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ダウン症ゆうちゃんの療育~療育に通ってよかったこと~食事編~

無知からの出発

ゆうちゃんは生まれた時にダウン症であるということがわかりました。
妊娠中は全く指摘がなく、問題もなかったため、母である私は何ひとつ疑うことなく、呑気に構えていました。
そのため、生まれてからの生活はてんやわんや、お祭り騒ぎの毎日となりました(笑)
心の準備ができていないまま、毎日の生活は繰り返し、時間は同じように訪れ、流れていく。
心の準備は整わず、考える余裕もなく、ただ言われるがままに、告知、検査、受診を受ける日々でした。
その中で、生後1か月位の時に、その時の主治医の医師が「療育」を紹介してくれました。
近くの小児保健医療センターで行われている療育で、そこに集まるダウン症のお子さんの親御さん達が作られたパンフレットを見ながら、
「こういった集まりがあるので行ってみませんか?」と、薦めて下さいました。

その時の私は
「療育が何なのか?」
「何をしたらいいのか?」
右も左もわからなかったので、あの時に主治医の先生が療育の提案をして下さったことに本当に感謝しています。

ダウン症のゆうちゃん。
大きな合併症はありませんでしたが、成長過程で注意すべき点は多くあり、その注意点を療育という場で学んで、実生活に生かす必要があると感じました。
それは、
・ダウン症の子どもの特徴
・今後起こる可能性のある合併症の早期発見
・日々の生活の中での関わり方やケア
・成長過程で気をつけなければならないさまざまなこと

などなど…

療育の場に参加して、学習したことが多くあります。
今日は、その中でも毎日の食事について書かせて頂こうと思います。

まず、療育って何?

療育とは?
障害を持つ子どもやその可能性のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行う、それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な援助である。

正直…
ゆうちゃんが生まれた時、手探り状態でした。
何をしていいのかもわからないし、目の前のことをこなすのに精一杯でした。療育を紹介して頂いたことで、私自身、大きく道が開けました。

療育での勉強会とダウン症の子どもの離乳食の進め方

療育では、ダウン症についての勉強会があります。

勉強会の他に、

・身長や体重の計測
・マッサージ体操
・手遊びや親子ふれあい遊び
・食事の形態や食べ方の確認と指導

などを行います。

ゆうちゃんが通う療育では毎回テーマを変えて勉強会が行われます。

勉強会で説明して下さる方は医師、看護師、理学療法士、作業療法士、保育士、栄養士と幅広く、さまざまな角度から学ぶことができます。

その中でも、特に私が個人的に学ぶことができて良かったと思ったことは、食事の食べさせ方についてです。

他にも療育に通うメリットは沢山あるのですが、強いて言えば食事です。
1日、3回、365日あるからね・・・(;^_^A

その理由をざっくり言うと、上の子達と全くちがうからです!!

(おいおい・・・。)

(そんな理由じゃわからないよ~。)

正直、上の子達の離乳食めちゃくちゃ適当でした!!(笑)

笑ってる場合じゃないよって言う位、適当でした。

でも、ダウン症のゆうちゃんの場合は、月齢で離乳食を進めるのではなく、ゆうちゃんの発達状態(口の動き)に応じて離乳食を進めることが大事で、特に離乳食の形態食べさせ方、これが重要でした。

ダウン症の子は筋肉の緊張が弱いため、普段から口が半開きになっていて舌が出ていることが多いようです。

ゆうちゃんもそうです。

療育の先生から言われたこと。

まずは「口を閉じてごっくんができるようにすること」でした。

食べ物を口に運び、舌に乗せるとその時に舌が出てしまい口を閉じてごっくんができませんでした。

その習慣ができないと、次のステップを通り越し、食べ物を丸のみしてしまう癖がついてしまうということでした。

療育に通う前は、上の兄弟と同じように月齢に応じて離乳食を進めていました。

しかし、ある時から食べている途中に「ぺっ、ぺっ」と出すことが多くなってきた時期があり、食事中に舌を出しながら食べていることが多くありました。

その時は「食べたくないのかもしれない」とか「お腹がいっぱいなのかもしれない」と判断して、ある程度のところで食事を終わりにしていました。

でも、今思うと、食べにくさがあって出していたのかもしれません。

ちょうどその頃、療育に通い始めたため、お弁当持参の日に先生にチェックしてもらいました。

すると先生が「お母さん、いつもこの形態ですか?ダウン症のお子さんは2歳位まではペースト状の形態なんですよ」と言われました。

えっっっ!!!(焦)

それを知らず、形態を上げていたので、ゆうちゃんは食べにくかったのでしょう。

その日からは食事の形態はペーストの状に戻しました。

(ペーストにする方法は色々だと思いますが、私はミキサーやブレンダーを使用しています。)

月齢が低いうちは食べる量が少ないので、ミキサーにかけてもうまくペーストにならず苦戦しましたが、白湯を少しずつ足しながらペースト状にしていました。

口を閉じてごっくんする練習は、食べ物を舌の先に乗せてあげて、そのままスプーンで舌を押さえながら、スーッとスプーンを引いていきます。
舌が出がちになるので、食べ物を口の中に入れた後に顎を軽く押さえて、口を閉じてあげるのも効果的だそうです。

そうすると、口を「ん」の状態にしたままで飲み込めるようになります。

これを食事の時に繰り返します。

離乳食・食事の時の姿勢はとっても大事!

食事を食べさせる姿勢も大事です。

ゆうちゃんの場合、ハイローチェアに座らせるのですが体勢が崩れがちです。

体が左右どちらか一方に傾いたり、ズルズルとお尻が下の方に下がってきてしまいがちです。

体勢が安定するように、バスタオルを使用して体勢を整えます。

一枚のバスタオルを腰~お尻にUの字にくぐらせます。

もう一枚のバスタオルを今度は逆Uの字に腰~腰へとチェアに密着させます。

身体とチェアの間にあそびを持たせないようにすることが大事です。

椅子の角度は45度位からはじめました。

しっかり体勢を整えてあげてから食事スタートです。

ゆうちゃんははじめはお尻をつけて座っていますが、段々と身体が左に片寄ってしまうため、姿勢を直しながら食事を食べています。

そしてダウン症の子どもは筋緊張が低く(筋肉が柔らかく、筋力・持久力・体力が乏しい)疲れやすいため、疲れた時に、背もたれに、もたれかかれるようにハイローチェアを使用します。

ゆうちゃんは現在2歳3か月になりますが今もハイローチェアに座って食べています。

2歳3か月になった今は食事の時に舌が出なくなりましたし、もぐもぐもできるようになりました。

現在の食事形態は「離乳食後期」です。

食事形態は離乳食ですが、食品の種類は家族と一緒のものを食べています。

長い長い離乳食…

時には、食事作りをさぼりたい。
外食もしたい。
でも、ゆうちゃんはみんなと一緒の食材は食べれるとしても、細かく切ったり、柔らかくしてあげないといけないので、外食の時はゆうちゃんの分のご飯は作ったり、ベビーフードを買ったりして行きます。ただ2歳になったので食べる量も増え、ベビーフードだけでは足りず…。
そんな時はコロッケの中身だけあげたり、スープを飲ませたりします。
いつかは、一緒にハンバーガーも焼き肉も食べられるのだろうけれど…。
まだ、もう少し、先のお楽しみにしておこうと思います。

やっぱり手も時間もかかる…そんな時にもらった友人からの言葉。

正直、ゆうちゃんは療育も含め、リハビリ、眼科、耳鼻科、ダウン症外来、月1回のRSウイルスの予防接種(RSウイルスはダウン症の子どもの天敵)など…。一般のお子さんと比較すると少々手も時間もかかります。
正直、上の子のお世話、ゆうちゃんの沢山の予定。
身体が一つでは足りない。
育児、時間に追われ、毎日の生活に疲れていることもしばしばあります。
そんな時、何気ない友人の言葉に勇気をもらいました。
日頃から、ゆうちゃんを心から可愛がってくれている友人に久しぶりに会った時の話。
以前会った時は人見知りの時期で、抱っこしてもらおうと思っても、ゆうちゃんが拒んでいました。
しかし、この間は抱っこをしてもらえるようになり、友人は、ゆうちゃんを「可愛い!可愛い!」と言って沢山抱きしめてくれました。
その友人が「こんなに可愛い時期が長い間あるなんて最高!幸せだね!」と言ってくれました。
確かに、子どもはあっという間に大きくなってしまう。
そして、ダウン症の子どもは一般の子どもに比べ2~3倍の時間をかけて大きくなると言われています。
そんな友人の何気ない一言に、疲れていた心が自然と癒されていきました。ゆっくりと成長していくゆうちゃん、そしてそれを取り巻く兄弟達の日々を、もっと大切に過ごしていこうと考えさせられた一言でした。

療育の話から脱線しましたが、これから療育に行こうかどうか悩まれている方の参考になれば幸いです。

ここまで読んで下さりありがとうございました。















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