【学び㊹冊目】ドラッカー名言集
【企業は一夜にして消滅する】
財務上の考え方では、Going Concernというものがあります。基本的には、会社は半永久的に継続していくことを前提とします。この前提に立ち、各種制度が機能しています。会計の歴史は相当ながいので、ドラッガーの時代にも既にこの概念は存在していたはずです。
しかし、経営者はこの前提に立ってはいけません。企業は、社会や経済の許しがあって存在しているのであり、社会と経済が、その企業を必要と見なしている場合においてのみ、その存続を許されているのです。経営者は、ネガティブ思考を持ち合わせている必要があると、会長もおっしゃっています。経営者の責任範囲の広さは、当然会社の中で一番です。会社の中でトップの責任を担っているものが、ケセラセラでは、長期にわたって会社が継続するわけがありません。社会、経済は容赦がないので、経営者は常に最悪のケースを想定した上で、意思決定をしなければいけないのです。そして、明日は必ず訪れます。「今日の仕事」だけをやっていて、未来のタスクを行わなければ、やがて衰えてきてしまいます。
点だけ見ているだけでは、経営はできないという、シンプルかつ最も重要な、教えです。
【人材を費用として扱うのは間違い!】
会社の資源のうち最も、かけがえのないものは「人材」です。かつ、あらゆる資源のうち「人材」がもっとも活用されておらず、潜在能力も開発されていないものです。そのことは、既にみんな分かっているのにもかかわらず、多くのマネジメントアプローチでは、人を資源ではなく、問題、雑費、費用として扱っているのです。
経済環境の変化により、経営が苦しくなると、会社は真っ先に「人件費」削減という選択をとります。人件費を削減するという考え方は基本的には、間違っています。会社は、利益を上げ、給与を増やしていかなければいけないのです。(パイを大きくする)まず、人材という資源の可能性を信じ、開発に力をいれるという意思決定をすることからです。そうすれば、評価制度の今の在り方、人件費の重要性といったものにも、目が行くようになるのです。社員は、社員主義であってはならず、顧客主義でなければいけませんが、会社は、社員主義でなければいけません。後輪である会社は、社員の顧客への貢献を最大化するための仕組みづくりをしなければならず、「人材の開発」は当然、関心の範囲に入ってなければいけないのです。
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