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T-Akagi短編集【短編小説・ショートショート】

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短めで単話の小説集です。 T-Akagiオリジナル短編小説・ショートショート! 気になっているタイトルあったら摘まんで読んでみてね♪
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#小説

トンネルの向こう側《ショートショート》

 毎週休みには必ずどこかにお出かけをすると決めている。  家に居ても、時間がもったいない…

T-Akagi
2年前
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レッドカーペットを歩きたい《ショートショート》

 僕の夢はレッドカーペットを歩く事だった。  小さい頃、ファンタジー映画の主演俳優たちが…

T-Akagi
2年前
8

悪夢の牢獄【短編スリラー小説】

※ 注意 ホラー表現、グロテスク表現あり  この物語は、一人の女性が夢を見る所から始まりま…

T-Akagi
3年前
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狼少女の真実《ショートショート》

「おまえ、嘘しかつかないな。」  もう何年も本当の事なんてしてない。  全部、嘘だ。  …

T-Akagi
3年前
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NEXT TARGET -百戦錬磨の暗殺者-《短編小説》《SFサスペンス》

 今日の任務はもう既に伝えている。 ー 塔の地下にある部屋にいる者を抹殺せよ ー  実にア…

T-Akagi
3年前
7

なぜ、テロリストになったのか。《短編小説》

 俺はテロリストになってしまった。  テロリストの仲間入りをして一年以上になる。爆破テロ…

T-Akagi
3年前
8

箱の中のディストピア《ショートショート》

 窓から入ってくる光と空気は、ヒトを殺傷するのに十分過ぎるほど鋭く、全身を黒のマントのような布で覆ったその男を、今にもギザギザに切り刻もうとしていた。轟々と鳴っている風切り音が壁に打ち付けられていて、もうここから1ミリも動く事は出来なくなっている。  石造りの古い家屋は隙間が出来ていて、既に床は水浸し。そこに転がっている黒焦げになった物体は、床に広がる雨水を吸い込んでいるようだった。  それをただただ眺めるしかない。目を開けている時間も、徐々に少なくなっては来ている。まぶた

世界一キライなあなたに、未来からの贈り物を《ショートショート》

 確かにそれは、机の上に置いてあった。  いつからあるのだろう。私が帰宅した時にはまだな…

T-Akagi
3年前
4

マスクマン・フロム・ザ・スカイ《ショートショート》

 白い使い捨てマスクをした男は空からやってきた。  たしかに、その男はヒーローだった。 …

T-Akagi
3年前
2

役名『死んでいる男』《ショートショート》

 ステージの幕が開いた瞬間、私は既に死んでいた。  主人公が叫び、ヒロインが悲鳴をあげる…

T-Akagi
3年前
3

男子トイレの幽霊《ショートショート》

※ ホラー表現が苦手な方は非推奨です ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー…

T-Akagi
3年前
1

カニを食べてたはずなのに《ショートショート》

 タラバガニを食べている手が止まる。  さっきまで、わいわい話していたはずの何人かがいな…

T-Akagi
3年前
1

アイスマン《ショートショート》

 暑い。とても暑い。  日差しはとても強くて、皮膚を焼くように射してくる。  もうカラダ…

T-Akagi
3年前
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人を好きになると女子力が上がり過ぎる男《書き出しだけノベル》

 太古の時代。男は毎日のように狩りに出ていた。食料を獲ったり、危険な動物を狩る。家族や種族を守る為に尽力し、野生の本能を持ち続ける事が生命線とも言えた。  女性は男性の雄々しさに胸を高鳴らせ、この男性に守ってもらいたいと感じ、一緒に居たいと思うようになる。  それは、現代日本人にとって、何ら変わらない…はずだった。 ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- 『あの、すいませんが、そちらは男子トイレなのですが...』  店員らしき女性の声に、その者は低い声で応え