「ART」 と 「DESIGN」

こんばんは。

皆さんは「アート」と「デザイン」の違いをご存知ですか?

どちらも「なんかかっこいいものを作る事」と、このような認識の方が多いのではないかと思います。

さて、ではその違いとはなんなのでしょうか......

まず、アートは「想像」「表現」です。

表現方法は自由、こちらは「誰かのため」というより「自分のため」といった感じかと思います。自分の表現したいものを想像するといった感じ。

例えば、ピカソの絵などで「意味がわからない」と感じる方は少なからずおられるかと思います。

これはピカソが「誰かのため」出なく、自由に「想像」「表現」したためでしょう。

さて、次はデザイン

デザイナーってとても耽美な響きではないですか?

華々しい職業だと感じる方は少なからずおられるかと思います。

そのデザインはどういうものかと言うと「問題解決」を本質としております。

意外ではありませんか?かっこいいものを作るのではなく、お客様の問題を解決するのがデザイナーなのです。

デザインは人のために創造することなのです。

では、ここで具体例を挙げてみましょう。

名刺で何を問題解決しているのか → 自己紹介ができない問題を解決しています。

チラシで何を表現しているのか → 商品を宣伝できない問題を解決しています。

このように、お客様が抱えておられる問題を解決することが、デザイナーの仕事なのです。

つまり、かっこいいものばかり作っているわけではないのですね。

案外、地味なものを作っていたりもします...(笑)

デザインの方法は問題の数だけあるため多種多様です。

チラシ、パンフレット、DM、名刺、WEBサイト、バナー、ヘッダー、動画、空間......etc

このように解決方法は多岐に渡ります。


さて、ここで僕が学生時代にデザインしたものを、一つ紹介したいと思います。

課題内容は「義肢装具のデザイン」

最近ではお洒落な義肢装具が増えてきておりますし、パラリンピックは非常に有名ですよね。

と、言うことで「義肢装具のデザイン」が課題として出されました。

そして僕が何を作ったかと言うと...


何も作っておりません。(本当です。)

義肢装具のデザインをしたところで、本質的な問題解決に至らないと思ったからです。

お洒落な義肢装具をつければ、生活の質が向上しますか?

健常者と障害者がフラットに考えられる社会になりますか?

ならないと思います。

パラリンピックに出場できるのは全障害者の内の何%ですか?

そこにスポットを当てて、障害者の生活の質が向上しますか?

自分もこうなりたい!!と思う方は何%ですか?

非常に少ないと思います。

僕たちが目を向け、問題を解決すべきところは、そこではないと思います。

どこで不自由しているのか。どうすれば、住みよい環境を作ることができるのか。どうすれば健常者と障害者をフラットに考えられるようになるのか。などなど、解決しなければならない問題は山ほどあるでしょう。

僕たちは障害者の方達にもっと寄り添い、もっと「リアル」を見なければならないと思います。

そのような社会をデザインすることが僕たちデザイナーの役目だと思います。

非常に難しい問題ですが、デザインできる日が楽しみですね。


あ...ちなみにとても良い評価をいただきましたよ(笑)




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