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火曜日しばらく雑記帳・8:レノ・ブランドーニ Reno Brandoni ”Paolino”

■ 毎週木曜日に、ミュージシャンをテーマに投稿していて、Heavy Rotationという少しモサっとした名前のマガジンにまとめている。先週はその45回目、若手の凄腕フラメンコ・ギタリスト、サムエリートを紹介した。フラメンコもそれほど詳しいわけではないが、ギタリストを中心に少しづつ記事にとりあげていこうと思う(*1)。

この記事中でも紹介しているが、パセオ編集部編「フラメンコへの誘い」という本がある。

冒頭が「人生はフラメンコ」と題する逢坂剛のエッセイで、これがとてもいい。

逢坂剛は、35年前ほど前だったか「カディスの赤い星」が好きで、よく読んだ。

テレビドラマにもなっていたとは知らなかったのは迂闊だった。フラメンコ、スペインが好きで、ミステリー小説、ハードボイルドが好きな人にはたまらないことだろう。手に汗にぎる展開で上下巻、あっという間に読ませる。

他の作品はあまり読んでないので、あまり語ることができないのだが、逢坂剛のストーリー展開や語り口は大好きだ。


■ 今年の冬は、耐熱容器の少し大きめのを2種類買ったのと、年末にオーブンレンジが壊れて新調したので、それも嬉しく、グラタンをよく作った。

先週は、ちょっと季節外れだな、と思いつつ、あるもので簡単にすませようと久々にグラタンを作った。ジャガイモとベーコンのグラタン・カレーソース仕立て(名前は適当)である。

2022/5/18 ジャガイモとベーコンのグラタン・カレーソース仕立て
2022/5/18 ジャガイモとベーコンのグラタン・カレーソース仕立て、ワインはチリのオーガニックオ・レゼルヴァのカヴェルネ・ソーヴィニョン。これも1本1000円程度の安旨ワイン。

1.ジャガイモは厚めにスライスしてうすいえんどうとともに火を通しておく、2.ベーコン・玉ねぎをオリーブオイルで炒めて、これに合わせ、3.カレー味のペシャメルソースを作って和えて耐熱容器に流しいれ、4.ブロッコリーを散らして、チーズとパン粉をオン。5.オーブンで適当に焼けばOK、という簡単料理。

カレー味は市販のカレー粉でもいいし、こだわりのメーカがあればそれを使えばよい。スパイス感を出すには、2でコリアンダーシードとクミンシードを挽かずに、一つまみづつ投入して香りを出すとよいだろう。全体にいい香りがのるうえ、残った粒粒が食べるときに食感として楽しいのと、粒を噛んだときに広かる香りも楽しい。コリアンダーシードとクミンシードだけでも十分だ。マスタードシードやカルダモンシード、シナモンやクローブもエキゾティックでいいし、お好みで加えればいいし、あれこれ楽しむのもいいだろう。もっとも、この料理の場合は、あまり複雑にしないのが好みだ。ペシャメルは別に作ってもいいが、2の最後に小麦粉を投入して具材と一緒に炒めてバターと生クリームで伸ばすと簡単にできる。Kaorinaさんの記事で教えていただいた技の応用だ。重宝している。

パスタでグラタンにするときは、貝殻の形をしたコンキリエがよく合うと思う。クルクル螺旋のフジッリもいい。

2022/4/1 コンキリエと自家製なんちゃってサルシッチャ(イタリアソーセージ)と春キャベツにブロッコリーのグラタン。
2022/2/21 カニ爪のグラタン。コンキリエ、ベーコン、芽キャベツ、キノコが埋まっている。
グラタンは中身が変わってもビジュアルがほぼ同じになってしまうが、これはビジュアルからして違うちょっとゴージャスな一品。
ワインは、チリのコノ・スルのピノ・ノワール。コノ・スルのワインも値段は1000円切るくらい、手頃で味もいいし、企業イメージもいい。気に入っている。


■ 先週にアンテナにひっかかった音楽をまたいくつか簡単に記しておこう。

1.トルコのギタリストの Yavuz Akyazciと女性ボーカル Funda Akyazici の新曲 "Günlerden Pazar" (Google 翻訳「今日は日曜日」)がしっとりとよかった。

先月にリリースされた "Oyun" (Google 翻訳「ゲーム」)もよかった。以前にも選曲したが、採録しておこう。美しい。


2.イタリアのジャズ・トランペッター、パオロ・フレスとギターのレノ・ブランドーニの ミニアルバム、”Paolino”も、なんとも不思議なサウンドで聴かせる。


3.中国ドラマ「尚食」の主題歌らしい、Jinny Ng(吳若希)の「五味回憶」。ドラマの主題歌らしいいい曲だ。Jinny Ngは、伸びがあって力のありながら透明感がある声がよく、こういう曲にとてもよく合っていると思う。ますます惚れた。ドラマを見てもいないし見る気もないのにいかがなものか、とファンに怒られてしまう気もするが、そこは雑記帳。

4.台湾のバンド、Elephant Gym の新しいアルバム "Dreams" もなかなか不思議ないい曲がそろっている。ジャケットも怪しく不思議な魅力たっぷりだ。

大象體操(Elephant Gym)については去年の9月に記事にしたことがある。華奢なルックスなのに凄腕の迫力演奏のベースがギャップ萌えそしてボーカルの KT Chang、歯切れのよい演奏が魅力のギターTell Chang、そしてドラマーのChia-Chin Tuの3人構成のバンドだ。

5.ブラジルの歌手、ラッパー、ソングライター、Criolo(クリオーロ)。つい最近にリリースされたばかりのシングル、"Me Corte Na Boca Do Céu A Morte Não Pede Perdão"

冒頭の15秒ほどに曲タイトルと最後の10秒ほどの間にクレジットが、それぞれ白色のフォントで現れるが、それ以外は全編オレンジ一色という少しアグレッシブなビデオクリップだ。

クリオーロはサン・パウロを拠点に活動しているブラジルのトップ・ラッパーということだが、最近のアルバムを聴いたところでは、2011年のインストもの "Nó na Orelha"、2017年のサンバ "Espiral de Ilusão" など、多彩だ。

これまで知らなかったのだが、大ファンのミルトン・ナシメントが共演しているということで、ひっかかってきた。ちょっとクセになるかもしれない。


■ 火曜日は雑記帳・4に次のように書いた。

ちょっとだけ料理のことを書いておこう。グルメだとかグルマンだとか書き散らかして、料理関連の何人もの方々をフォローしてあちこちにコメントもなしで「スキ」をつけながら、こちらから何も発信しないのも少々失礼な気もする。

火曜日しばらく雑記帳・4:Bint El Funk イエメン系イスラエル・ファンクバンド

趣旨はそういうことなのだが、だんだん料理のトピックが幅をとるようになってきた。見直してみると、今回は、ことにくどかったかもしれない。ちょっといいエピソードをメインにできればいいのだが、作った食べた美味かった、というだけなので気がひける。音楽も含めてもう少しいろいろ工夫したいところだが、なかなかうまくいかない。

2022/5/17 昼食後に新横浜公園を散歩


時間切れだ。今日はこのくらいにしておこう。


■ 注記

(*1) 最近の時流や論争などはどこ吹く風だ。とはいえ、トレンドは横目でにらむようにしている。

togetter 「イントロとギターソロのある楽曲は売れない」若い世代の流行に愕然とする音楽関係者の声

togetter ギターソロが始まるとスキップする若者多いらしい

もっとも、音楽といえば歌、楽器演奏は伴奏であり歌を盛り上げるにぎやかし、という認識の音楽ファンは大勢をしめていると思う。私が記事でシェアするギター・インストなど聴かせると、「これって最後までずっと伴奏?」というような反応が返ってくるのは昔から普通だからそれほど驚きではない。

カラオケで少しでも多くの曲を歌いたいがために、イントロ、間奏、エンディングをスキップしている人も多くいそうだ。

サビしか聴かない人もいそうだし、Aメロ、Bメロ、Cメロ、..とあれば 気に入ったメロしか聴かないという人もいるかもしれない。「曲によってはそういうこともする」という人も含めたらほとんどだろう。

若者に限った話ではあるまい。

ツマミ食いや拾い読み、受け取ったものからうまいところだけ、受け手は、口当たりよくお気に入りの部分だけを効率よく切り出して味おうとする。送る側は受け手が受けたい部分だけを効率よく送ろうとする。受け手に捨てられる部分は無駄でありコストとなるからだ。情報を受け取る側だけでなく、情報を送る側も経済効率を最大限にするように考え行動すれば自然の成り行きである。IT, デジタルによる通信の範囲の拡大と高速化によってますます強化されるループによってさらに拍車がかかることは避けられないだろう。


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