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一見の価値あり!「塩竈みなと祭」

日本三大船祭の一つ 塩竈みなと祭

この記事では、私の地元、宮城県塩竈市(しおがま)で毎年、海の日に開催される塩竈みなと祭について紹介したいと思います。

神奈川県・足柄下郡真鶴町で行われる貴船まつり広島県・厳島神社管弦祭に続いて、日本三大船祭りといわれているんです!

塩竃みなと祭の歴史自体は、ほかのお祭と比べると比較的新しいものの、高台にある塩竃神社から、202段もある石段を御神輿がおりてくる様子や、大漁旗を掲げた多数の漁船を引き連れて海上を走る姿は迫力満点!
私自身、地元なのに初めて見に行ったのは大人になってから。それまでは、前夜祭の花火にしか興味なかったのですが、一度見てとても感動しました!

ちなみに、何を三大船祭とするかは所説あるようで、塩竃みなと祭のほかに、愛知県津島市「尾張津島天王祭」大阪天満宮「天神祭」和歌山県古座神社「河内祭の御舟行事」などが挙げられることがあるそうです。

ですが、今回は私の地元びいきということで、塩竃みなと祭を三大船祭りの一つとしてご紹介させていただければと思います。

「塩竃みなと祭」とは?

塩竈みなと祭は、戦後復興と市民の元気回復を願い1948年に始まったお祭りです。「日本三大船祭」の一つにとされ、海の祭典としては全国有数の規模を誇っています!

このお祭では、二つの御神輿が巡幸するのですが、それは志波彦神社と、鹽竈神社の御神輿です。
志波彦神社には、志波彦大神が祭られています。あまり馴染みがない神様ですが、『延喜式』の神名帳に記載されている2861社の中で、わずか225社しかない「名神大社」という格別の崇敬を朝廷より受けていた神社だそうです。
そして、鹽竈神社に祭られているのは、古来、武甕槌神(たけみかづちのかみ)の道案内役を果たされ、この地に残られた鹽土老翁神(しおつちおぢのかみ)です。
鹽土老翁神は、塩竃市(しおがま)の地名の由来にもなっているように、塩づくりをこの地に伝えた神でもあります。そのため、このお祭りの一番の見どころである御神輿が海をわたる神輿海上渡御は、鹽土老翁神を年に一度海へお連れするという、神社を崇敬する氏子たちの感謝を示す場でもあるのです!

「塩竈みなと祭」の見どころ

①御神輿の202段降り

塩竈みなと祭の最大の見どころの一つは、鹽竈神社(しおがまじんじゃ)の表坂にある202段の石段を、1トンもある御神輿を氏子さんたちが担いで降りてくるシーンです。

この202段の階段は、塩竃市民なら一度は上ったことがあるという人が多いと思います。そして経験者なら分かるのですが、202段と段数が多いことはもちろん、その角度もかなり急。1段1段の幅や高さも異なる上に、石の表面は滑りやすく、ただ上り降りするだけでも結構大変なんです・・・!
その石段を、氏子さんたちお神輿を担ぎ、一歩一歩降りてくる様子は圧巻です!

筆者撮影:2024年のお祭の様子

御神輿が降り切った瞬間には、見守っていた観客からの盛大な拍手が沸きました!

筆者撮影:屋根、台、担ぎ棒は黒塗り、堂の部分は朱塗りになっています。
軒は金箔が施されており、一番上には大きな鳳凰が飾られています。
その姿から、「志波彦様の赤神輿」と親しまれています。
筆者撮影:こちらは鹽竈神社の黒神輿。こちらは全面黒塗りで屋根には鳳凰と鳩が飾られています。

②大漁旗を掲げた船とともに行く海上渡御

二つ目の見どころは、海上渡御です。これは本当に一度見ていただきたいなと思います。

石段を降り切った御神輿は、市内を巡行しながら塩釜港へ向かいます。

港には、大漁旗を掲げた地元の漁船たちが御神輿の到着を待っています!

御神輿とともに海上渡御へ向かう漁船たちが停泊している様子
出展:https://www.tohokukanko.jp/attractions/detail_1006259.html

志波彦神社の御神輿は「龍鳳丸」、鹽竈神社の御神輿は「鳳凰丸」へとそれぞれ奉安されます。

筆者撮影:2019年のお祭の様子
筆者撮影:鹽竈神社の御神輿が乗る「鳳凰丸」
筆者撮影:志波彦神社の御神輿が乗る「龍鳳丸」

海上渡御に向かうため、二つの御神輿が乗った"御座船"が発船すると、その後ろには大漁旗を掲げた多数の漁船が続きます。千賀ノ浦の島々へ向かって色とりどりの船が走る姿は本当に豪華できれいです!

初めてこれを見たとき、なんでもっと早く見に来なかったんだろう!!と思ったのと同時に、地元にこんな素敵なお祭があるということが、とても誇らしくなりました。

筆者撮影:2024年の海上渡御1
筆者撮影:2024年の海上渡御2

2019年に初めて見たときには陸から、そして今年2024年は、遊覧船に乗って、海上で見てきました!

日本三景の松島湾に続く、塩竃の千賀ノ浦の島々の間を、雅な音楽を奏でながら、たくさんの船と引き連れて御座船が走る様子はとてもきれいでした。

なお、遊覧船から見る場合は、チケットは御神輿が到着するマリンゲート塩釜で購入することができます!
大人1人・普通席は2,000円が事前予約で1,800円でした!船の1階、2階の自由席を使用することができます。

なお、当日、席のランクアップをして船の3階席に乗ることも可能です。
(値段は未確認です、すみません!)

ちなみに、船から見る際は、船の右側にポジションを取ると塩釜港を出発した御船を間近で見ることができますよ!


筆者撮影:千賀ノ浦の島々と遠くに見える御座船と御供の船たち

私達が乗る遊覧船は、花淵浜から松島海岸へ向かう龍鳳丸の御座船の一団に続いて走ったあと、松島湾の入口で分かれ塩釜港へ戻りました。

2025年塩竈みなと祭の情報

毎年、みなと祭は海の日に行われています。そのため、来年も7月の第三月曜日の海の日に開催される可能性が高いと思います!

開催予想日:2025年7月21日(月・祝) 海の日

ただ、これはあくまでも例年の日程に基づく私個人の予想です。最新情報は、市の公式ページや塩竃市のInstagramなどで確認していただければと思います!

まとめ

みなと祭は、その歴史こそ他の船祭りと比べて比較的新しいものの、2つの御神輿が鹽竈神社の202段を降りてくる姿や、御座船に乗り、他の船を引き連れて海上渡御をする様子は迫力満点です!
千賀ノ浦、松島湾の景色も風光明媚で、お祭の様子だけではなく、美しい景色も見ていただくことができると思います。

さらに、塩釜港は実は、全国有数の生マグロの水揚げ量を誇る港でもあるんです!新鮮なネタが食べられるお寿司屋さんもたくさんあって、お祭りだけではなく、グルメもしっかり楽しめちゃいます!

次の夏はぜひ、みなと祭と海、そして美味しいお寿司を食べに塩竃市に来ていただければ嬉しいです!

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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