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【ほんとうの話】怪奇伝

「あおいのきせき」を持ち帰った後、もっとも辛い時期が始まったのが2012年の初夏でした。

命まで脅かすような、死線を彷徨う、まるで「現代の日常」ではありえない酷い体験がそれから約4年(断続的に今に至るまで)続くことになったわけですが、そんなことなど知らない僕はその年の5月、信州への一人旅に出かけます。

ほんとうに孤独でした。

思いつくあらゆるものを賭して手に入れた「存在の方程式(あおいのきせき)」は、結果としてであっても、「それ以外」のほぼ全てを失う羽目に陥りました。

つまり、「人間関係」すら。

母親の残したもので食いつないで、暗闘を乗り越え、ようやくここまできましたが、もう、それも限界です。

せっかく持ち帰った価値ある「宝」である知見を、表に出そうとする都度「正体不明」の輩がわらわらと現れ、肉体的な暴力すらを含め、「ネット工作」にとどまらない、あらゆる妨害をしかけて来て、ついに20年という年月が経過するに至りました。 

至っております。

そう、それの激化した2012年は、奇しくも「政体勢力」の地図が変わった年でもありました。

まるで逃げるように信州へ向かったのですが、旅慣れていない僕は、旅先の一つに選んだ上高地という場所に門限があることを存じ上げませんでした。

どうしたって午後6時までに入山しなければいけないと聞いたのですが、かなり時間的に無理がありました。

ご存じかも知れませんが、上高地は東京から車で向かう場合、沢渡で車を降り、バスかタクシーに乗らないといけない分、手間と時間が掛かります。

すいぶんとスピードを出して高速を走りました。松本で国道におりましたが、これもまた随分と険しい山道です。ほんとうに慌てているうちに、沢渡を通り過ぎてしまいました。そうしてついに釜トンネルの門を通り過ぎたところで、前を走っていた軽トラックが止まりました。中から鈍色のつなぎ姿のひとりの老人がおりてきて、この先にも車をとめるところがあるから、ついてくるよう、僕に言ったのです。

僕は言われたまま平湯温泉のバスターミナルで車をとめ、もうバスは終わりだと言う老人にせかされて、タクシー会社に電話をしますが、繋がりません。

そこへ、たまたま一台のタクシーがやってきました。老人がすかさず、車をとめます。聞くと、これからアカンダナの駐車場まで客を連れて行くとのことで、帰りに上高地へ乗せて貰う算段がつき、ようやく夕闇の迫る中、釜トンネルから先に向かうことが叶ったのです。

僕は上高地ではとても素晴らしい体験をしたのですが、それは、それから続く「地獄」を迎えるにあたっての、前準備だったのでしょうか。

落ち着いて振り返れば、この話の尋常では無い事が理解出来ます。

さて、「臭う」のは誰、いや「何処の人たち」でしょう。


こちらの頂きが、はじめての登山になる、お山好きの、或るお方をご存知でしょうか。

援軍が参ったようですね。お役目ご苦労さまでございます。

ありがとうございます。

尾白川渓谷駐車場にて



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