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T-Akagi短編集【短編小説・ショートショート】

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短めで単話の小説集です。 T-Akagiオリジナル短編小説・ショートショート! 気になっているタイトルあったら摘まんで読んでみてね♪
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#ショートショート

トンネルの向こう側《ショートショート》

 毎週休みには必ずどこかにお出かけをすると決めている。  家に居ても、時間がもったいない…

T-Akagi
2年前
6

美味しいカフェラテ。伝えたいこの想い。《ショートショート》

 声に出して言いたい。 「このカフェラテが大好きだー!!!」  僕はそれを、目の前にいる…

T-Akagi
2年前
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レッドカーペットを歩きたい《ショートショート》

 僕の夢はレッドカーペットを歩く事だった。  小さい頃、ファンタジー映画の主演俳優たちが…

T-Akagi
2年前
8

狼少女の真実《ショートショート》

「おまえ、嘘しかつかないな。」  もう何年も本当の事なんてしてない。  全部、嘘だ。  …

T-Akagi
3年前
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隣人はなぜ大声で叫んでいるのか《ショートショート》

 映画を観ながら少しのお酒をちびちび飲んで過ごす夜中3時。  外から聴こえて来る音はせい…

T-Akagi
3年前
11

幽霊は友達になってくださいと言った《ショートショート》

「友達になってください」  いきなり告白は気が引けるから、友達からお願いします的なテンシ…

T-Akagi
3年前
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箱の中のディストピア《ショートショート》

 窓から入ってくる光と空気は、ヒトを殺傷するのに十分過ぎるほど鋭く、全身を黒のマントのような布で覆ったその男を、今にもギザギザに切り刻もうとしていた。轟々と鳴っている風切り音が壁に打ち付けられていて、もうここから1ミリも動く事は出来なくなっている。  石造りの古い家屋は隙間が出来ていて、既に床は水浸し。そこに転がっている黒焦げになった物体は、床に広がる雨水を吸い込んでいるようだった。  それをただただ眺めるしかない。目を開けている時間も、徐々に少なくなっては来ている。まぶた

世界一キライなあなたに、未来からの贈り物を《ショートショート》

 確かにそれは、机の上に置いてあった。  いつからあるのだろう。私が帰宅した時にはまだな…

T-Akagi
3年前
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地獄に突き落とされた男 ~ インフルエンサーの場合 ~《短編小説》

世にも奇妙な物語のようなテイストのお話が好きな方は是非♪ ー・-・-・-・-・- 僕のSN…

T-Akagi
3年前
2

マスクマン・フロム・ザ・スカイ《ショートショート》

 白い使い捨てマスクをした男は空からやってきた。  たしかに、その男はヒーローだった。 …

T-Akagi
3年前
2

役名『死んでいる男』《ショートショート》

 ステージの幕が開いた瞬間、私は既に死んでいた。  主人公が叫び、ヒロインが悲鳴をあげる…

T-Akagi
3年前
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男子トイレの幽霊《ショートショート》

※ ホラー表現が苦手な方は非推奨です ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー…

T-Akagi
3年前
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星空を取り戻したいお父さん《ショートショート》【宇宙漂流お父さん#0】

 都会に住んでいると、本当に星が見えない  ここ20年ほど、どんどん見えなくなっている気が…

T-Akagi
3年前
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カニを食べてたはずなのに《ショートショート》

 タラバガニを食べている手が止まる。  さっきまで、わいわい話していたはずの何人かがいない。  え?どの瞬間から?  広い部屋ではないが、友人を何人かでコタツを囲んでカニを食べるお食事会をしていたはずだ。  カニは手元にたくさんある。  手にも持ったままだ。カニ用のスプーンも握っている。  寝てしまったりしたわけではない。  さっき、一瞬の出来事だ。  ただ、目の前にいた友人が消える瞬間を見た覚えもない。  コタツ机の上には、食べかけのカニが置かれた皿やスプ