ポップコーンは買わない派です。vol.67
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
口にすればするほど野暮なことってあるよね。そういった作品の方が心にはいつも残るんだよな。
予告編
あらすじ
テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリフ・ブース。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、いつも自分らしさを失わないクリフは対照的だったが、2人は固い友情で結ばれていた。最近、リックの暮らす家の隣には、「ローズマリーの赤ちゃん」などを手がけて一躍時代の寵児となった気鋭の映画監督ロマン・ポランスキーと、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してきていた。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。そして1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み、ある事件が発生する。
最近はよく配信で映画を見るようになりました。
理由としては地元のシネコンではあまり興味を惹かれる作品が上映されていないからです。
映画ってジャケ買いじゃないけどポスターやタイトル、予告編の雰囲気で面白そうとか興味惹かれないとか感じますよね。
僕は情報番組のエンタメコーナーで紹介されている映画はあまり惹かれません。ラジオとかのキュレーション番組はなんとなく信用できるんですが。
例えば、ライムスターの宇多丸さんのカルチャーキュレーション番組ありますよね。あそこで紹介されている映画や本、音楽は大変興味深いです。
親戚のなんでも教えてくれるおじさんみたいな感覚でいられる距離感も信頼に値する一つの要因なのかもしれません。
おっと、脱線してしまいました。
ワンハリですよ!今回は!
昨年の夏に公開されていましたね。まじで映画館でみたかったのに、上映期間短すぎわろたニッポンって感じですよ本当に。大学生だったので死ぬほど時間あったのに、もったいないことしましたわあ。
そんなこんなでなかなかワンハリにおいては昨年、なかなか機会に恵まれず、アカデミー賞を迎え、ブラピが見事に助演男優賞に輝いていましたね。
いやあ、それが頭に入っていたこともありましたが最高の助演でしたね。助演というよりもダブル主演に近い感じもしましたが、しっかり助演であったことがポイントだったと思います。
あんなかっこいいの。。。ずるいぜ。。
俺もあんなカッコよくアンテナ直したいぜ。タバコでもふかしながらよ。
そう、この映画で印象的なのがタバコをこれでもかと吸っているシーンの数々。これがカッコよく見えるんだ。
当時は喫煙は男性では8割を超えていた社会なのでいたって当たり前な世界であることは現代では考えられない感覚でしょう。
シケモクを普通に道路にバラバラと捨ててたりとか。おおらかやなああと思いましたよね。
タバコもさることながら、1960年代後半を描いている本作では当時のアメリカの様子が手にとってわかる映像構成になっていて、60年代好きの人間にとってはたまらない音楽、ファッション、演者の仕草、何もかも当時の文化まみれだと思います。
この映画は内容云々よりもそういった雰囲気を楽しむ映画なんだなと直感しました。僕にどんぴしゃりでした。
なので余計に映画館で見れなかったのが悔やまれます。
これが最高の環境で見れたならどんなにいいことか。
僕はにわかなのでタランティーノ作品はこれが初めての体験でした。タランティーノは自分が影響を受けたカルチャーを映画に反映させるのがうまいと聞いたことがあります。つまりタランティーノの好きなもの乗せ。
本作もそういったニュアンスがしっくりくるような感じがしました。
これまで映画の感想を書くがためにその作品の意図や背景など探るようにある意味意識を尖らせて鑑賞していることが全てだと思っていましたが、実はそうでもなさそうだと思ってきました。
というのも、今回のワンハリのように単純に演者の仕草や文化など映像に映る全てがかっこいい!素敵!と思えることも鑑賞においては大事なことなんだなって思うようになったんです。むずかしこと考えることなく、心や体を踊らせればいいんだって思えるようになったんです。
音楽なんてもっと感覚的なもので楽しむものであると思います。
メロディーの感覚、歌詞の感覚、全身で音楽を感じる感覚。これをもっとだ時にしていきたいですね。
最近岡山に旅行してきたんですが、その旅を通じて出会ったレコードコレクターの方話をお伺いしたら、世界がグッと広がったように感じられたんです。詳しくは後々紀行文にまとめたいと思います。
もちろん知識があると面白さに深みが出てくることに間違いないので、時代背景や諸々は勉強しておくといいと思いますが。自分の好きな音楽にばかり触れていては出会えないものに出会ったときに世界観が広がるというか。人生をより豊かにしてくれる感覚があります。
そんな感覚がこの映画にもあると思います。しかも今回の場合は自分の大好きな60年代の内容だったので、大好きな中の知らない部分をしれるワクワクは半端ないですよ。
とにかく言いたいのは、僕にとっては最高の映画でした。
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