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2D vs 3D【ビジュアライゼーションとGIS】

 私がGISに初めて触れたのが2013年頃でした。そこから10年以上経ち、最も変化したと思える点が地図のプロット、つまり表現の部分です。具体的には3Dでのプロット方法が信じられないくらい充実したように感じます。

 3Dプロットの充実は、言い換えれば属性値の表現の充実ということです。 元々GISでは属性値を表現するとき、大きさや形状、色彩などで表現するのが一般的であり、これは今でもよく使われています。具体的には以下のようなコロプレスマップです。

 上記地図は2019年の公示地価を基準に2024年の公示地価の変化率を示したものです。変化率の高いエリアや、逆に下がってしまっているエリアが一目で分かるものであると思います。要するに地図で表現している、「データの持つ意味」が伝わりやすいということです。

 コロプレスマップと全く同じデータを使い作成した3D地図が以下になります。変化率をz値(高さ)として表現しました。


pydeckで可視化

 変化率が高いエリアも分かりやすく、数字がなくてもそのエリア毎の変化率の差が一見して分かります。ただし、弱点もあります。変化率がマイナスのエリアがわからない点や変化率の高いエリアの北側にあるエリアは隠れてしまいます。つまりこれでは意味を伝えるという点では不充分です。
 ですが、明らかに優れている点があります。人の目を引くという点です。webサイトのPV稼ぎや何かのデモンストレーションをやる時など、興味関心を持ってもらう必要がある時、非常に有効な手段になります。

 ここまで述べたことをまとめると、データの意味が大事なら2Dでの表現を探るべきで、意味はある程度伝わればよく何よりも見た目が大事な場合は3Dを使うのもありということです。

 ここで疑問が湧いてくる人もいると思います。3D地図でデータの意味を正確に伝えることは出来ないのかということです。で、答えとしてはあります。地図の拡大・縮小、視点の切り替えなどの機能が付いた環境でプロットするという解決方法です。隠れてしまうエリアもマイナスになっているエリアも視点を変えたり、拡大縮小すれば見えるようになります。短く言えば3D用の環境でレンダリングするということです。GoogleEarthや各種ソフトウェアなど今はそういったツールがいくらでもあります。

 逆に言えば環境が縛られている場合は、解決方法はないので2Dの中で正確に意味を伝える方法を探るか、見た目を取って3Dでの表現をするか選択する必要があります。TPOをわきまえて選びましょう。

 最後に、Noteというサービスについて考えてみます。1ヶ月程度やってみて思うのがPVが大事であることは分かりました。が、3Dのレンダリング環境はありません。GISでViewを稼ぎたい私に取っては是非欲しい機能です。需要は皆無でしょうがよろしくお願いします!!

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