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夏休み子ども科学電話相談、実は大人向け教養番組だった件について

子供科学電話相談というラジオ番組を知ってますか?

NHKラジオ第一放送が放送しているラジオ番組で1984年から現在まで、子供の夏休み期間に放送されて、2019年4月からはレギュラー放送化され毎週日曜の午前中に放送されている。

ジャンルに順じた質問が小学生から集まり、放送時には電話で直接専門家に質問をぶつけるというストロング方式なのだ。

ジャンルは

動植物、天文・宇宙、科学、心と体の疑問点、鉄道や恐竜など子供たちの興味がかき立てられるジャンルの揃い踏みだ。

迎えうつ専門家の皆さんはなんとも立派な先生たちばかり、大学教授や博物館の館長、センター長など様々な分野の長が勢揃いしているのだ。

この子供の純粋な質問に対して専門家がいかにわかりやすく教えてあげらるかが最も重要な聞きどころ。

しかも生の電話で。

この臨場感がたまらない。

電話だから突然の電波の不具合で聞こえなくなっちゃたり、子供の集中力が切れて全然聞いてなかったり、現場の焦りやそうそうたる専門家の方々がタジタジになりながらも一生懸命子供たちと向き合っている姿がひしひしと伝わってきてとても面白い。

そして何より

子供の質問が鋭い!

「空の上には宇宙、じゃあ宇宙の上には何があるの?」
「仰向けで死ぬセミが多いのはなぜ?」
「磁石はどうしてくっつくの?」

確かに考えてみれば大人も答えることのできない質問が多いはず。

これらの質問に真剣に向き合いながら、子供と一緒に考えながら答えにたどり着いていくのもいい。

この夏休み子供科学電話相談室というのは子供が主役の番組ではあるのだが、その番組を届けるターゲットは大人なのではないだろうかと思うのです。

子供の質問にどのように答えたらいいのか、子供の質問に対する答えへの行きつき方は誰しもが困るところではないだろうか。

私自身も食農教育に携わっていた背景があったため、子供はいないけれども教育に対する関心は高いだけにこの番組の意図が見えてきて思わず文章でまとめてみたくなりました。

あと、この番組にそっくりなのがNHK総合テレビの方でもありますね。

そうです。

「チコちゃんに叱られる」

5歳のチコちゃんが立派な大人代表の芸能人たちに素朴な質問をぶつけ、答えられないとチコちゃんに

「ボーッと生きてんじゃねんよ!!」

というように叱られるという。

子供はもちろんだけれど実は大人への教養番組でもあるというのだ。

その元ネタはきっとこの子供科学電話相談なのではないだろうか。

また、この番組から子供の純粋無垢な質問。なぜそう思ったのかまで掘り下げる。その考え方、かつては自分にも持っていたはずであるにも関わらず大人の常識や慣習に打ち消されてしまってどんどんと頭が硬くなってくる。

そういう意味でも大人の凝り固まった頭をもみほぐすという意味でもこの番組は大変勉強になるし新たなアイデアにつながるかもしれないですよね。

これは歴とした大人向け教養番組です。

毎週日曜午前10時から放送中なのでぜひ聞いてみてください。

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