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デザフェス初出展に25万円かけた無名絵描きの備忘録〜メンタル編〜

2023.11.11-12 デザフェス58に出展してきました。
イベントに出展すること自体が初めてで、
あーでもないこーでもないしていたら
申し込み→準備でなんと
総額 約25万円 かかりました。

そんな男の備忘録 申し込みから終わった翌日までの
メンタル面、気持ちを文章に残します。
個人的にこの記事が一番書きたかった。

準備と当日編、収支報告編と3本立てです。
収支報告編のみ有料です。
こういうブログのような文章を書くのも初めてなので
読みづらかったりするかもしれませんがご容赦ください。
今後出展する誰かの背中を押せたら。

準備と当日編はこちら↓

収支報告編(有料)↓





10秒で読み終わる 僕の簡単な自己紹介

この記事を書いている今は2023年11月13日。
今年の3月末に3年勤めた保育士を辞め、
現在夜間2年制のイラストの専門学校に通いながら
深夜のネカフェでアルバイトしている無名の絵描きです。
いつか絵だけで食べていけるようになることを夢見ています。


出費が怖すぎる

何から書こうかなと思ったんですけど
申し込みの時点から前日までずーーっとあった
この不安のことからにしよう。

仕事を辞めてから絵描きとして駆け出して数ヶ月、
新しい生活にも慣れ始めた頃に
デザフェスの出展申し込みが開始しました。
元々デザフェスにはお客さんとして毎年遊びに行っていたこと、
駆け出しの分際でありながら
「ギャラリーって意外といろんなところにあるから
そういうところでたくさん出展するより
10万人ぐらい確実にお客さんが来るデザフェスに
ドカンと出展した方が効率がよいのでは?
学校とバイトで貧乏暇なし状態だし…」
と偉そうに考えていたことから
えーいと出展申し込みをしました。
SNSで絵をあげても、誰かのスマホの画面に
表示されるのはそのSNSのアルゴリズムに
依存しているという現実を打破したかった。。
とにかく自分の絵をいろんな人に見てもらえるだけで御の字、
儲けなんて気にしないぜ!と思っていました。」

デザフェス出展に25万円かけた無名絵描きの備忘録〜準備と当日編〜

準備と当日編に書いたこの気持ちが
全ての始まりでした。
インスタグラムに絵をアップしても
せいぜい5いいね、Twitterはインサイトが毎回一桁で
どうやらほとんど誰にも見てもらえていない。
その状況がずっと続くより
デザフェスっていうでっかいイベントで
人に見てもらいたい!と思ったわけです。

ですがもちろん出展には費用がかかります。
詳しい費用は収支報告の記事を書きますが
気合いを入れてMブース両日、駐車券と電源装置をつけて
レンタル備品(壁など)と合わせて10万円超え、
グッズ製作(Tシャツやステッカー、画集など)で12万円ほど、
什器や装飾やお買い上げの紙袋や台車などなど
備品類、当日のカーシェアとホテルと、、、、、、、
思い返しても憂鬱になります。

SNSの反応もイマイチ、初めてのイベント出展で
わけもわからない中、ただただ経験したことない大金が
どんどん財布から出ていく半年間でした。
これで当日、会場でほとんど誰からも
絵を見てもらえなかったらどうしようかな、
そのままビッグサイトのすぐそばの東京湾で
身投げしちゃうかもな〜と冷や汗かきながら笑っていました。

昨年度まで保育士として毎月安定した給料(少なすぎでしたが)を
いただいていて、ことしは学生フリーター。
なんかよくわかりませんが税金もちょっと高い年らしくて
必死にアルバイトしながら学校にいきながら制作を進めていました。
すっごく赤字になるよな、とずーーっと不安で
「デザフェス 赤字」で検索しまくったりして
自我を保っていました。

誰も僕の絵を好きじゃなかったらどうしよう

先述の通り、半年間SNSでの反応がイマイチのままだった僕。
すこーしずついいねもフォロワーも増えていましたが
それでも伸びてもやっと50、フォロワーもやっと100人。
コメントはNFT詐欺の外国の方ばっかりだし。
半年でこれか…と。周りを見るとすごい人ばかり、、
早くデザフェス当日になってほしいと最初の方は思っていましたが、
徐々にこの不安が大きく大きくなっていきました。
前日が一番ダメだった。誰にも見向きもされなかったら
絵で生きていくなんてできないかも。

デザフェス行くよー!とチケットを買ってくれた友達が
25人いてくれたのでそれだけが心の支えでしたが、
みんな僕の絵が好きと言ってくれつつ
それも“僕本体”を知ってくれている人たち、という
事実があるわけで。
デザフェスに来る残りの10万人は僕を知らず
初めて僕の絵を見る人たち。
大丈夫かな、大丈夫じゃないよな。
9月ごろまでは「僕はまだ世間に見つかっていないだけ」
と思い込んでなんとか生きていたのですが
出費と比例して不安が特大サイズになってまいりました。

デザフェス1週間前ぐらいに、自分的にいいなと思う絵が描けて
インスタグラムにアップしたのですが
いいねが10を超えずかなり打ちのめされていました。
1週間前でこれ????
描いてよかったけど、メンタル面だけ見たら
描かなきゃよかったかも。と思いました。

当日

パートナーの言葉

前日の夜は不安と気圧で人の形を保てているか分からないぐらい
中身がぐっちゃぐちゃになっていてあまり眠れませんでした。
それでも当日はやってくる。

搬入開始するときに荷物を持って会場に入るとき
2日間ずっと手伝ってくれるパートナーに
やっぱり不安で仕方ないことを伝えたら

デザフェスって10万人来るんでしょ?
君の絵を好きって言ってくれるのが例えば1%いたとして
それでも1000人だよ。大丈夫。

と返ってきて、
そこで初めて僕は 大丈夫かも
と思いました。

大丈夫だった

搬入設営をなんとか完了させてすぐから、
ポツポツとポストカードやステッカーを買って行ってくださる
お客さんが何人かいらっしゃいました。

絵を見てもらえるだけで嬉しいのに
お金払って手元に置いてくれようとしてるんだ、
と最初は毎回驚いてました。
数多のアルバイトでレジ経験はあるはずなのに
しばらく挙動不審で対応していました。

そして数時間後、人生で初めて原画が売れました。

一緒なら

先ほど書いた、
「デザフェス1週間前ぐらいに、自分的にいいなと思う絵が描けて
インスタグラムにアップしたのですが
いいねが10を超えずかなり打ちのめされていました。」
の絵でした。
アジア圏の方に買っていただいて、
日本語で一生懸命この絵の好きなところを
僕に伝えようとしてくださいました。

そこからまた数時間後、2枚目の原画が売れました

夢401 や-LDK

優しそうなご夫妻が買ってくださいました。

大人数

2日目にはこの絵も友達が買ってくれました。

3枚とも決して安くはない値段をつけていました。
わざと高くしていたということではなく、
この絵たちが旅立つならこのぐらい、と考えていた値段です。
まさか原画まで買ってもらえると思ってなかった。
見てもらえたら御の字、の気持ちで出展したここで
3枚の絵が誰かに大切にしてもらえるんだ、
と思ったら本当に幸せな気持ちになりました。

原画以外では
ポストカードがよく手に取ってもらえて、増版したものも
6、7作品ほどありました。
作りすぎたと思っていたステッカーも
半分以上買ってもらえ、トートバッグは完売でした。

両サイドがずっとお客さんがいて大人気のブースだったのですが、
そんなこと気にならないぐらい幸せな気持ちで2日間店番できました。
わかってくれる人はわかってくれるんだなぁって。

6桁の大赤字、でも出展してよかった

詳しい収支報告は別の記事で書きますが
出費の半分以上が返ってきました。
帰ってから収支計算して呆然としました。
保育士時代の1ヶ月の給料より
たくさんのお金が手元にきた、
たくさんの人が出してくれたんだと。
原画も3枚買ってもらえた。
間違いなく僕の絵でやり遂げたんだなぁと。

9月後半から4、5時間以上眠れる日が
ほとんどなかったのですが、終わった日の夜は
12時間眠れました笑

現実だけ見たら特大赤字ですが、
経験と幸せですっごく得をしました。
なにより自信になった。
僕の絵を気に入ってくれる人が
あんなにたくさんいたんだって。
これからもっといい絵を描くぞ、と頑張れそうです。

次回以降のイベント出展は
今回のデザフェスより不安になることはきっとないなと思います。
ひとえに、僕のブースに来てくださったみなさまと
応援してくれた友達のおかげです。
僕の絵が、僕の絵を手に取ってくださった皆様の生活に
ちょっと寄り添ってくれたら
こんなに幸せなことはありません。
出展してよかったーーー!!!!


準備、当日編と収支報告編(有料)もよろしくお願いします。
では!



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