこから取りこぼされてる感も。
今や打ち合わせは全てがリモート。
「モノ言う作家」として稽古場でウザがられていたのが懐かしい。
現場が好きだったんだよなあ。

私生活では酸素カートを抱えて旅行もできるようになった。
勢い現場参戦して次の企画を話したり(←大事)、新しい仲間と出会ったりしたいけれど、こればかりは相手あってのこと。
万一のことや気を遣わせてしまうのを考えると二の足を踏む。

第一線でなくとも出来ることはある。
まだ我が演劇人生を終わらせたくない――
野望を胸にフォルダを閉じた。


新涼やホンに決定稿の文字

(しんりょうやほんにけっていこうのもじ)

季語(初秋): 新涼、涼新た、秋涼し


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