LOOK785 Huez RS成功の秘密
今回はマーケティングの目線で、LOOK785 Huez RS成功について紐解いていこうと思います。
785と585の関係
以前もお話しさせていただきましたが、この785はかつて最強のクライミングバイクとして、その名を馳せた585の後継とも呼ばれています。
さて、なぜ785が大ヒットしたのでしょうか。
現在の市場に風穴を開けたLOOKの施策
785の性能が非常に優秀であることはもちろんですが、さらにここには現在のロードバイク市場と、785発表のタイミングに秘密が隠されていると考えられます。
現在、ロードバイク市場の主流はトップチューブとシートステーに段差をつけた、いわゆる「エアロロード」かと思われます。
最近では山岳ステージであっても軽量な「登れるエアロロード」が使われることが多く、華奢なフレームで軽量化を最優先していたようなフレームは、ひと昔前の形という印象を受けます。
そんな中、LOOKは現在の市場にどでかい風穴を開けました。
「エアロロード」が主流のこの時代に、山岳に特化した「ピュアクライミングバイク」を放り込んだのです。
たくさんの自転車乗りが、この懐かしさを感じるフォルムのフレームに興味を持ちました。
こうなってしまえば新たな市場を築いたLOOKの独壇場です。
さらにLOOKファンは大喜びしたことでしょう。
「これがLOOKだ!!」と。
かつて圧倒的な人気を誇ったLOOK
2004年の585に始まり、さらにその性能を昇華させた595、586は当時、圧倒的な人気を誇り、自転車乗りみんなの憧れのフレームでした。
現在も名車としてその人気は衰えることなく、たくさんの自転車乗りから支持を受けています。
ちなみに、人気漫画「弱虫ペダル」に登場する主人公のライバル、真波山岳くんが作中で乗っている自転車は595だと言われています。
785発表前のLOOK
785が発売されるまでのLOOKと言えば、比較的時代の流れに乗ったフォルムの695。
そして「一角獣」と呼ばれている非常に個性的なフォルムの795が挙げられます。
795の「一角獣」スタイルは色々と物議を醸し、かつてのLOOKの面影はなくなってしまったと誰しもが思ったでしょう。
そこに満を辞してのこの785。
私を含むLOOKファンが大喜びしたことは容易に想像がつきます。
そしてLOOKのクライミングバイクと言えば誰もが想像するのが585。
LOOKファンはかつてのLOOKらしさが戻ったことにプラスし、巷で585の後継と囁かれているこのフレームに殺到したのだと思います。
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